小沢一郎「実は財源はいくらでもあるんだ」 (6)政治主導の予算編成を目指した「国家戦略局」をめぐるすれ違いの始まり 佐藤章 ジャーナリスト 元朝日新聞記者 五月書房新社編集委員会委員長 安倍が「悪夢」と呼んだ「コンクリートから人へ」 3年余りの民主党政権の経験とは日本政治にとって何だったのだろうか。最近の出来事から、自民党政権と比較してわかりやすい事例をひとつひいてみよう。 「コンクリートから人というとんでもない内閣があった。安倍総理大臣は悪夢のようだと言ったが、まさにそのとおりだ」 安倍内閣の国土交通副大臣である塚田一郎は、福岡県知事選の集会でこんな一連の発言をして4月5日に副大臣を辞任した。 俗に「安倍麻生道路」と言われる下関北九州道路について、首相の安倍晋三と副首相の麻生太郎の意思を忖度して、国直轄事業に格上げさせたと「情実予算」であることを堂々としゃべってしまった。塚田は、忖度した