世界の債券市場が経済に強い警告を発している。現在のような情勢は長くは続かず、遠くない将来にリセッション(景気後退)に見舞われるリスクがあることを示唆している。 ドイツでは国債のイールドカーブ(利回り曲線)が金融危機以降で最も平たんになっている。国債利回りは世界各地で最低水準を更新した。投資家が世界経済の先行きに悲観的な見方を強めている不穏な兆しだ。ニュージーランド(NZ)やインドなどの中央銀行は景気を浮揚させようと政策金利を引き下げ、市場の意表を突いた。 ADMインベスター・サービシズのグローバル・ストラテジスト、マーク・オストワルド氏は「何か極めて大きな混乱が起きる状況が整いつつある」と指摘。「具体的に挙げるのは難しいが、ドイツ債は逃避先だと投資家が考える限り、イールドカーブの平たん化は続く」と述べた。 ここ数週間、投資家はわずかでもプラスのリターンを得られそうな市場に押し寄せており、世