長年にわたって高血圧の状態が続いている人では、脳の小さい血管の損傷(脳小血管病)が静かに進んでいることが、米国の中高年者を対象とする研究で明らかになりました。脳小血管病は、脳卒中や認知症のリスク上昇と関係することから、改めて血圧管理の重要性が示された形です。 中年期以降の血圧の状態は脳小血管病にどう関係する? 高血圧を発症した年代や、血圧が高い状態が持続した期間の長さが、脳卒中と認知症のリスクに関係することは以前から知られていました。中年期以降ずっと高血圧だった人では、そうでない人に比べ、脳卒中と認知症のリスクが2倍超になるという報告もありました。 認知症や脳卒中の患者に脳MRI検査を行うと、多くに脳小血管病が認められます。MRI検査で検出される脳小血管病の病変の代表は、微小脳出血と潜在性脳梗塞と呼ばれるもので、それぞれ、出血性または虚血性(=血管がふさがって血流が途絶える)の血管障害が存
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