世界的なコロナ禍の中で「人口減少」が話題となる日が多くなった。人口減少といえば、日本の代表的な課題だが、いまや世界全体が来るべき「人口減少時代」に備えなくてはならない時代が訪れようとしている。 といっても、実際に世界全体が人口減少時代に入るのは2050年代以降の話だ。日本では実際の人口減少時代に陥る20年以上も前から「少子高齢化」が叫ばれ、同時に賃金給与は大きく減り、企業業績も悪化した。日本経済は、少子化が叫ばれ始めたあたりから衰退を続けているような気がしてならない。 世界もまた、2050年代に至るまで、厳しい衰退の歴史を辿る可能性があるということだ。加えて、今回の新型コロナウイルスによるパンデミックは、世界の人口減少に追い打ちをかけ、世界全体が衰退するきっかけになる可能性もある。日本の人口減少とあわせて、世界の人口減少について考えてみたい。 短期的影響と長期的影響の2つが問題に 人口減少