進行すると逆に腹痛がなくなっていくが、膵がんのリスクは格段に上がる 2021/11/5 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト 晩酌は毎日欠かさないという人が気をつけたい病気が、「慢性膵炎」です。長年にわたって毎日のように多量飲酒を続けていると、膵液が膵臓自体を徐々に溶かしていき、腹部に痛みを生じる慢性膵炎になるリスクが高くなります。しかも、慢性膵炎が進行すると膵がんにかかるリスクも格段に高くなります。慢性膵炎になりやすい人の特徴や、治療などについて、帝京大学医学部附属病院肝胆膵外科教授の佐野圭二さんに解説していただきました。 膵臓が、自ら分泌する膵液でドロドロに溶け、突然激しい痛みに襲われる「急性膵炎」。 前回の記事でお伝えした急性膵炎の痛みは想像を絶するもので、痛みのあまり悲鳴を上げてのたうち回ってしまうそうだ。何とも恐ろしい……。 「たくさんお酒を飲むと、アルコールの影響で膵液に