肥満が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患や重症化のリスク因子であることは、パンデミックの当初から指摘され、数多くの研究で確認されている。また、ビタミンDの不足が感染症のリスク因子であり、COVID-19の罹患や重症化のリスクを高めている可能性を指摘した報告が少なくない。 この現状をオーバービューした論文が発表された。論文のタイトルは、「Obesity, Hypovitaminosis D, and COVID-19: the Bermuda Triangle in Public Health」であり、副題にある「the Bermuda Triangle(バミューダ・トライアングル)」は、西大西洋の海難事故が多発する魔の三角地帯。肥満、ビタミンD不足、COVID-19が、現在の公衆衛生における重要課題であることを指摘する意図と思われる。 イントロダクション 2019年末に出現