米金融当局が昨年3月に現行の利上げキャンペーンを開始して以来初めて、引き締めサイクルがようやく終了しつつあると、世界最大規模の債券投資家の一部が判断する程度にまで、労働市場の緩和が顕在化しつつある。 8月の米雇用統計など先週発表された一連の雇用関連データは、金融当局の政策に敏感な米2年債の保有を支持する方向に市場のセンチメントをシフト。ブラックロックのシニアポートフォリオマネジャー、ジェフ・ローゼンバーグ氏は2年債を「screaming buy(絶叫するほどの買い)」と呼んだ。 米金融当局が過去数十年で最も積極的な引き締めキャンペーンの終わりに近づいているとの展望は、イールドカーブ(利回り曲線)のスティープ化の取引に投資家を促している。当局が金融緩和に転じるかもしれないタイミングに焦点が移り、短期債の方が長期債よりも好パフォーマンスが期待できるというものだ。 こうした戦略は季節的な傾向から