批判の視野を広げる。尤もであると同時に際限のない話でもある。 ・「○○思想(体制)が生み出した犠牲者は~」論法 - 過ぎ去ろうとしない過去 社会学にも歴史にも思想史にも造詣のないぼくは、リンク先で例示されている問題について語るべき言葉を持たない。ただ、考え方そのものは思想や歴史に限った話ではない。だから、批判行為一般の話として捉え直してみる。批判対象は何でもいい。分かりやすく「大量猟奇殺人鬼」とでもしておこう。最も素朴な批判は、彼自身や殺人行為に対するそれだろう。まずは、彼の殺人行為がいかに常軌を逸し反社会的であるかを明らかにし批判する。また、彼の生い立ちや近況から異常性を探し出し殺人に至る萌芽を見出したりする。この辺りまでが第1段階ともいうべき表層批判ステージである。 次にやってくるのは、ゲーム批判やネット批判に見るような「真犯人探し」である。件の殺人鬼は鬼畜AVだの猟奇アニメだの凌辱ゲ