ブックマーク / honz.jp (3)

  • 意識は過大評価されている──『意識と脳――思考はいかにコード化されるか』 - HONZ

    意識をめぐるは最近も『意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論』や『意識をめぐる冒険』が職の神経科学者によるノンフィクションとして発表されるなど、翻訳(と出版)が比較的に途絶えない分野である。書の著者もまた職の認知神経科学者ではあるが、特異性は徹底した実証に基づく意識の定義、およびその応用可能性についての地道な記述であろう(他の著者が実証に基づいていないわけではなく、アプローチの違いであることは後述)。 書では哲学的な謎を、実験によって検証可能な現象へと変えた戦略を詳しく解説する。この変化は「意識のより明確な定義」「意識的知覚を実験によって操作できるという発見」「主観的な現象に対する尊重」という三つの要素によって可能になった。 書の構成は意識の定義、無意識及び意識の働きの実証的考察、意識に関する理論的仮説の提起、臨床現場への応用事例と段階を踏んで、かつ自身らの物を含む

    意識は過大評価されている──『意識と脳――思考はいかにコード化されるか』 - HONZ
    m-tenshi
    m-tenshi 2015/11/06
    「「グローバル・ニューロナル・ワークスペース」仮説と筆者が呼称し、『この仮説の骨子は、「意識は脳全体の情報共有である」という実に単純なものだ』という理論」
  • おもしろいだけじゃ、ダメですか?『ヘンな論文』 - HONZ

    「ヘンな論文」といえば、画像が不自然に加工されていたり、文章がコピペだらけだったり……ではなくて。書では、「論文」というお堅い響きからかけ離れた、研究の中身が突き抜けた珍論文ばかりが紹介されている。これが笑いあり感動あり悲しみあり。論文がこんなに人間臭いものだとは!と、びっくりしてしまう。 著者はお笑いコンビ「米粒写経」のツッコミ役、サンキュータツオさん。なぜお笑いの人が論文?と思われそうだが、じつはサンキュータツオさん、一橋大学の非常勤講師もつとめる学者芸人。国語辞典に関する著書も出している。珍論文コレクターとしても知られ、ラジオで紹介するコーナーも持っていた。 書では選りすぐりの珍論文が登場する。その一部をあげると、たとえばこんな感じ。 奇人論序説―あのころは「河原町のジュリー」がいた 飯倉義之 2004年 『世間話研究』第14号 1970年代に京都の河原町にいた、沢田研二似のカリ

    おもしろいだけじゃ、ダメですか?『ヘンな論文』 - HONZ
    m-tenshi
    m-tenshi 2015/06/11
  • 『6度目の大絶滅』で人類も絶滅するのか? - HONZ

    バブルの渦中にいると、自分を取り巻くものがバブルであると理解することは難しい。ハジけて初めて、それはバブルとして広く知覚される。当の悲劇は、取り返しの付かない段階にならなければ気づくことができないからこそ、悲劇となりうるのかもしれない。それでも、リーマン・ショックが起こる前からサブプライムローンの危険性にいち早く気づいて大儲けした人々がいたように、人類を襲う現在進行形の悲劇を察知した科学者達が声をあげはじめた。その悲劇というのが書のテーマである、生物の大絶滅だ。 いまこの文章を読んでいる最中にも、アマゾンの熱帯雨林、アンデスの高地など世界のいたるところで、多くの生物種が絶滅している。ただし、ダーウィンの自然淘汰説からも分かるように、絶滅自体は珍しいものでも、悪いものでもない。問題となるのは、絶滅のスピードだ。平穏な時代の絶滅率を「背景絶滅率」というが、現在もっとも絶滅の危機に瀕している

    『6度目の大絶滅』で人類も絶滅するのか? - HONZ
    m-tenshi
    m-tenshi 2015/04/12
    「パウル・クルッツェンは、わたしたちは新たな地質年代区分「人新世」を生きているのだと主張する。(…)「人新世」は産業革命以降に始まったものではない」
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