私の嫌いな言葉に「文春砲」がある。先日出演した番組でそんなコメントをしました。文春砲といちいち騒がれるのは他が報じていないという裏返しでもあると思うからです。 あと文春は別に正義の味方でもなんでもない。私は週刊誌は「猟犬」だと考えている。猟犬は政治ネタだろうが芸能人の不倫ネタだろうが目の前にあれば獲ってくるのが性(さが)。スキャンダリズムが得意で刺激と下世話にあふれる。 だから目の前に出されて問われるのは読み手側。そんなことを話しました。
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1月下旬、「掃除のカリスマ」“こんまり”こと近藤麻理恵氏の「3児が生まれてから家は散らかっている」といった発言がワシントン・ポストで取り上げられた。 <今までは片付けのプロだったので、常に家の中を片付けておくように頑張っていました。しかし良い意味で、あきらめがついたというか。今、自分にとって大切なのは、家で子供と楽しく過ごすことだと実感しています。> (出典:Marie Kondo’s life is messier now — and she’s fine with it/「The Washington Post」2023年1月26日/筆者:ジュラ・コンシス) 近藤氏の正直でシンプルなこの発言は、アメリカで尋常ではないほどの批判を巻き起こした。 例えば、第95回アカデミー賞にもノミネートされていた映画『ウーマン・トーキング』の脚本家兼監督のサラ・ポーリー氏は、Twitterで「(近藤氏は
「職業はドイツ人」と名乗りドイツの公共放送の日本地域プロデューサーであり、ミステリーや日本アニメを愛するオタクでもあるマライ・メントラインさん。4月に2年半ぶりにドイツで2週間過ごす中で、日本とドイツではウクライナ侵攻への態度に大きな温度差があることに気がついたという。 ドイツはなぜ叱られ続けているのか、国内からの反発はないのか、そして「ナチス」という言葉が飛び交うことについて当のドイツ人たちはどう思っているのだろうか――。 ◆◆◆ ――日本ではウクライナ報道が徐々に減りつつありますが、ドイツはいかがですか? マライ ドイツにとってはウクライナもロシアも“ご近所さん”なので、今でも毎日のように報道が続いています。ただ侵攻直後の「ロシアを徹底的に叩くんだ!」という雰囲気は一段落して、ドイツにとってベストな戦争の終わらせ方を考える人が増えているように感じました。 ロシアのプーチン大統領 ©時事
ロシアは一体なぜ、このような振る舞いを起こしたのか。軍事評論家で、東京大学先端科学技術研究センター専任講師の小泉悠氏のインタビューの中から、その理由を読み解くヒントとなる、プーチン大統領のあまりに特殊な世界観についてここに再公開する(初出:2019年11月24日 以下、年齢・肩書き等は公開時のまま)。 ◆◆◆ ロシアのあまりに特殊な国家観 2019年6月、G20大阪サミットで開かれた米露首脳会談 ©AFLO 〈ロシアの行動原理を理解するためには「彼らの独自のルールブック」を知る必要がある――そう著書に記した小泉氏。まずは、その「あまりに特殊な」国家観について聞いた。〉 ――まずプーチン、そしてロシアという国は、いまの世界、そして国際政治の現場をどのように捉えているのでしょうか。 ソ連が崩壊して、スーパーパワーでなくなってしまったということが、ロシアにとってはわれわれが想像する以上に面白くな
「主文。被告人を懲役2年に処する」 黒の短髪にスーツを着たやや小柄の男が、下を向いて裁判長の話を聞いている。首と手にはタトゥーを覆うようにベージュ色のテーピング。一見しても、この男がHIPHOP界を騒がせたプロデューサーであるMURVSAKI(ムラサキ)とは誰も気がつかないだろう――。 「文春オンライン」の取材で、MURVSAKIこと村上恭平受刑囚(32)が2020年11月29日に監護者わいせつ罪の容疑で名古屋市内で逮捕されていたことが分かった。村上被告は、後に児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、東京都青少年の健全な育成に関する条例違反でも追起訴された。2021年3月4日から公判が始まり、同年6月10日に懲役2年の実刑判決を受けた。現在は刑務所で服役中だ。
河南省省都・鄭州市は、中国の他の省都と同様の大都市です。全体的に30~40階建てかそれ以上の高層建築が立ち並び、新しく区画整理したエリアは未来都市のような景観となっていて、都市内を幅広の幹線道路と地下鉄数路線が走っています。その街の雰囲気や便利さは、他の都市と同じで金太郎飴のようでもあります。路上でも地下鉄車内でも人々は歩きスマホ上等ですし、ましてや今アフターコロナの中国ではスマホアプリの移動記録が健康証明を兼ねていて、ますますスマートフォンは欠かせなくなっています。 その鄭州やその周辺の都市で記録的豪雨が降りました。新郷という都市が、鄭州以上に大変な状態だったとか。当時の中国のTwitterのような短文投稿サービス「微博(Weibo)」を見ると、道路の水深が2mを越えているというつぶやきも確認できます。 河南省の省都・鄭州市を襲った豪雨によって、多くの車が水没した ©️時事通信社 現地住
愛新覚羅氏をご存知だろうか? かつて中国大陸を支配していた「清」という王朝の皇帝の一族である。 もともと、現在の北朝鮮の国境とほど近い地域(現在の撫順市と通化市の間あたり)を拠点とした満洲族(女真族)の首長・ヌルハチがご先祖だ。ヌルハチは1616年に即位し、次代のホンタイジが国号を「大清」に改め、3代目の順治帝の時代に中国本土に進出。やがて康煕帝・雍正帝・乾隆帝の3賢帝の時代に極盛期を迎えた。現在の中華人民共和国の領域も、外モンゴルと台湾を除けばほぼ清朝の範囲を継承している。 清朝は1840年のアヘン戦争を境に衰退し、1911年の辛亥革命で滅びた。ただ、最後の皇帝・溥儀はやがて日本の関東軍に利用されて傀儡国家の満洲国の皇帝として即位、戦後は収容所を経て、最後は一般市民として北京市内で没する。このあたりの話は、映画『ラストエンペラー』や、溥儀の弟の溥傑に嫁いだ日本人・浩の自伝『流転の王妃』な
今年3月、北海道旭川市の公園で凍った状態で発見された廣瀬爽彩(さあや)さんの遺族の代理人が8月18日、市内で記者会見を開き、遺族の手記を公開した。 文春オンラインでは、これまで、爽彩さんが凄惨なイジメを受けていたこと、失踪直前までそのイジメによるPTSDに悩まされていた事実などを報じてきた。これらの報道を受け、今年4月旭川市はイジメが実際にあったかどうか再調査を開始した。遺族は今回公表した手記の中で、「爽彩に何があったのか、真相を明らかにして欲しいと願っています」と改めて訴えた。 真相解明の一助になることを願い、当時の記事を再公開する。(初出2021年4月18日、肩書き、年齢等は当時のまま) ※本記事では3つの中学校が登場します。X中学校は、廣瀬爽彩(さあや)さんがイジメを受けた後に転校した学校。Y中学校は2019年4月から9月まで、イジメをうけた時に在籍していた学校。Z学校は、加害者生徒
「おかあさんといっしょ」(NHK・Eテレ)でお馴染みの“まことお兄さん”こと、福尾誠(29)が結婚していることが「文春オンライン」特集班の取材でわかった。福尾は2児の父親であり、家では“新米パパ”として奮闘している。 福尾は2019年4月、小林よしひさ(40)からバトンを引き継いだ「12代目体操のお兄さん」だ。番組の終盤に秋元杏月(24)と一緒におこなう体操「からだ☆ダンダン」は、子どもだけでなくママたちからも大人気で、度々「まことお兄さん」がSNSのトレンド入りすることもあるほどだ。 7月14日、取材班は帽子、マスク、サングラスで変装して自宅から出てきた福尾に声をかけた。福尾は“結婚して父親になったこと”については「私のほうから何か発言するのはルール上できないといいますか…」「NHKを通してくれれば」と明言を避けたが、「せっかく来ていただいたので、対応できるところは対応します」と答えた。
体操のお兄さんが結婚し、お父さんに…? 福尾は、2019年4月、小林よしひさ(40)からバトンを渡された「12代目たいそうのお兄さん」だ。番組の終盤に、秋元杏月(24)と共におこなわれる体操「からだ☆ダンダン」は子どもだけでなく、ママからも大人気だ。 「まことお兄さんといえば、イケメンかつ見事な筋肉美の持ち主で、特に腕の筋肉がセクシーだとママの間で人気です。子どもの頃から体操教室に通い16年間、体操選手として活動した。国体で優勝するなど、選手としても実績を残しています。彼の引き締まった二の腕が番組で露出されると、ツイッターで『まことお兄さん』がトレンド入りするほど。それでいて、番組のコーナーで描く絵があまりにも下手で、そこに『ギャップ萌え』するママも多くいます」(児童書編集者) また、福尾は学者としての顔も持っている。2014年に順天堂大学大学院に進み、「スポーツ健康科学研究科」で博士過程
横浜市のM小学校4年生の担任だった40代の男性N教諭が、特定の児童に対して「配布物を渡さない」「行事で役割を与えない」「給食を少なく盛る」など執拗ないじめを繰り返し、不登校に追い込んでいた。 いじめを受けたその山本美咲さん(仮名=当時9歳)がこれらのことを両親に打ち明けはじめたのは、4年生になって約10カ月過ぎた今年2月のこと。両親はすぐに学校に話したが、学校の対応は二転三転。 他の児童へのいじめの疑惑も浮上しているが、N教諭に「異動」などの処分は下されていない。美咲さんの両親に話を聞いた。(前後編の前編/後編を読む) ◆ 朝起こそうとすると抵抗し、登校を渋るように 昨年4月、横浜市のM小学校4年生に進級した山本美咲さん(仮名=当時9歳)は、1年生から3年生までほぼ無欠席で、通知表では「はつらつ」と書かれ、学級活動などでの積極性や発言力を評価する所見が書かれていた。しかしコロナ禍による休校
9月に発足予定のデジタル庁。その舵取りを担うのが、担当大臣の平井氏だ。そうした中、4月7日に内閣官房IT総合戦略室でデジタル庁設置に関するオンライン会議が行われた。平井氏のほか、同室の向井治紀室長代理ら幹部2人が同席し、数十人の関係者がオンラインで視聴していたという。 会議の模様を収録した音声データには、以下のようなやり取りが記録されている。 平井「デジタル庁の入退室管理と、アクセスのね。それはさ、もう新しいシステムを実験的に入れてくれてもいい。松尾先生に言って一緒にやっちゃってもいいよ」 幹部「あっ」 平井「彼が抱えているベンチャー。ベンチャーでもないな、ACES(エーシーズ)。そこの顔認証、はっきり言ってNECより全然いい部分がある。だから聞いて。もうどこから撮ったっていけるし、速い。アルゴリズムがとっても優秀」 平井氏が絶賛するACES(同社のHPより) そして、この直後に朝日新聞が
男性から女性への性的加害については(減ったかどうかはさておき)世間一般で以前よりも比較的認知が進みつつあるように思えるが、男性から男性、女性から男性、女性から女性への性加害などは、まだ広く語られていないし理解されにくいものなのだろう。 「性加害をしている」自覚がない 問題なのは、例えば私が経験したケースであれば、共通の知人男性に情報を漏らした女性には「性加害をしている」という自覚すらないことで、なんなら「褒めてあげているのに」とか「身体がきれいだということを伝えたかっただけ」程度の認識しか持ち得ていない点だ。 そうした発言から考えるに、たまたま被害者と“同性”であるゆえに知り得ただけにすぎないプライベートな情報を、本人の許可もなく、その場にいなかった人たちに勝手に「教えてやろう」という行為そのものが暴力性を伴うことに、まったく気付いていないように思える。
父親は「おとなしい子だったので信じられない」 中国で逮捕された主犯の王亮(犯行時21、以下同)には、共犯の楊寧(23)の逮捕に至る情報提供の協力があったとして無期懲役の判決が下された。また楊には死刑判決が下され、05年7月に刑が執行されている。一方、日本で逮捕された魏巍(ギギ=中国読みはウェイウェイ、23)にも死刑判決が下され、19年12月に刑が執行された。 この事件を取材していた私は、03年8月に逮捕された魏が、犯行への関与を自供した直後の9月16日、中国・河南省にある魏の実家に通訳を介して電話を入れ、息子の逮捕を知らずにいた父親に事件のことを伝えている。 「まさか……。おとなしい子だったので信じられない……。息子から最後に電話を受けたのはもう何カ月も前です。ただ、日本にいる息子の友だちの母親から、うちの子が8月中旬に中国に帰ってくるかもしれないと連絡を受けていました。それなのに帰ってく
萩生田大臣は「事案が進まなければ政務三役が現場に入る」 今年3月、旭川で当時14歳の廣瀬爽彩(さあや)さんが凍死して見つかった事件の背景に凄惨なイジメがあったことについて、「文春オンライン」では4月15日からこれまで9本の記事を掲載し、詳報を続けてきた。爽彩さんが通っていたY中学校では、これまで「イジメはなかった」としていたが、報道を受けて22日には旭川市がイジメの再調査に乗り出すことを公表。だが、冒頭の発言の後、萩生田大臣はさらに、 「文科省としても必要な指導、助言を行っていくことが重要であると考えており、今後なかなか事案が進まないということであれば、文科省の職員を現地に派遣する。或いは私を含めた政務三役が現場に入って直接お話する。ただ、一義的には少し時間がかかり過ぎじゃないかと」 と述べ、旭川市の対応に釘をさした。旭川市の再調査の発表を踏まえたうえで、その調査に迅速な対応がとられない場
今回、「週刊文春」がX氏と佳代さんの金銭を巡るやり取りを精査したところ、佳代さんがX氏と事実婚をした上で、亡夫の遺族年金を受け続けようと計画していたことがわかった。佳代さんがX氏に送ったメールに、綿密な計画が記載されていた。この計画は、遺族年金の詐取に当たる疑いがある。 佳代さんは婚約直後の2010年9月5日にこんなメールをX氏に送っていた。 *お互いの総収入+主人の遺族年金でお互いの生活を賄う事 *その他預金や財産に関してもお互いのものとしてみなす事 *パピーの生命保険の受取人を私にして下さる事 先ずは以上を実践する=事実婚をします。そして4年後パピーの年金取得時に改めて入籍する 事実婚の計画 このメールからは、佳代さんがX氏と生計を一にしながら、同時に、亡夫の遺族年金ももらい続け、圭さんを含めた3人で生活していくことを計画していたことが分かる。 だがこれには問題がある。遺族年金の制度に
「40歳を前にして、子供が欲しい、結婚したいと強く思うようになり、婚活アプリに登録しました。そこで出会ったのが“X”でした。本気で結婚するつもりでしたが、まさか私のほかに何人も女性がいて、さらに妻子もいて、経歴も年齢も全てウソだったなんて……。ショックでしばらく立ち直れませんでした」 取材班にそう語るのは、美容関係の会社を経営するA子さん(41)。真矢ミキ似の顔立ちにロングヘアが似合う女性だ。 取材班の前には、A子さんを含む4名の女性が一堂に会している。彼女たちが口を揃えて怒りを露わにしている人物「X氏」とは、大手広告代理店・電通に勤める48歳のある男性のことだ。4人は全員、かつてX氏と恋人関係にあったが、驚くことに、4人の中の2人は現在、X氏に対する損害賠償を求める民事訴訟の真っ最中であり、もう1人も名古屋で訴訟の準備を始めているという。
※本記事では3つの中学校が登場します。X中学校は、廣瀬爽彩(さあや)さんがイジメを受けた後に転校した学校。Y中学校は2019年4月から9月まで、イジメをうけた時に在籍していた学校。Z学校は、加害者生徒のC男、D子、E子が通っていた学校です。 また本記事では廣瀬爽彩さんの母親の許可を得た上で、爽彩さんの実名と写真を掲載しています。この件について、母親は「爽彩が14年間、頑張って生きてきた証を1人でも多くの方に知ってほしい。爽彩は簡単に死を選んだわけではありません。名前と写真を出すことで、爽彩がイジメと懸命に闘った現実を多くの人たちに知ってほしい」との強い意向をお持ちでした。編集部も、爽彩さんが受けた卑劣なイジメの実態を可能な限り事実に忠実なかたちで伝えるべきだと考え、実名と写真の掲載を決断しました。 「(ウッペツ川に飛び込んだ事件について)お母さんの認識はイジメになっていると思いますが、事実
もともと東京五輪・パラリンピックの開閉会式の演出は、能楽師の野村萬斎氏を総合統括とし、佐々木氏や映画監督の山崎貴氏ら8人の演出企画チームが担う予定だった。ところが、大会組織委員会は昨年12月23日、大会運営の見直しに伴って演出チームを解散し、佐々木氏を新たな総合統括に起用することを発表している。 その佐々木氏は昨年3月5日、五輪開会式の演出を担うメンバーのグループLINEに以下のようなメッセージを送っていた。 ◎=渡辺直美 への変身部分。 どう可愛く見せるか。 オリンピッグ● 歴史を振り返るというより、過去 大会ハイライトシーンを、 どうワクワクする様に見せるか。 (註・◎=ブタの絵文字、●=ブタ鼻の絵文字) 渡辺をブタに見立てたLINE ブヒー ブヒー/(宇宙人家族がふりかえると、宇宙人家族が飼っている、ブタ=オリンピッグが、オリの中で興奮している。) 空から降り立つ、オリンピッグ=渡辺
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