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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (18)

  • 「血管を浮かび上がらせる医療機器」は静脈穿刺の役に立つか? - NATROMのブログ

    採血や点滴の際には末梢の静脈を刺す。末梢の静脈の太さには個人差があり、太い静脈であれば穿刺は容易であるのだが、細い静脈だと失敗することがある。何度も針を刺されたという経験をお持ちの読者もいらっしゃるだろう。末梢静脈の穿刺の成否は医療者の技量に大きく左右される。医師になりたてのころ、研修医同士でお互いの血管を刺して練習をしたものだ。 末梢静脈と言えども穿刺に失敗したら血腫などが生じうるし、そもそも刺したら痛いのでなるべく失敗しないほうがよいに決まっている。通常は刺すべき静脈は視診および触診にて探すのであるが、「照射するだけで血液中のヘモグロビンを可視化し、血管(皮静脈)がどこにあるのかが簡単にわかる装置」がある。 ■科学の進歩!血管を浮かび上がらせる医療機器「AccuVein」がすごい - feely 写真をみてもわかる通り、血管の位置がくっきり浮き出ているのはもちろん、血管の太さまでわかっ

    「血管を浮かび上がらせる医療機器」は静脈穿刺の役に立つか? - NATROMのブログ
    m_insolence
    m_insolence 2014/09/23
    コメント欄に使用者が。
  • なぜ「化学物質過敏症」患者に対して包括的な検査が必要なのか - NATROMのブログ

    学術会議が「例えプラセボとしても、医療関係者がホメオパシーを治療に使用することは認められません」という声明を発表したのが2010年の8月である。ちょうど3年前。さて、例えばの話、日学術会議なり、日産婦人科学会なり、なんらかの公的な学術団体が出産についての公式声明を発表し、「出産は助産師や産婦人科医などの専門家の管理下で行われることが望ましい」などと同時に、 「ホメオパシー」を使用する助産師が増えている。 という記述があったとしよう。日における最近のホメオパシーの問題点についてよく知らない人は、「助産師という資格を持ち、専門性を持った人たちがホメオパシーを使用していることを記述しているということは、この文章はホメオパシーを擁護しているのだ」「ホメオパス(ホメオパシー使用者)を排除するための記述ではなく、むしろ助産師とホメオパスが重なりあっていることを認識してもらうための文章だ」と解

    なぜ「化学物質過敏症」患者に対して包括的な検査が必要なのか - NATROMのブログ
  • 化学物質過敏症に関する私の発言について - NATROMのブログ

    前回のエントリー(■水俣病と化学物質過敏症は異なる)にて、私の「難病や公害に対する基的な姿勢」に問題があるというsivad氏による指摘が誤っていることを論じた。その指摘には今の時点では反論はないようだが、■続・NATROM氏『化学物質過敏症は臨床環境医のつくった「医原病」だと思う』等について - 赤の女王とお茶をにおいて、■NATROM氏の主張『化学物質過敏症は臨床環境医によってつくられた「医原病」だと思う』への批判 - Togetterで引用されている私の発言群に対する説明をsivad氏から求められた。なるほど、臨床環境医学についての問題点や私のこれまでの発言についてよくご存じでなく、Togetterのまとめだけを読めば、私の発言群について何かしらの説明が必要であると考える方がいるのは理解できる(それにしても、私の発言を問題にしたいのであれば、化学物質過敏症とはまったく性質の異なる水俣

    化学物質過敏症に関する私の発言について - NATROMのブログ
  • 自宅出産より病院出産の方が失血死のリスクが高い? - NATROMのブログ

    「自宅出産よりも病院での出産の方が失血死のリスクが高いと判明」したという記事。もともとはMail Onlineの記事。原著と読み比べてみた。 ■【妊婦に悲報】自宅出産よりも病院での出産の方が失血死のリスクが高いと判明!!過度な医療介入が原因か?!英大学調査 | IRORIO(イロリオ) - 海外ニュース・国内ニュースで井戸端会議 英サザンプトン大学が50万件以上の分娩データを検証した結果、自宅出産に比べ、病院でのお産の方が分娩後出血による失血死のリスクが高いことが判明した。具体的な数値は不明だが、原因はお産への過度な医療介入とされている。促進剤で陣痛を早めたり、出産を促すための外科的な処置や、緊急の帝王切開の増加のせいで出産にのぞむ女性たちが危険にさらされているという。 サザンプトン大学というヒントから比較的容易に原著論文にたどり着けた(しかしいつでも容易にたどり着けるとは限らないので、こ

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  • 今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ

    福島第1原発作業員が白血病によって死亡したというニュースがありました。まず、亡くなった作業員の方に哀悼の意を表します。 ■急性白血病:福島第1原発作業員が死亡 東電が発表 - 毎日jp(毎日新聞) 東京電力は30日、福島第1原発で作業に携わっていた40代の男性作業員が急性白血病で死亡したと発表した。外部被ばく量が0.5ミリシーベルト、内部被ばく量は0ミリシーベルトで、松純一原子力・立地部長代理は「医師の診断で、福島での作業との因果関係はない」と説明した。 東電によると、男性は関連会社の作業員で8月上旬に約1週間、休憩所でドアの開閉や放射線管理に携わった。体調を崩して医師の診察を受け急性白血病と診断され、入院先で亡くなったという。東電は16日に元請け企業から報告を受けた。事前の健康診断で白血球数の異常はなく、今回以外の原発での作業歴は不明という。 作業と急性白血病での死亡の間の期間が短い

    今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ
    m_insolence
    m_insolence 2011/08/30
    なんと健康診断で解らなくても無理ないとは。難しいもんなんだなぁ。
  • 「1年1ミリを被曝すると、ガンにかかって死ぬ可能性が2倍に増える」? - NATROMのブログ

    武田邦彦氏が、「1年1ミリを被曝すると、ガンにかかって死ぬ可能性が2倍に増える」と主張している。 ■武田邦彦 (中部大学): 甘く見られないように(2)・・・「どうせガンは多いのだから」 1年で死亡する日人は、約110万人だ。人口が1億2000万あまりで、平均寿命が83歳ぐらいで、今でも少し平均寿命が延びているので、計算はおおよそ合っている。 その中で、死亡の原因がガンの人は、男性が20万人、女性が13万人で合計33万人だから、ちょうど30%に当たる。私が国会の委員会で参考人陳述をしたとき、原子力安全委員長を経験した高官が同時に陳述をしたが、そのときに「ガンは30%、あるいは50%と言ってよい」と自分の論旨に都合の良いように数字を誤魔化していた。 病気や公害などでの被害者数を示すときには「10万人あたり」で示すことが多いが、ここではもっと直接的な感覚で比較したいので、福島原発で被曝した人

    「1年1ミリを被曝すると、ガンにかかって死ぬ可能性が2倍に増える」? - NATROMのブログ
    m_insolence
    m_insolence 2011/08/22
    線形仮説採用してんのに既知の100ミリよりがん発生率が高くなる訳ないだろうに。
  • 誰が遺族の背中を押したのか?医療ミスで東芝病院を刑事告訴 - NATROMのブログ

    医療ミスによって家族が死亡したとして、遺族が病院を刑事告訴したというニュース。 ■「医療ミスで次男が死亡」 政治評論家の澤二郎さんが東芝病院を刑事告訴 - MSN産経ニュース 告訴状などによると、死亡したのは澤さんの次男の正文さん=当時(40)。別の病院で脳手術を受けた後、植物状態となっていたが、昨年4月7日、誤嚥性(ごえんせい)肺炎の疑いで東芝病院に入院。午後7時40分ごろ、院内の個室で死亡しているのが見つかった。 死因は、たんがのどに詰まったことによる窒息死だったが、告訴状では、看護師が約1時間40分にわたって巡回に行かず、異常を知らせる警報装置などを取り付けていなかったことが原因と主張している。 まず、亡くなった患者さんに哀悼の意を表する。件において、業務上過失致死に相当する過失があったかどうかについては、エントリーでは論じない。興味がある方は、ぐり研ブログさまが考察されてい

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  • 福島の土のレメディが売られるわけ - NATROMのブログ

    ホメオパシージャパン株式会社から、「福島で採取した土を希釈振とうして出来たレメディー」が販売された。 ■ホメオパシージャパン株式会社*1 このたび「RA Fukushima 1-S-2」(福島で採取した土を希釈振とうして出来たレメディー)を 7月23日(土)に新発売いたします まあ、ベルリンの壁のレメディがあるぐらいだから、福島の土のレメディがあってもおかしくはなかろう。おそらくは「放射能」に効果があると主張されるのであろうが、ホメオパシージャパン株式会社のページには、効果効能は書かれていない。それもそのはず、ホメオパシージャパン株式会社は、「品」を売っているのであるから、医薬品的な効果効能を謳うと薬事法違反となる。何か薬物の含まれたものを品と称して売れば問題だが、「福島で採取した土を希釈振とうして出来たレメディー」は、どんなに成分を詳しく調べてもほぼ100%が糖である。 効果効能を謳

    福島の土のレメディが売られるわけ - NATROMのブログ
  • 放射線被ばくで集患を - NATROMのブログ

    もしあなたが関東近辺の開業医で、クリニックがつぶれそうになっていたら、放射線被ばくとさまざまな症状を積極的に結びつけるとよい結果を産むかもしれない。鼻血や下痢などの症状が低線量の放射線被ばくで起きることは医学的には考えにくく、医師としての良心が残っているならば、安易にそうした症状と放射線を結びつけることはできない。また、周辺の医療機関からの信用もガタ落ちだろう。しかしながら、需要はある。 被ばくがあろうとなかろうと、常に下痢や鼻血は生じている。原因が明確でないこともいくらでもある。下痢の多くは感染によるものであるが、感染源や起炎菌が明らかになるほうが少ない。鼻出血も半数以上が特発性、つまり原因は不明である。しかし、原因が不明であると患者は不安に思う。原発事故の後に下痢や鼻血が生じたら、被ばくが原因ではないかと疑うのは、人の心の働きとしては当たり前のことだ。臨床医の役割は、そうした不安を理解

    放射線被ばくで集患を - NATROMのブログ
    m_insolence
    m_insolence 2011/06/20
    「チェルノブイリへのかけはし」ってセミナーやって健康食品販売もしてたような。県内でかなり活発に活動してるようなのでなんとも…。
  • 武田邦彦氏の過去の発言を検証してみる - NATROMのブログ

    ネットでは武田邦彦氏を信用している人がそれなりにいる。武田邦彦氏を信用する理由もさまざまあるだろうが、「『御用学者』たちは原子力発電所は安全だなどと言っていた。武田氏は震災前から原発の危険性を指摘していた」「政府は言うことがコロコロ変わっている。武田氏のほうが信用できる」というものがあるようだ。少なくとも、そのような理由で、武田氏を信用するのは妥当ではないと私は考える。武田氏は、震災前は原発は安全だと言っていたし、震災前後で言っていることがコロコロ変わっているからだ。いくつか引用し、検証してみよう。強調はすべて引用者による。引用部分や強調が恣意的ではないか、という批判が予測される。引用元はすべて明示しているので、恣意的な引用がなされていないかどうかは、読者は適宜検証をおこなって欲しい。武田氏は、しばしば、引用元を明示せずに論評を行うが、私の引用の仕方を気にするような人は、武田氏はさらに信用

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  • 癌霊1号が白血病に効く!代替医療が標準医療になるとき - NATROMのブログ

    「癌霊1号(癌灵1号/Ailing No.1)」は漢方薬である。いかにも怪しげな名前である。また私がインチキくさいトンデモ医療を見つけ出してきて笑い物にしようとしているのだろうと、読者は思われるかもしれない。しかし、エントリーは、トンデモでなく、医学の話である。癌霊1号は、超ミネラル水やバイオラバーとは、決定的に異なる。 1970年頃の中国の田園地方では、さまざまな癌に対して、伝統的な漢方薬が使用されていた。他に治療法がなかったからである。癌霊1号も漢方薬であるが、経口投与では重篤な消化管および肝障害の副作用があった。毒性の強いヒ素(亜ヒ酸)を含んでいたのだ。ヒ素は、毒性が強いというか毒薬として使用されていた物質である。さて、ここからがすごい。副作用を軽減するために精製して注射剤とした上で、1000人を超えるさまざまな癌の患者に対して臨床試験を行ったのだ。その結果、いくつかの癌、とくにA

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  • 船瀬俊介に殺される〜「抗ガン剤で殺される!」批判〜 - NATROMのブログ

    船瀬俊介は自称環境問題評論家で、週刊金曜日編「買っていはいけない」の著者の一人です。このころから船瀬氏の主張には問題点が多くありましたが、最近、特に抗癌剤について看過できない主張を行っているので、ここで批判いたします。わからないことがございましたら、コメント欄かメール()でご質問してください。可能な限り回答いたします。ご自身や大切なご家族が癌にかかれば誰でも不安になります。抗癌剤を使うとなれば、治るのだろうか、副作用はどうなのだろうか、とあれこれと悩むのは当然です。しかし、無知に付け込む怪しげな主張に惑わされないようにしてください。少なくとも、最低限の医学知識を持った人で、船瀬俊介氏の抗癌剤に関する主張に賛同する人は皆無であることだけは確かです。反論があるという方は、コメント欄にどうぞ。 船瀬俊介氏の主張 船瀬氏は「抗ガン剤で殺される―抗ガン剤の闇を撃つ」という著作も書いていますが、ネット

  • 癌性疼痛の除痛すら否定する安保徹と上野紘郁 - NATROMのブログ

    ビジネスプレスに、■若者よ、新型インフルエンザに大いにかかれ*1という記事が載ったのをきっかけに、安保徹批判のエントリーを書き始めたのだが、その際にあまりにもひどい主張を見つけたので、先に言及しておく。安保徹氏は新潟大学大学院教授で、「免疫学の世界的権威」とされているが、臨床的には根拠のない主張を行っている。上野紘郁氏は、日臨床代替医学会を設立し、「独自処方の代替療法で治療する名医として話題を集めている」そうだ。 ■現代医療はがん患者を助けられるのか?【対談】安保 徹 & 上野 紘郁 安保 ガンの末期になると、痛みが強くなります。WHOが痛みを取り除く方法などと言って、麻薬(モルヒネ)の使用を推奨しています。私は、それにも反対です。 癌の除痛に対するモルヒネの使用は、安全性が高く効果のある治療法として国際的にも推奨されている。末期に限らず、癌性疼痛の際には積極的に使用してよい。疼痛対

    癌性疼痛の除痛すら否定する安保徹と上野紘郁 - NATROMのブログ
    m_insolence
    m_insolence 2009/10/27
    安保徹は「リウマチはステロイドをやめて痛みに耐えろ」とかも言ってたので、癌の他にもリウマチで苦しんで欲しいです。
  • JBpress(日本ビジネスプレス)のホメオパシーの記事について - NATROMのブログ

    JBpressのサイトに、医療ジャーナリストの長野修氏によるホメオパシーの記事が掲載された。 ■自然治癒力を高める「ホメオパシー」 欧米からやって来た代替医療が日で静かなブーム(「世界で最も安全な医療」から「自然治癒力を高めるホメオパシー」に変更された) ■何のためのホメオパシーか 西洋医学が見放した人を前に、それでもノーと言えるか 詳しくはリンク先を読んでいただくとして、内容は概ねホメオパシーに好意的である。賛同できる部分もあるし、問題がある部分もある。代替医療に関しての私見も含め、JBpressのホメオパシーの記事についてまとめた。 選択肢として代替医療はあっていい 私は、「科学的根拠の乏しい代替療法であっても、末期癌のような積極的な治療手段のない病気に(緩和ケアと併用しつつ)使用するのは、私は必ずしも否定しない」と述べたことがある。長野修氏も同様のことを書いている。 患者は、最期ま

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  • ナイチンゲールの毒舌 - NATROMのブログ

    案の定、ナイチンゲールが大人気のようなので、看護覚え書―看護であること・看護でないこと」(現代社; 改訂第6版版)から、とくに私が感銘を受けた部分を紹介しよう。看護のであるからして、看護婦の行動の例がたくさん提示されるのであるが、その多くがダメな例である。たとえば、観察不足から虚偽の報告がなされる例として、 「この患者さんにはお通じは何回ありましたか?看護婦さん」「一回です、先生」。こういうばあいたいていは、実際には便器は七回も八回も使われていたが、ただそれを看護婦が空にしたのが一回だけであった、という意味なのである。(P179) ペットが患者の癒しになるという文脈で、 ある病人が、自分が看護婦から受けた看護と、犬から受けた看護とについて語ったことがあるが、彼は犬による看護のほうがずっと良かったと言った。「何よりも犬は喋(しゃべ)りませんからね。」(P174) 使命感を持っていない看護婦

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  • ナイチンゲール曰く、「ホメオパシー療法は根本的な改善をもたらした」 - NATROMのブログ

    ホメオパシーは「同種療法」とも訳され、さまざまな物質を限りなく薄く希釈することで治療効果が得られるとされている代替療法の一種である。ホメオパシーで処方される「丸薬」は、原料の物質を1分子も残っていないほど希釈したのちに乳糖もしくは蔗糖にしみ込ませて作られる。通常の薬理学的見地からは、ただの「砂糖玉」と変わらない。臨床的にも効果はプラセボと変わらない。そんなわけでホメオパシーは「由緒正しいニセ科学」とみなされている。 さて、とあるブログ経由で、ナイチンゲールがホメオパシーに言及していることを知った。なんでも、「ホメオパチー療法は素人女性の素人療法に根的な改善をもたらした」のだそうだ。「この用薬法はまことによく出来て」いるともある(強調は引用者)。ナイチンゲールがホメオパシーについて言及した"Notes on Nursing: What it Is and What it Is Not"(看

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  • 国民皆保険制度がわりとうまくいっていた理由 - NATROMのブログ

    最近では医療崩壊などと言われているが、日の医療制度は高いコストパフォーマンスを誇っていた。いろんな要因があるけれども、その一つに国民皆保険制度があることは確かだ。読者の多くは被保険者として保険料を納め、病院を受診して自己負担分を払っているだろうが、医療従事者でないと、あまり保険者と医療機関の関係について馴染みがないと思う。レセプト審査などを中心に、簡単に国民皆保険制度を解説してみよう。図にするとこんな感じ。 国民皆保険制度 患者さんの立場からだと、「保険料を支払う代わりに、少ない自己負担(だいたいは3割)で診療を受けられる」という制度である。保険料ばかり支払って病院にはかからない元気な方にとっては損しているように見えるが、いざ病気になったときの「保険」である。これだけなら、民間保険でも同じ役割を果たせるのだが、民間が同じことをするとなると、利益を上げるために、医療費のかからない健康な人を

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  • 医療安全対策〜医師は感覚がズレていた - NATROMのブログ

    みなさんは、Wii スポーツというゲームソフトをご存知だろうか。その中に「連続リターン」というテニスのゲームがある。コーチが打ち込む球をひたすら打ち返すだけ。動画を見ていただくのが早い。 ぱっと見は簡単そう。実際、リモコンを振るだけの簡単操作。コーチが打ち込む球がどんどん速くなるので動画のように200回は無理だとしても、よほど鈍くさい人でもなければ、1回や2回は打ち返せる。しかし、連続して失敗なしに打ち返し続けるのは難しいのだ。失敗したその1回だけを取り上げてみたら、別に特に打ち返すのが難しい球でもなんでもなく、「ミス」としか言いようがない。その球だけを見ると、「何で打ち返せないの?」と思ってしまう。さて、仮に、「連続リターンを20回するだけの簡単なお仕事。けれども、もし失敗したら誰かが死ぬかもしれません。もし死亡事故が起こったら責任とってね」という仕事があるとして、あなたは好んでそういう

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