2010年5月11日 “はやぶさ生命体”は不滅です 元サイエンスマネージャ 藤原 顕 ISASをはなれてから大学生や一般の人、さらには小学生を相手に宇宙の話をする機会が増えました。宇宙の話をするときに必ずでてくるのが日常使われないような桁の大きな数です。これを実感として分かってもらうためによく使うのが、たとえば「地球を1円玉の大きさとすると...」といったたとえ話を出すことです。 「みなさんは、「はやぶさ」が地球からどれくらい離れたところまで行ったかを思いめぐらせたことがあるでしょうか。プロである私たちですら数値ではわかっていても案外実際に感覚をつかんではいません。「はやぶさ」は最遠方で地球から光の速さでざっと15分かかるところまで飛んだのですが、さきほどのたとえでいうと400m以上の遠方にまで飛んだことになります。こんなに遠方にある1ミクロンにもみたない天体に着陸して地球に戻ってくるので