マツダ社長、米フォード社COO、CEOを歴任したマーク・フィールズ氏(2017年4月資料写真、写真:AP/アフロ) (花園 祐:上海在住ジャーナリスト) 穏やかな年末ムードを吹き飛ばすかのように、背任などの容疑で起訴されていた元日産自動車CEOのカルロス・ゴーン氏が昨年(2019年)末、祖国レバノンへ電撃的海外逃亡を果たすという映画さながらのニュースが飛び込んできました。このニュースは筆者が住んでいる中国でも一斉に報じられ、大きな注目を集めました。 そんなゴーン氏にかけられた背任容疑、それを放置してきた日産の企業体質について、ゴーン氏の逮捕以降、各メディアがさまざまな角度から解説しています。今回は、日産とゴーン氏の問題の本質およびその対策について、マツダの事例と比較しながら筆者の見解を紹介したいと思います。 創業家の存在は不正防止につながるか ゴーン氏が守銭奴であることは、日産関係者の間で