将棋の羽生善治九段(53)が25日、「初代達人」に輝いた。50歳以上のレジェンド棋士54人が勝ち抜き戦で初の栄冠を目指す、「第1回達人戦立川立飛杯」決勝(東京都立川市・立川ステージガーデン)で、丸山忠久九段(53)を下した。今年6月に日本将棋連盟会長に就任後、初の公式戦優勝を飾った。 会場が笑いに包まれた。終局後の表彰式。羽生会長が表彰状を読み上げ、笑いをこらえながら優勝した羽生九段が受け取る。同連盟によると珍しい「自作自演での表彰式」。会長と棋士の「二刀流」ならぬ、一人二役を演じた。「会長になってほかの人の賞状を読むことが多かったが、自分の名前を読むのは面はゆい」と再度、笑った。 今月の王将戦挑決リーグでは4連勝だった永瀬拓矢九段(31)を止めた。王位戦では挑戦者決定戦、王座戦挑決トーナメントはベスト4まで進出するなど、活躍が目立つ。「結果が残せ、棋士として大きな自信になりました。今後も