旅行事業を前身とするイーグルバスは、送迎バス、観光バス事業を経て路線バス事業へと事業を広げてきた。社会貢献を経営理念の中核に据え、IT投資を積極的に行い、大手が撤退した赤字路線を再生することに取り組んできた。 しかし、大手バス会社にもドライバー(運転士)不足の波が押し寄せる中で、イーグルバスの運転士が大手バス会社に引き抜かれるようになり一時運転士の流出が止まらなくなった。今回は、運転士の流出を止めるための賃上げに向けた人事制度の改革と谷島賢社長の経営者として苦悩を詳しく紹介する。(前回はこちら) 賃上げするために、どのような努力も行っていくのですか? 谷島:これからのイーグルバスでは、当社が独自に開発してきたITによるBMS(バスマネジメントシステム)を使って全事業の管理を実施していきます。そして、ITシステムの中に蓄積されていく様々なデータを使って現場を見える化するとともに、そのデータを