成長シナリオ次第で、株主価値は119億円。バリューギャップは61億円 工作機械の株式会社和井田製作所(6158)を投下資本、超過利潤価値、成長価値などに分解する超過利潤(EVA法)によって分析した。業績や将来見通しなどをベースに試 算した結果、株主価値は119億円と推計することが可能である。5年程度で売上高が62億円、営業利益が7億円、10年程度で売上高が 69億円、営業利益が8億円,投下資本の売上高比が現在の90.4%で一定推移となる前提である。株主価値と時価総額のギャップは61億 円であり(時価総額の104%)、期待形成によってはアップサイドあり。 かつて日本の高度経済成長を支えた我が国の製造業の品質が、昨今世間を騒がせている。一昔前とは産業の置かれる環境が大きく変化し、製造業の収益と費用のバランス悪化や伝統的日本企業に巣食う旧態依然の企業体質などを原因として、戦後日本を支えてきた日本
赤字を機に管理会計を導入 そんな和井田製作所の売り上げが激減し、赤字に転落したのが2002年6月期だ。工作機械は需要の波が激しい市場だ。この時に和井田社長は「変化の激しい時代では、このままの体制だと生きていけない」とまでの危機感を抱いたという。そこで「売り上げが半分になっても利益を出せる体制」を目指して管理会計を導入した。 会計システムを自社で構築し、利益管理体制を整えた。売り上げから変動費を引いた限界利益を受注した製品ごとに管理することにした。「将来のために赤字覚悟で売ることはある。大切なのはその赤字を知っていること。売ってから実は赤字だったというのでは駄目だ」と和井田社長は説明する。 そのために個別製品ごとの変動費を把握するようにし、部門別の固定費は日次で管理するようにした。毎週月曜日、営業や生産、開発、アフターサービスなどの部門長クラスが参加する「利益管理委員会」と呼ばれる会議を開き
金型部品と切削工具を製作するための特殊な研削盤が主力製品。代理店を通さない直販方式で技術力と顧客の信頼をつかんできた。4年前には景気の悪化で需要が減り、赤字に転落した。「売上高が半分になっても利益が出せる体質作り」に精を出す。新工場、新社長、新規事業―。昨年の上場を機に新たなスタートを切る。 昨年6月、飛騨高山に唯一となる上場企業が誕生した。研削盤メーカーである和井田製作所だ。研削盤とは砥石車を回転させ物質に精密な加工を施す工作機械だ。1兆円を超す工作機械市場で1割を占める研削盤の中でも、同社は金属より硬いダイヤモンドなどの物質を加工する特殊な研削盤を手がける。 用途は大きく2つに絞っており、プレス金型やモールド金型における精密金型部品の製作に用いる成型研削盤では6割の国内シェアを、刃先を交換するタイプの切削工具関連研削盤では8割の国内シェアを握るという。自動車関連を中心に様々なメーカーの
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く