ちょうど1年前、エレベーター・エスカレーターの製造・メンテナンスの国内大手、フジテック(株)(滋賀県彦根市)の株主総会で突如勃発した創業家出身の内山高一氏(当時社長)と、大株主の投資ファンド「オアシス」との騒動。今年も来る6月21日の定時株主総会を控えて、騒動が再燃している。外資ファンドの狙いは一時的に株価を吊り上げての売却益狙いといわれるが、今回の「オアシス」の狙いもそれだけなのか。オアシスの正体とは何者なのか。外資ファンドの動きと複雑化する利害関係を探る。 オアシスの正体は何か(続き) オアシス・マネジメント・カンパニー(以下、オアシス)は、運用資産の大半を日本株に投資していると見られ、同社の設立者であるセス・フィッシャー氏がほかにも運営する香港系ファンド、Rays Company (Hong Kong) Limitedの保有分も含めると、6月時点で17社の日本企業の株式を大量に保有し