子どものころは、家の近くに 「空き地」がたくさんあった。 家の建築前だったり、あるいは 休耕田だったり、その時々の事情はもはや 忘れてしまっているけれども、 放置されて雑草が生えているような土地は あちらこちらにあった。 子どもはそういうものを見つけると、 あっという間に「もぐりこんで」行って しまう。 草野球をやったり、段ボールで 「秘密基地」をつくったり、いろいろな 遊びをしたものだ。 あの頃、 「空き地」は、夢と創造性を育むかけがえの ない存在だったと思う。 ところが、最近は世知辛くなってきた。 現在利用しないで放置されている 土地でも、ロープが張られたり、フェンスで 囲んだりして、入れないようになっている 所が多い。「***管理地 立ち入り禁止」 などと看板がある。 子どもに限らず、誰かが入って何か トラブルになったら困る、とでも言うのだろうか。 管理過剰な現代社会を象徴するような