数多くの「異例」がある新作映画 来たる7月14日、ついに宮崎駿の最新監督作品『君たちはどう生きるか』が公開される。 事前の告知・宣伝は、タイトルとキービジュアルのみという宣伝手法が話題となっているが、こと宮崎駿監督作品ということにおいては、本作には公開前の時点で異例な点が他にもある。 ひとつは宮崎駿がスケジュールに縛られることなく制作したことだ。 『風立ちぬ』からすれば10年ぶりの長編新作となる本作だが、通常の劇場作品とは異なり、明確な完成時期、公開時期を設定せずに制作された。 完璧主義者のイメージが強い宮崎駿だが、スケジュール順守のために妥協することは珍しくなく、映画『風の谷のナウシカ』の際には公開に間に合わせるために、当初予定していた終盤の王蟲と巨神兵の格闘をシチュエーションごとカットしたという。 しかし鈴木敏夫プロデューサーは、さすがに年齢的に長編としては最後の作品になるであろう本作