映画『ジョーカー』が空前のヒットを飛ばしている。興行収入は30億円を突破。全国映画動員ランキングでは、4週連続1位の快挙を遂げた。配給会社のワーナー・ブラザースは『チャーリーとチョコレート工場』と同程度のヒットを見込んでいる。 ジョーカーは絶妙な「白人男性」の弱者だった 治安の悪い都会でピエロを演じ、わずかな賃金を糧に暮らす主人公、アーサー。 顔は薄汚れて、子どもから追いはぎのターゲットにされるほどのガリガリ体形。さらに、持病で笑いの発作が起きるうえ、話のピントがずれているため職場でも変人扱い。 人生を一発逆転するためにお笑い芸人を目指すが客に全くウケず、福祉で受けられていたカウンセリングと持病の薬も、市の財政悪化で打ち切られる――。 「どん詰まり」としか言いようのない状況から始まる主人公の状況は、物語が進むにつれて悪化の一途をたどる。そして最後に吹っ切れた主人公は、バットマン・シリーズで