かつて石野卓球さんがテクノという音楽を「都市の民族音楽」と説明したように、テクノ、ないしエレクトロニック・ダンスミュージックは、本質的に大小さまざまな意味での"都市性"を内包しているように思う。電力供給ネットワークが世界各地の人口過密地帯を覆い、それでも人々の肉体から滲み出るようにして生まれた根源的なダンスへの欲求。われわれは都市生活の窮屈な日常から逃れるように、夜な夜なクラブへ行き、DJのプレイする大音量の音楽を浴びて心を無にして踊り、そして朝には再び日常に帰っていく。 そんなテクノから、都市性を敢えて引っぺがす試みこそが『rural』(ルーラル)。文字通りの人里離れた山奥で、4日間…69時間ものあいだ音を止めずに連続でテクノを聞いて踊り続けるという、知る人ぞ知る音楽フェスです。 以前の記事(わたしはruralへ行く|R-9|note)で予告した通り、2019年9月20日から23日にかけ