名古屋駅周辺の再開発が急ピッチで進んでいる。今年は4月1日にJR東海が国鉄民営化で誕生して30年を迎え、リニア中央新幹線の開業まで10年となる節目の年。新たなステージに入った名古屋の姿を報告する。 「新幹線に乗りたいんだが、どっちだろう」 愛知県岩倉市の深田恭平さん(79)が立ち止まり、辺りを見回していた。妻(76)と京都へ向かうため、名古屋鉄道に乗って名古屋駅まで来たが、改札を出て、そのまま駅前の地下街に迷い込んだ。 杖をついて歩くそばを、人がどんどん追い抜いていく。「おーい、そっちは近鉄だぞ」。先を歩く妻に声をかける。分かれ道が次々に現れる。 外出の機会が減り、名駅かいわいに来るのは年1回ほど。「たまに来るくらいじゃ全然覚えられないね」。JR名古屋駅の中央コンコースにたどりついた時には、名鉄を降りてから20分近く過ぎていた。 乗り換えの分かりにくさから「迷駅」と揶揄(やゆ)される名駅。
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