ブックマーク / natrom.hatenablog.com (243)

  • 因果関係も不明なのに「ワクチンの副反応が出やすい素因」を特定できるはずがない - NATROMのブログ

    2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。平岡さんは「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」しておられます。具体的にはワクチン接種者の「数千人に1人」が「POTS, CRPS, ME/CFS, 繊維筋痛症などの症状が入れかわり立ちかわり現れ、認知障害なども絡む」症状を呈するとしています。 平岡さんの主張の一つに、「接種を受けると副反応が出やすい素因」を持つ人をワクチン接種対象から外すことで問題解決が可能になるというものがあります。 →接種を受けると副反応が出やすい素因を持つ人がいることが分かるので、そういう人を接種対象から外す方向で、問題解決が可能になるのではと思います。私は、「HPVワクチンを接種すると重篤な副反応が出やすい素因を持つ人が接種を受けたことに起因する現象が起きて

    因果関係も不明なのに「ワクチンの副反応が出やすい素因」を特定できるはずがない - NATROMのブログ
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    machida77 2024/04/30
  • 撤回された論文は根拠にならない - NATROMのブログ

    2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。HPVワクチンは安全で効果的というのが世界中の専門家のコンセンサスですが、平岡さんはHPVワクチンの深刻な副反応・薬害が相当規模で存在すると主張しています。 HPVワクチン接種の有無にかかわらず血液脳関門の異常で害が起きるのは当然 平岡さんが提示する仮説の一つは「日常的に抗体値を高くさせられている人は、血液脳関門に異常が生じた場合、通常なら中枢神経系に入らない物質が侵入して悪さをするのでは」というものです*1。しかし、私のみるところでは平岡仮説はとくに根拠がない思い付きに過ぎないように思われました。 「日常的に抗体値を高く」するのはHPVワクチンだけでなく、他のワクチンだって同じです。B型肝炎ワクチンはHBs抗体価を高くしますし、麻疹ワクチンは麻疹ウイルス抗体価を高くします。なんならワク

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    machida77 2024/01/31
    HPVワクチンをめぐる議論から。
  • 有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ

    平岡厚さんとHPVワクチンの安全性に関する対話をはじめたわけ 2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。平岡さんは『HPVワクチン論争を再考する 推進派の主張の問題点を中心に』といった和文論文にて「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」しておられます。 一方で、HPVワクチンは安全で効果的というのが世界中の専門家のコンセンサスです。私の知る限りではHPVワクチンの定期接種が薬害の疑いのために中止になった国はありません。日においても、定期接種は中止にはなっておらず、積極的な勧奨が差し控えられていた過ぎません。それでもWHOから「乏しい証拠に基づいた政策決定」だとして名指しで日は批判されました。その後、日でも2022年から積極的勧奨は再開されました。「相当規模の薬害」の存在を

    有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ
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    machida77 2023/12/05
    HPVワクチンを巡る議論と有害事象報告の問題
  • 「がん死亡率減少がない=過剰診断」という誤解 - NATROMのブログ

    「検診によるがん死亡率減少がない=過剰診断」という誤解はよくみられす。福島県の甲状腺がん検診に反対している人たちの間でもあります。検診によるがん死亡率減少と過剰診断の関係について説明を試みます。 無症状でがん検診を受けてがんと診断された人は、以下の4つのどれかです。 1. 検診を受けても受けなくてもがんで死ぬ運命だった。検診で発見された時点で手遅れ。 2. 検診を受けたおかげでがんで死ぬことを避けられた。 3. 検診を受けていなければいずれ症状が出てがんと診断される運命であったが、それからがんの治療をしても、がんで死ぬことはなかった。 4. 治療を受けなくても一生涯症状が出ず、検診を受けていなければがんと診断されることもなかった。 4.が、みなさんおなじみ「過剰診断」です。一方、原則として、がん検診の利益としてカウントされるのは2.です*1。検診を受けると、受けない場合と比べて、がん死亡率

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    machida77 2023/09/29
  • 和田秀樹先生、検診を受けていないほうが肺がん死が少ない研究ってどの研究ですか? - NATROMのブログ

    先日、『80歳の壁』など多くの著作で知られる医師の和田秀樹先生とX(元Twitter)で対話させていただく機会がありました。高血圧による脳出血のリスクや和田先生が自身のクリニックで提供している高額な医療のエビデンスについて質問いたしました。■和田秀樹氏に答えていただきたい3つの質問にまとめています。和田先生からは「これまでのやりとりを公開して、このような短いバージョンでない形で反論させていただきます」とのお返事をいただきました。まことにありがとうございます。約1か月間が経ちますが、いまだに「短いバージョンでない形での反論」がありません。もちろん、医学的正確さを心掛けれるならばそんなに早くは反論できないということもあると承知しています。不正確でもいい文章なら気軽に量産できます。私には信じがたいことですが、医学的に不正確な内容のを大量に出版する医師もいます。読者の健康と命を印税に替えているよ

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    machida77 2023/08/30
  • 和田秀樹氏に答えていただきたい3つの質問 - NATROMのブログ

    和田秀樹氏は『80歳の壁』など、多くの著作で知られる医師です。毎日新聞医療プレミアの『「老い」に負けない ~健康寿命を延ばす新常識~』において、「私自身が200以上の血圧を何年も放っておいて平気だったように、今は血圧が200以上でもまず血管が破れることはない」と書いておられました*1。 高血圧は脳出血の介入可能な最大のリスク因子です*2。最適治療目標など細かい議論はあるものの、基的には、血圧を下げる治療が、脳出血をはじめとした脳血管障害(脳卒中)や心筋梗塞を代表とする心血管疾患を減らすことについて専門家の間で議論はありません。和田秀樹氏自身が「200以上の血圧を何年も放っておいて平気だった」のが事実だとして*3、一般読者が「収縮期200mmHg以上の血圧を何年も放置しても平気なのだ。放置してよい」と解釈しうる文章を書くのは医師として不適切だと私は考えます。 そう考えたのは私だけではなかっ

    和田秀樹氏に答えていただきたい3つの質問 - NATROMのブログ
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    machida77 2023/08/01
    高血圧の治療を否定する和田秀樹医師の主張の問題
  • 「ファーストペンギン」って海に突き落とされる奴じゃないんだ… - NATROMのブログ

    最近、「ファーストペンギン」という言葉をよく聞く。ペンギンの群れの中で、天敵がいるかもしれない海の中に最初に飛び込む個体のことで、リスクをとって挑戦する勇敢な行為を称えるポジティブな意味合いを持つ。だが、私はファーストペンギンという言葉からは異なる意味を連想してしまうのだ。 イギリスの生物学者、リチャード・ドーキンスは、「利己的な遺伝子」という著作において、生存競争に勝って生き残る遺伝子の性質は利己的であることを論じている。個体レベルの行動は利己的なこともあれば利他的こともあるが、利己的な行動の一例として、ドーキンスは海に飛び込むのをためらうペンギンの例を挙げている。 南極のコウテイペンギンで報告されているひきょうな行動についてなら、おそらくだれでも[利己的な行動だと]ただちに同意できるであろう。このペンギンたちは、アザラシにべられる危険があるため、水際に立ってとびこむのをためらっている

    「ファーストペンギン」って海に突き落とされる奴じゃないんだ… - NATROMのブログ
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    machida77 2023/03/30
    実際のペンギンはためらっている様子がない映像も多い https://www.youtube.com/watch?v=A9mbCNs47FI
  • ABO式血液型の遺伝様式をめぐる2つの仮説 - NATROMのブログ

    オーストリアのカール・ラントシュタイナーによってABO式血液型が発見され、輸血医学の基礎が築かれたことは有名だ。1930年にラントシュタイナーはノーベル医学・生理学賞を受賞した。輸血の歴史については ■「血液は生理塩水で代用できるから輸血は必要ない…」そんな荒唐無稽なデマの裏事情を医師が解説 動物の血を輸血した昔から、人の血を安全に輸血できるようになった今まで | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) に書いた。輸血とは直接は関係ないが、ABO式血液型の遺伝様式が決定された歴史も興味深い。私は、もう20年以上も前、大学院生のころにはじめて知ったのだが、じつにエレガントに問題を解決しており、いつかこの話を書きたいと思っていた。数式がたくさん出てくるこの話は難解だが、個人ブログだし、少しぐらい難しくてもいいだろう。細かい数式はわからなくてもなんとなく雰囲気を感じていただ

    ABO式血液型の遺伝様式をめぐる2つの仮説 - NATROMのブログ
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    machida77 2023/02/09
    ABO式血液型の遺伝様式の解明
  • 『週刊現代』のジレンマ - NATROMのブログ

    以前、マスコミからのインタビューに対する報酬について話題になった(■「孤独のグルメ」久住先生が報酬・校正無しの取材を断った件で浮上した、『無償による真実性』という原則とそれに対する疑問の声 - Togetter)。私も、ときにメディアから取材やインタビューの依頼を受けるが、報酬は発生したりしなかったりする。これまでの経験では、週刊誌系メディアでは報酬が発生するのに対し、新聞系メディアでは発生しないことが多い。 無報酬を原則とする言い分も理解はできる。あくまで私の経験の範囲内だが、平均すると、無報酬のメディアのほうが質の高い記事が多い。謝礼を払うと、謝礼目的の有象無象の情報が集まりやすいという面はあろう。週刊誌の医療記事では、「お前はいったい何の専門家だ」と問い詰めたくなるような「常連」のコメンテイターが記事の質を下げている。記事を書く方にとっては都合のよい「専門家」のコメントが得られ、コメ

    『週刊現代』のジレンマ - NATROMのブログ
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    machida77 2022/12/28
    医療記事の質と取材に応える医師としてのジレンマ
  • 「血圧200を放っておいたが問題なかった」などと放言する医者を信じてはいけない! - NATROMのブログ

    プレジデント2022.10.14号で「信じてはいけない!健康診断、医者、クスリ 最新版・コロナ対応 病院に頼らない生き方」という特集が組まれ、養老孟司氏と和田秀樹氏の対談が掲載されました。その対談から和田氏の発言部分を引用したツイートが6000件以上のリツイート、1.6万件以上の「いいね」がされました。 これ、もう答え出てるじゃん。 プレジデント 2022.10.14号 和田秀樹氏 pic.twitter.com/AW5M7xfsCK— のりのりもふもふ (@SFtFQjTAUuQzPVF) October 6, 2022 引用された和田氏の発言は「財政破綻した夕張市が結果的に社会実験になりました。市民病院が廃院になって、19床の診療所だけになり、しかも無料バス廃止で通院に1000円かかるようになり、多くの人が医者にかかれなくなった。市民の健康状態は悪化するのかと思われたが、ほとんどの病気

    「血圧200を放っておいたが問題なかった」などと放言する医者を信じてはいけない! - NATROMのブログ
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    machida77 2022/10/24
    和田秀樹氏、しばらく前からポスト近藤誠氏的な位置づけでメディアに数多く出ている(厳密に言うと色々主張は違うけど標準的な医療介入に否定的な意見を言う医者として)
  • 興和のイベルメクチン臨床試験は失敗ではない - NATROMのブログ

    イベルメクチンはもともとは寄生虫に対する薬だったが、試験管内で抗ウイルス効果が確認され、新型コロナに効果があると期待する医療者もいた。興和株式会社が新型コロナウイルス感染症に対するイベルメクチンの第3相試験を行っていたが、このたび、主要評価項目に統計的有意差が認められなかったとの発表があった。 ■興和/新型コロナウイルス感染症患者を対象とした「K-237」(イベルメクチン)の第Ⅲ相臨床試験結果に関するお知らせ 軽症の新型コロナ患者約1000人を対象に、イベルメクチン0.3~0.4 mg/kgを1日1回3日間経口投与した群とプラセボ投与群とにランダムにわけ、168時間(7日間)経過するまでに臨床症状が改善傾向にいたる時間を二重盲検下で評価した。興和の発表によれば、実薬群およびプラセボ群いずれの群でも投与開始4日前後で軽症化し、有意差は認められなかった。 医学界に与えるインパクトは小さい。

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    machida77 2022/09/27
    興和が先日発表したイベルメクチン臨床試験の結果の件。それと比べまだ発表しない北里大学の問題
  • 乳がん検診と子宮頸がん検診が毎年ではなく2年に1回なのはなぜか? - NATROMのブログ

    名古屋市会議員の塚つよし氏が、子宮頸がん検診と乳がん検診の検診間隔が2年に1回の隔年であり、毎年がダメな理由についての説明を求めるツイートをしておられました。よい質問だと思います。ツイッターでもお答えしましたが、ブログでも解説いたします。 https://t.co/ChBE8Ph1fK 名古屋市の #がん検診 推進事業において #乳がん と #子宮がん は検診回数を「2年に1回」の隔年に制限されています。厚生労働省の委員会指針が根拠で職員の方と電話で話しましたが「毎年がダメな理由」が判然としない。 だれか説明できませんか?#塚つよし#名古屋市中区— 塚つよし 名古屋市会議員 (中区選出)立憲民主党 (@1192mizuho) July 29, 2022 端的に言えば現在の日で行われている子宮頸がん検診と乳がん検診は、毎年の検診を行っても、隔年の検診と比べて、検診による害が大きくなる

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  • 「がん死亡数が増え続けているのは先進国では日本だけ」は誤り - NATROMのブログ

    がんに関する不正確な情報の一つに「がん死亡数が増え続けているのは先進国では日だけ」「がん死亡数は欧米では減っているが日だけ増加し続けている」というものがある。「抗がん剤は害しかない」「がん検診は無駄だ」「残留農薬や添加物が多い事が原因だ」とかいったニセ医学的な主張と同時に言われていることもしばしばだ*1。 日のがん死亡数増加の主因は高齢化である。他の要因が変わらなくても高齢者の人口が増えれば、がんで死亡する人の数は増える。生活習慣や公衆衛生、医療環境が改善され、他の病気でなかなか死ななくなる一方で少子化が進み、人口全体が高齢化すると、相対的にがんの死亡数や粗死亡率*2は増える。 一方、高齢化の影響を補正した年齢調整死亡率は、他の先進国と同じく、日でも減少している。ただ、「がん死亡数が増え続けているのは先進国では日だけ」というデマに対抗して高齢化の影響を持ちだすと、「他の先進国で

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    machida77 2022/06/28
  • 鈴木眞一医師が「過剰診断はない」と言ったとき「病理学的な誤診はない」という意味であるとするのが妥当 - NATROMのブログ

    KDN氏が私のツイートを「引用」して何かを主張しているが、私のツイートはKDN氏の主張を肯定するものではないばかりか、積極的に否定するものであることを明言しておく。 「おっしゃる通りで「病理像と転移の有無から過剰診断である蓋然性が高いか低いかは」もちろん判断できます。その点については私は否定していません。」https://t.co/ueguQ6InPZ— KDN (@KDNuc) April 18, 2022 議論の流れとしては、福島県医大の鈴木眞一氏が「福島での手術例に関して,過剰診断を裏付けるような術後病理結果は出ていない」などと述べたとき、その過剰診断が、がん検診の文脈で広く使用されている疫学的な意味での過剰診断なのか、それとも誤って重篤な疾患と診断する病理学的な誤診を意味するのかが論点である。 「過剰診断を裏付けるような術後病理結果は出ていない」という点から、このセンテンスにおいて

    鈴木眞一医師が「過剰診断はない」と言ったとき「病理学的な誤診はない」という意味であるとするのが妥当 - NATROMのブログ
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    machida77 2022/04/27
  • 「過剰診断」の定義の違いを認識しよう - NATROMのブログ

    同じ用語が分野によって異なる意味で使われることがあります。たとえば「過剰診断」という用語がそうです。■「過剰診断」とは何かという記事で、過剰診断を「治療しなくても症状を起こしたり、死亡の原因になったりしない病気を診断すること」という定義を私は採用しましたが、注釈で『軽症である疾患を誤って重症であると診断することを「過剰診断」と呼ぶこともある』と述べました。どちらの定義が正しいとか間違っているとかではありませんが、定義が混同されると理解の妨げになります。 「過剰診断」という言葉の意味が複数あることが誤解の原因の一つでしたが、最近、こうした誤解を解消するために役に立つであろう文献が発表されました。ネット上で全文が読めます。 ■過剰診断(overdiagnosis)の定義と過剰手術(oversurgery)/過剰治療(overtreatment)の用法:病理医と疫学者の見解の差異 詳細はリンク先

    「過剰診断」の定義の違いを認識しよう - NATROMのブログ
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    machida77 2022/03/30
    誤解と混同の元となる過剰診断(疫学)と過剰診断(病理)の違い。
  • 食塩さんと名取宏(NATROM)との会話。主に甲状腺がんの過剰診断について。 - NATROMのブログ

    Twitterにおいて、塩(tableSalt0117)さんと議論になりました。お返事が長くなり、またTwitterの仕様上、やり取りがわかりにくくなりますので、詳細にはついてここでお答えいたします。まずは、塩さんと名取宏(NATROM)の会話をTogetterでまとめました。漏れがないようにはしていますが、もし、漏れがありましたらご指摘ください。 ■塩さんと名取宏の対話。主に過剰診断について。 - Togetter 以下、斜体は塩さんのご発言からの引用です。塩さんは、ここのコメント欄でもTwitterでも、どちらでお返事をなさってもかまいません。また、塩さん以外の方でも、ご質問がある方は、コメント欄に書き込んでくださってかまいません(できればコメント欄のほうがありがたいです)。他の方々にも参考になるように、重要な部分は強調いたしました。 >「エビデンスはある」とおっしゃるんで

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    machida77 2022/02/14
  • 患者家族とのトラブル - NATROMのブログ

    埼玉県ふじみ野市において、訪問診療をしていた医師が患者の息子に散弾銃で撃たれ死亡するという事件が起きた。患者である母親が亡くなったことがきっかけになったという。事件については報道でしか存じ上げないし、これから新事実が出てくるかもしれない。この記事は、医療職と患者家族の関係の難しさの一端について知ってもらうのが目的であって、個別の事件において真相はこうだったのかもしれないといった推測ではない。 また、以下に述べる事例は、私の見聞きした経験をもとに改変したものであり、事実そのままではない。仮に当事者が目にしたとしてそれが自分たちのことであるとはわからないようにまで変えてある。ただし、問題の質については伝わるはずだ。ご理解をいただきたい。 患者さんがよいケアを受け、病状が改善することをご家族が願うのは当然だ。ただ、その願いがきわめて強い患者家族がいらっしゃる。介護のためにご家族が仕事を辞め、ず

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  • 新型コロナデマ検証本と薬局栄養指導本を書きました - NATROMのブログ

    機会があってこのたび、共著ではありますが、を2冊書かせていただきましたのでご紹介します。 新型コロナとワクチンの「当のこと」がわかる~【検証】新型コロナ デマ・陰謀論 発売日は2021年12月28日です。複数のメンバーの共著で、私が執筆したのは、 Q 06 新型コロナウイルスの存在は証明されていない? Q 07 新型コロナの死者とされているのはインフルエンザの死者? Q 08 PCR検査は信用できない? Q 09 日のPCR検査のCt値の基準は不必要に高い? Q 11 PCR検査の発明者がPCR検査を否定している? Q 13 新型コロナウイルスに感染したら解熱剤を使ってはいけない? Q 22 新型コロナワクチンの治験は終わっていない? Q 27 ワクチン接種で病気は予防できない? 【コラム】身近な人が陰謀論にはまったときの対応 の九項目です。 原稿を執筆するにあたっていろんな新型コ

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    machida77
    machida77 2021/12/31
    職場で買う予定
  • 過剰診断が多いほど検診から恩恵を受けたと感じる人が多くなる「ポピュラリティパラドクス」 - NATROMのブログ

    乳がん検診はがん死を減らすが過剰診断も生じる マンモグラフィーによる乳がん検診は乳がん死を減らす一方で過剰診断も生じる。つまり検診がなければ生涯無症状で乳がんと診断されなかったはずの人も乳がんだと診断してしまう。乳がん検診は複数のランダム化比較試験が行われており、過剰診断の割合はおおむねわかっている。以前、ある研究に基づいた『■検診で乳がんが発見された人が100人いたとして』という記事において、検診で乳がんと診断された人のうち過剰診断は約29%だという数字を紹介した。検診のおかげで乳がん死を免れる人は約3%、検診で乳がんが発見されても乳がんで亡くなる人も約3%、残りの約65%は検診を受けなくてもいずれ症状が出て乳がんと診断されるが、診断されてから治療しても乳がん死しない人である*1。 この記事の感想に「私は運よく検診で乳がん死を免れた3%であったのだろう」というものがあった。この感想を述べ

    過剰診断が多いほど検診から恩恵を受けたと感じる人が多くなる「ポピュラリティパラドクス」 - NATROMのブログ
  • 裁判事例から学ぶ健康情報の読み方 - NATROMのブログ

    はじめに サプリメントや健康品を摂取している患者さんはたくさんいらっしゃいます。サプリメントや健康品は肝障害などの副作用がまれながら生じることもある上に、多くは効果があるかどうかわかっていませんので、臨床医としてはあまりお勧めできません。一方で、安心感が得られるといったメリットもありますので、臨床の現場ではあまりに高価でないものは消極的に容認されているといったところです。 サプリメント・健康品は医薬品ではありませんので、効果効能を謳って販売することは法律に触れます。しかし、あからさまに効果効能を謳うことなく、しかしあたかも効果効能があるかのように消費者に誤認させる宣伝方法がしばしば使われています。そうした宣伝に対して、専門家が「科学的に効能が実証されたとは言えない」とメディアで注意を促すことは有用だと私は考えます。 ところが、ある企業が販売している飲料水(仮に「A飲料水」としましょう

    裁判事例から学ぶ健康情報の読み方 - NATROMのブログ
    machida77
    machida77 2021/09/18
    企業が自社製品の効果の根拠とした論文の問題の例。これは、論文にアクセスすれば誰でも医療・健康情報を検証できるという主張が成り立たないことがわかる例でもある。論文の理解にはある程度専門知識を要する。