文:加賀直樹、写真:加藤梢 玉置標本(たまおき・ひょうほん) 1976年、埼玉県生まれ。大学時代を山形県で過ごし、東京のウェブ制作会社に勤めた後、30歳でフリーライターに転身。趣味は自然の中や家庭菜園からの食物調達全般で、採ったり育てたりした食材の記録を「標本」している。最近は昭和の家庭用製麺機を使った麺づくりが趣味で、同人誌「趣味の製麺」シリーズの編集長を務める。 まずは桑の実(マルベリー)を採集、実食 ――今にも雨の降り出しそうな空。降られなきゃ良いけれど……。川べりに到着しました。鳥が鳴いています。土手には、約3メートルの大木が。何の木だろう。 これは桑の木です。そしてこれが桑の実。2センチぐらいの大きさで、真っ黒になっていますよね。これぐらい真っ黒に色が変われば美味しいんです。 ――どんな味がするんだろう。 食べてみます? ――そのまま生で食べちゃうんですか。 ちょっとザルを持って