『荒涼たる野望』 「福岡の土産菓子」といえば、現代においていの一番に挙がるのは何と言っても「博多通りもん」であるかと思います。筆者の幼少期(筆者は両親ともに福岡県。ちなみに「林田」という名字はどこでもありそうに見えて長崎・熊本を中心とした九州にかなり極端に偏在しているので、「林田さん」という人と知り合ったら「九州の方ですか?」と聞くと高確率で当たります)は二〇加煎餅とか鶴乃子とかひよ子とかが定番だったものですが、93年に登場してからは、すっかりこの菓子が福岡みやげのチャンピオンとなりました。実際美味い。筆者も福岡行った際の土産は基本これ、ときどき鶏卵素麺(お菓子っぽくない名前だがポルトガルから伝来した由緒正しい南蛮菓子。小便チビリそうなくらい甘い。「日本甘い菓子選手権」やったら相当上位に来ると思う)という感じです。 で、福岡の人であれば、一度は「傑作まんじゅう〜 博多!通りもん〜」というこ