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  • 嶺岸信明インタビュー(後編):『天牌』黒沢の帽子にはあの漫画家のイメージがあった!? | マンバ通信

    前編はこちら なお、あまりに長期連載である『天牌』については展開のネタバレが幾つかありますので、その点のみご注意ください。 狩撫麻礼氏と『オールド・ボーイ』 ——『麻雀時代』とかは雑誌が潰れて、『てっぺん』『幻に賭けろ』と90年代前半まではずっと麻雀が多かったですよね。同時に、日文芸社の方でも『はぐれT.C.』とか『さわがせ屋』とか色々やられてますね。 嶺岸 『さわがせ屋』とか久々に名前聞きましたね。やってましたね。 ——ちょっと今のイメージとは違うコメディっぽい感じだったりして。 嶺岸 あれは『別冊ゴラク』ですね。そもそも青柳先生のところにいた時に編集者の方がよく来てたんです。日文芸社でも小学館の『ビッグゴールド』みたいなやつ……。 ——『カスタムコミック』(注23:79〜82年。『ビッグゴールド』(78〜85、92〜99年)とともに、大御所作家を揃えた豪華執筆陣の雑誌)ですかね。

    嶺岸信明インタビュー(後編):『天牌』黒沢の帽子にはあの漫画家のイメージがあった!? | マンバ通信
    machida77
    machida77 2024/04/09
    V林田さんによる待望の嶺岸信明インタビューの後編。作品は知っているが様々な事情については知らない話ばかりで面白い
  • 嶺岸信明インタビュー(前編):麻雀漫画単行本冊数日本一になる漫画家の麻雀原体験 | マンバ通信

    デビューしてから約40年。麻雀漫画史上空前の大河連載作品『天牌』を筆頭とした、麻雀漫画単行冊数日一(当然世界一でもあります)の漫画家であり、麻雀以外でも、カンヌ国際映画祭グランプリ受賞映画の原作にしてアイズナー賞も受賞した『オールド・ボーイ ルーズ戦記』(原作:土屋ガロン(狩撫麻礼))など数多くの作品を発表してきた嶺岸信明氏。青柳裕介氏のアシスタント時代から 『週刊漫画ゴラク』で現在連載中の『オーラス-裏道の柳-』まで、ゴラクの担当編集A氏を交え、じっくりとお話を伺いました。 漫画家デビューのころ ——まずは漫画家を目指されるまでのことからお伺いしたく思います。宮城県のご出身と以前仰っていましたが。 嶺岸 そうです。加美町っていうところです。『ぼのぼの』のいがらしみきおさんが同じ加美町出身ですね。 ——昔の、「日漫画学院」のリレーインタビューに「矢口高雄さんや石井いさみさんの作品を模

    嶺岸信明インタビュー(前編):麻雀漫画単行本冊数日本一になる漫画家の麻雀原体験 | マンバ通信
    machida77
    machida77 2024/04/05
    V林田さんによる待望の嶺岸信明インタビュー。デビュー前から『ジャングル 麻雀狂時代』(90年代前半)まで。『あぶれもん』の話題多め。
  • 倉科遼+みね武『艶恋師』で「きぬた」が生み出すグルーヴ感 | マンバ通信

    今回紹介するのは、前回の『新やる気まんまん 警視庁SEX捜査官』の記事でも名前を少し出した、倉科遼+みね武『艶恋師(いろこいし)』です。連載は00年代後半の『漫画サンデー』。原作の倉科は『夜王』などの作品で知られる「ネオン漫画の帝王」、作画のみねは70年代から青年漫画で活躍しており、金と女が大好きで「糞蝿」と自認する(世の中の糞野郎どもにタカって生きているので)私立探偵を主人公としたバイオレンス・アクション『野獣警察』などで知られます(基的に作画専門の人なのであまり作家性とかが語られませんが)。 【極!合シリーズ】艶恋師シリーズ 作の主人公・神楽坂菊之介は、ポニーテールに着流し姿で花街・神楽坂を闊歩する男。芸者の私生児として産み落とされた後に母親が死亡し、この街の芸者たちの手で育てられたという生い立ちを持っています。 『艶恋師』シリーズ合版1巻16ページより で、この菊之介の表の顔

    倉科遼+みね武『艶恋師』で「きぬた」が生み出すグルーヴ感 | マンバ通信
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    machida77 2024/01/26
    きぬたが連続する奇妙なグルーヴ感/『艶恋師』は実写化した際もきぬたをクライマックスに使う再現をしていて感心したものです
  • 麻雀勝負が聖と魔のハルマゲドンにまで発展する日本三大SF麻雀漫画の一角—志村裕次+みやぞえ郁雄『風の雀吾』 | マンバ通信

    麻雀漫画というジャンルの中には、SF要素を含んだものが少なからずあります(それこそ『咲-Saki-』とかだって「麻雀人口が1億人を突破した世界」という並行世界ものと言えんことはない)。その中でも、筆者が勝手に「三大SF麻雀漫画」と呼んでいる作品があります。一つは以前に記事を書いた『ナイトストーン 危険な扇動者』、一つは『トーキョーゲーム』(青山広美特集の記事とインタビューを参照)、そしてもう一つが、今回紹介する志村裕次+みやぞえ郁雄『真・麻雀伝説 風の雀吾』です。連載は徳間書店の『漫画タウン』(徳間書店)82〜83年。単行はグリーンアローコミックスから全2巻が出ており、今は電書もあります(紙のだと巻数表記がなくて「雷鳴編」「灼熱編」というどっちが1巻か分からない謎の仕様だったのが、電書版は巻数表記があって親切)。原作の志村は70〜80年代に麻雀漫画原作を書きまくった(読切数だとたぶん日

    麻雀勝負が聖と魔のハルマゲドンにまで発展する日本三大SF麻雀漫画の一角—志村裕次+みやぞえ郁雄『風の雀吾』 | マンバ通信
    machida77
    machida77 2023/12/28
    なぜ人は麻雀で世界の命運を賭けて戦うのか。読んでても分からない展開多くてすごい漫画で割と以前から知られている
  • 「ラーメン…湯切り…命!!」ラーメン漫画を描かせても超一流のハッタリが炸裂する能條純一『ばりごく麺』 | マンバ通信

    以前に『翔丸』の記事で、能條純一という漫画家は漫画界でも比類ない超一流のハッタリ力を持っている人だと書きました。そのハッタリ力は、『翔丸』のようなスケールの大きい作品だけでなく、料理漫画でも存分に発揮されています。というわけで今回の紹介は能條純一『ばりごく麺』。連載は08〜09年の『ビジネスジャンプ』。単行は全4巻です。 『ばりごく麺』 作の主人公は、うだつの上がらない新人サラリーマン・潮崎朗馬。彼がある雨の日、雨宿りのために今まで入ったことのないラーメン屋に入ったところから物語は始まります。あまり流行っていないその店にいた先客は、ラーメンべ終わると「まずかった———っ」と一言。そして「まずいが…最後の一滴まで変わらぬまずさが痛快だ 名付けて痛快ラーメン」と勝手な名付けをして去っていきます。 『ばりごく麺』1巻12〜13ページより これですよ、これこそが能條作品のカリスマキャラです

    「ラーメン…湯切り…命!!」ラーメン漫画を描かせても超一流のハッタリが炸裂する能條純一『ばりごく麺』 | マンバ通信
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    machida77 2023/11/28
    ビジネスジャンプで連載時読んでた。ラーメンを扱っても能條先生は能條先生だ
  • 青山広美インタビュー 後編 麻雀漫画史に残る大傑作『バード』、驚きの創作秘話! | マンバ通信

    前編はこちら 【『バード』創作秘話と『格闘太陽伝ガチ』】 ——『ダイヤモンド』が終わってから、麻雀漫画史に残る大傑作『バード-砂漠の勝負師-』ですが、企画が始まったのはどのようなきっかけだったのでしょうか。 『バード-砂漠の勝負師-』 青山 『ダイヤモンド』の終わりぐらいに「こういうの描きたい」と思って、簡単な企画書みたいなの書いたら、割とすぐに「やりましょう」と。 ——作最大のネタである「全自動卓天和」をやろうとなったきっかけなどはあるんでしょうか。 青山 これは流れですね。『バード』始まった時は、別に全自動卓天和ってのは考えてなかったんです。 ——ええーーーーっ!! そうなんですか!? 青山 考えてなかったです。描いてるうちに途中のセリフでポロっと「全自動卓で天和どうのこうの」みたいなのが出てきちゃったんで、これはもう天和やらなきゃいけないなと。6話目ぐらいになってから天和のネタ考え

    青山広美インタビュー 後編 麻雀漫画史に残る大傑作『バード』、驚きの創作秘話! | マンバ通信
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    machida77 2023/10/26
    あの辺決まらない状態でマンガが始まっていたというのは驚きだ。
  • 漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 後編 | マンバ通信

    『人間兇器』の紹介、後編です(前編はこちら)。 アメリカに続きメキシコにもいられなくなった美影、腐敗した独裁国家ならなんとかなるやろ……と思って今度はバティスタ政権下のキューバに密入国するも、折悪しくカストロ&ゲバラによる革命闘争が始まり、さくっと革命軍に捕まります。共産思想とかにはこれっぽっちも興味がないが我が身は可愛い美影、同じ檻に入れられていた奴らが看守を買収して脱走を図っていることを密告し、速攻で革命軍のイヌに。 『人間兇器』合版3巻27ページより 密告が原因で処刑された人々を見ながら「これで間接的にもおれは大量の人間を殺した! おれって人間兇器に青春革命が起こるって予感がますますしてくるぜ!」などと謎の寝言(青春革命?)をのたまいつつ、革命軍のカラテ教師の座に収まりますが、女相手にいつもの残虐行為やってたのがゲバラの逆鱗に触れ50ページもしないうちにワアーッ。 『人間兇器』合

    漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 後編 | マンバ通信
    machida77
    machida77 2023/09/19
    後編。次から次と醜態を見せるというのが一種の娯楽になるという梶原原作漫画でも特殊な漫画。
  • 漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 前編 | マンバ通信

    漫画に限らずフィクションというものには、悪玉を主人公にした作品というものが少なからず存在します。そういった作品では、主人公に悲しき過去があったり、悪ならではの美学が存在したりして、悪とはいえ読者が応援したくなったり憧れたりするような何かが存在するのがセオリーでありましょう。ですが、今回紹介する梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』の主人公・美影義人は一味違います。この男、当にいいところが何一つないんです。彼を象徴するコマを一つ引用しましょう。 『人間兇器』合版1巻767ページより 「おれは勝てそうな相手にゃすぐトサカにくるんだ!」ですよ。こんな情けないことを堂々と言える主人公はそうそういません。そして言葉だけではなく実際に、自分より弱い相手には暴虐の限りを尽くします。では自分より強い相手に対してはどう出るか。 『人間兇器』合版1巻682ページより ご覧の通り、すぐ土下座し、泣きわめき、命乞い

    漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 前編 | マンバ通信
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    machida77 2023/09/13
    カラテ地獄変と師弟関係の構図は似ているんだが主人公の情けなさではこちらが突出している
  • ままならない人たちの高校生活だって時には何よりも輝く—heisoku『春あかね高校定時制夜間部』 | マンバ通信

    この連載コラム、今まで読んできてくれた方々には言わずもがなですが、紹介する漫画について特定のジャンルとかテーマとかは基的にないです(ついでに言うと、打ち合わせとかも一切なく、締切日になると「今回これで書きました」と原稿が編集メールアドレスに投げ込まれるという恐怖新聞方式で作られています)。ですがまあ、「他の人が紹介しなさそうなものをなるべくやろう」という鳥なき里の蝙蝠を目指す気持ちはあるものでして、特に新作で「これは他の人と紹介被ったりしそうだな……」と思うとつい避けてしまったりするのですが、それで「あっやっぱ紹介しとけばよかった。タイミング逃したわ」と後悔してしまうこともあるわけですね。というわけで今回の紹介は、単行が出たばかりのheisoku『春あかね高校定時制夜間部』です。いや、この人の前作『ご飯は私を裏切らない』、バンバン紹介されて続刊もバンバン出るんだろうと思ってたんで紹介し

    ままならない人たちの高校生活だって時には何よりも輝く—heisoku『春あかね高校定時制夜間部』 | マンバ通信
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    machida77 2023/08/17
  • 麻雀漫画を読んで反物質がどこにあるのかを知ろう——来賀友志+神江里見『ナイトストーン 危険な扇動者』 | マンバ通信

    『ナイトストーン 危険な扇動者』 マンバ通信でこの連載(テーマもなく毎回好き勝手書いてて連載感もクソもないですが)を始めて気がつくと3年が経っていましたが、実はここまで筆者、ある一つの縛りを自分にかけていました。コラムの執筆者紹介には「麻雀漫画史の研究をしている」と書いておりますが、このある意味メイン守備位置である麻雀漫画は基紹介しないというものです。これは、筆者がここ数年、研究の集大成である『麻雀漫画50年史』をまとめる作業に入っており、麻雀漫画に関する気持ちはこれに集中しようと思ってたからなのですが、ようやっとこの『50年史』を来年早くくらいにはお出しできる目処がついた(筆者が隕石に当たって死んだりしなければ)ので、そろそろ麻雀漫画50年の歴史の中で生まれた色んな作品の紹介を解禁してこうかなと思った次第。というわけで今回の紹介は、来賀友志+神江里見『ナイトストーン 危険な扇動者』で

    麻雀漫画を読んで反物質がどこにあるのかを知ろう——来賀友志+神江里見『ナイトストーン 危険な扇動者』 | マンバ通信
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    machida77 2023/07/26
    世界征服、超能力、反物質と麻雀というすごい漫画。オウム真理教の影響という事情には納得。
  • 「博多通りもんのCMのおじいちゃん」によるドロドロの政界ピカレスク漫画——長谷川法世『荒涼たる野望』 | マンバ通信

    『荒涼たる野望』 「福岡の土産菓子」といえば、現代においていの一番に挙がるのは何と言っても「博多通りもん」であるかと思います。筆者の幼少期(筆者は両親ともに福岡県。ちなみに「林田」という名字はどこでもありそうに見えて長崎・熊を中心とした九州にかなり極端に偏在しているので、「林田さん」という人と知り合ったら「九州の方ですか?」と聞くと高確率で当たります)は二〇加煎とか鶴乃子とかひよ子とかが定番だったものですが、93年に登場してからは、すっかりこの菓子が福岡みやげのチャンピオンとなりました。実際美味い。筆者も福岡行った際の土産は基これ、ときどき鶏卵素麺(お菓子っぽくない名前だがポルトガルから伝来した由緒正しい南蛮菓子。小便チビリそうなくらい甘い。「日甘い菓子選手権」やったら相当上位に来ると思う)という感じです。 で、福岡の人であれば、一度は「傑作まんじゅう〜 博多!通りもん〜」というこ

    「博多通りもんのCMのおじいちゃん」によるドロドロの政界ピカレスク漫画——長谷川法世『荒涼たる野望』 | マンバ通信
  • 『イブニング』の面白い2世漫画は『K2』だけじゃない——寺沢大介『ミスター味っ子II』 | マンバ通信

    『ミスター味っ子II』 コラムを読んでいるような漫画好きならご存知の人も多いと思いますが、先日、『イブニング』休刊により『コミックDAYS』へと移籍する連載作が無料公開される出来事がありました。これにより、高レベルで安定した面白さを持つことが知られて大きくハネたのが、90年代『少年マガジン』で長期連載された『スーパードクターK』の「2世もの」な続編である、真船一雄『K2』であることも言わずもがなでしょう(ギュッ)。ですが、『イブニング』で連載された2世もので面白い作品というのは『K2』のみではありません。というわけで今回の紹介は、やはり往年の『マガジン』連載作の2世もの、寺沢大介『ミスター味っ子II』です。 連載期間は03〜12年なのですが、作者がこの時期に同じ『イブニング』でミステリの傑作『喰いタン』を同時連載していた関係で、06年から09年には不定期掲載・一時中断の期間があり、10

    『イブニング』の面白い2世漫画は『K2』だけじゃない——寺沢大介『ミスター味っ子II』 | マンバ通信
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    machida77 2023/06/13
  • 70年代アメフトブームの中で生まれた丁寧な正統派スポーツ漫画。の、はずが——小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』の恐るべき路線変更っぷり |

    70年代アメフトブームの中で生まれた丁寧な正統派スポーツ漫画。の、はずが——小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』の恐るべき路線変更っぷり 『5ヤーダー』 アメフトというスポーツがあります。アメリカでは大人気のスポーツですが、日ではそこまででもない。しかしそんな中でも『アイシールド21』というヒット漫画が存在した……ということはご存じの方も多いことでしょう。では、『アイシールド21』以前にアメフト漫画というものはなかったのか?といえばもちろんそんな事はありません。今回紹介する小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』もそのうちの一つ。連載は77〜79年の『月刊少年チャンピオン』、単行は全8巻です。 先に、ちょっと時代背景を説明しておきましょう。実は70年代の日では、ちょっとしたアメフトブームが起きていて、子供文化にかなり影響を与えていたのです。74年にはフィンガー5が「恋のアメリカン・フットボール」とい

    70年代アメフトブームの中で生まれた丁寧な正統派スポーツ漫画。の、はずが——小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』の恐るべき路線変更っぷり |
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    machida77 2023/05/25
    去年話題になった時にスキマで読んだ。正統派と言ってもあの時代の漫画なので路線変更前からバイオレンスなアメフト漫画
  • 藤子・F・不二雄「四畳半SL旅行」の背景あれやこれや | マンバ通信

    『藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編 2巻』 このたび、小学館から『藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス』が刊行されはじめましたね。おらが地元の川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムでは「藤子・F・不二雄のSF短編原画展 -Sukoshi Fushigiへの招待-」を開催中ですし、NHK BSプレミアムで「定年退」「流血鬼」など10作品の実写ドラマも放映(や、この原稿書いてるうちはまだ放映されてないんですが)。で、4月25日発売の『SFマガジン』2023年6月号も、これらに合わせて「藤子・F・不二雄のSF短編」特集です。プロフィール文にも書いていますが、当方はたまに(2〜3年に1回くらい)『SFマガジン』に原稿を書くことがある身でして(一応SF界隈の人間なんすよ)、この特集における作品総解説でも2書いています。今回はそのうちの一「四畳半SL旅行」(書いたもう一は「休日のガ

    藤子・F・不二雄「四畳半SL旅行」の背景あれやこれや | マンバ通信
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    machida77 2023/04/26
    鉄道模型と四畳半SL旅行
  • すがやみつる『コミカライズ魂』【夏目房之介のマンガ与太話 その15】 | マンバ通信

    『コミカライズ魂 『仮面ライダー』に始まる児童マンガ史』 私と同じ1950年生まれのすがやみつるさんは、とんでもない人である。マンガの話を研究者などとしていると、「あ、それはね…」といって、誰も知らないような内輪話を始める。あっけに取られていると、じつは石ノ森章太郎、ジョージ秋山などのアシスタント経験があるとか、69年頃大手出版社の下請け的な〈日初のマンガ専門編集プロダクション〉(P.72)と名乗る鈴木プロに就職して宮谷一彦の原稿を扱っていたとか、様々な現場にいちいち出没し関わってきた経験談を語る。そんなの誰もかなわない。 現場叩き上げの典型みたいな人で、その交友や現場体験は、どれも60年代末~70年代の激変するマンガ出版界の貴重な証言なのである。しかも異常なほどの記憶力で、細部まで憶えている。なので私は彼を、畏敬をこめて「マンガ界のフォレストガンプ」*1と呼んでいる。 70年代前半にマ

    すがやみつる『コミカライズ魂』【夏目房之介のマンガ与太話 その15】 | マンバ通信
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    machida77 2023/03/01
  • 「オリはよう、オリは誰なんだよう!」—ジョージ秋山『くどき屋ジョー』を読んで、漫画史に残るダークヒーロー・毒薬先生の魂の叫びを聞け! |

    「オリはよう、オリは誰なんだよう!」—ジョージ秋山『くどき屋ジョー』を読んで、漫画史に残るダークヒーロー・毒薬先生の魂の叫びを聞け! 『くどき屋ジョー』 2020年に亡くなった日漫画界の鬼才・ジョージ秋山。彼が長く『浮浪雲』を連載していた『ビッグコミックオリジナル』では、同年7月に追悼の特集を行い、その中でちばてつや、永井豪、宮ひろ志……といった様々な豪華漫画家が追悼イラストを描いていました。描かれたイラストの内訳としては、やはり掲載誌だけに雲の旦那をはじめとした『浮浪雲』のキャラが一番多く、次いで多かったのは『銭ゲバ』『アシュラ』、さらに『パットマンX』『ザ・ムーン』『ほらふきドンドン』『デロリンマン』といった少年誌掲載作でのキャラが続いていたのですが、その中でひとり異彩を放っていたのは福伸行。彼が描いたのは、秋山の青年誌作品にスターシステムで多く登場したキャラ・毒薬仁(作品によっ

    「オリはよう、オリは誰なんだよう!」—ジョージ秋山『くどき屋ジョー』を読んで、漫画史に残るダークヒーロー・毒薬先生の魂の叫びを聞け! |
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    machida77 2023/02/22
    主人公より印象に残る毒薬仁太郎
  • 出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行本たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴

    出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴島生『雀鬼地獄の対決!』他) 『フランケンシュタインの男』および日野日出志作品の記事で、ひばり書房という会社は「同じを表紙とタイトル変えて別のに見せかけて販売をしたりしていた」「奥付の日付が適当で初版がいつかよく分からない」という旨を書きました。ただこれ、80年代以前の漫画出版界、中でもメジャーじゃない所ではそこまで珍しいものではなく、例えば80年代竹書房の近代麻雀コミックスなんかはこうです。 能條純一『哭きの竜』(竹書房)より 初版の日付も書けや!(「Printed in Japan 1986」とあるのと連載開始時期を考えると1986年の前半だと思うんですけど) 初版ならこれでもいいんですけど、ヘタにヒットした作品、例えば『フリテンくん』の1巻

    出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行本たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴
    machida77
    machida77 2023/02/14
    国会図書館で調べるだけでは決して分からないひどい出版形態の漫画を出していたオハヨー出版の漫画
  • 寿司過渡期の作品だからこそ味わえる元祖寿司漫画の味—大林悠一郎+たがわ靖之『鉄火の巻平』 | マンバ通信

    『鉄火の巻平』 「寿司漫画」というジャンルがあります。料理漫画が好きな人なら、このジャンル内ではいちばん有名だろう『将太の寿司』を筆頭に、現在連載中の漫画でも『江戸前の旬』『寿エンパイア』など、様々な作品を挙げることができましょう。 今回は、このジャンルの開祖と呼ぶべき作品を紹介しようと思います。その名は、大林悠一郎+たがわ靖之『鉄火の巻平』。……とこう言っても、「もちろん知ってるぜ!」となる人はそこまで多くはないと思います。たがわは芳文社や日文芸社などの劇画雑誌で主に活躍していたため、評論などの俎上には上がりづらい人でした(唯一の例外が、インタビューなどを収録した97年発刊の『マンガ地獄変2』)。また、00年に病気のため53歳で急逝してしまい、それから20年以上が経っているというのも、現在での知名度低下に繋がっているとは言えましょう。 しかし、たがわ作品は今読んでも面白く、そして作の

    寿司過渡期の作品だからこそ味わえる元祖寿司漫画の味—大林悠一郎+たがわ靖之『鉄火の巻平』 | マンバ通信
    machida77
    machida77 2022/08/14
    たがわ靖之の料理漫画は盛り付け(寿司なら盛り込み)や飾りが重要な話が多い。
  • 職人肌の漫画家が咲かせたエロティック・サスペンス・ギャグの大輪—村生ミオ『SとM』 | マンバ通信

    『SとM』 先日、漫画家の村生ミオ氏が亡くなりました。80年代前半に『ときめきのジン』『胸さわぎの放課後』とラブコメでヒットを出してから、亡くなる直前に至るまで、掲載誌は少年誌から青年誌へと変化しつつも安定して継続的にヒットを出し続けてきた人ですが、評論とかの俎上に上がるような作風ではなく、縁のない人には当に縁のない漫画家だと思います。 実際、編集者の岩井好典氏の証言によると、村生氏人は若い頃に『COM』などを読んでいたこともあって作家性の強い作品を好んでいながら、「でも、ぼくは違うんです。ぼくは“流行作家”なんですよ。載っている雑誌で、常に1位を争うような作品を描きたい。描かなければならないんです。作家性の強い漫画を良いなとは感じるけれど、自分で描こうとは思わないんだよね。自分は人気作が描きたい」と語るような人だったそうです。 実は、村生さんは、他の人気作にはそれほど関心を示さないの

    職人肌の漫画家が咲かせたエロティック・サスペンス・ギャグの大輪—村生ミオ『SとM』 | マンバ通信
    machida77
    machida77 2022/04/26
    職人的な漫画家が工夫を凝らした結果がこれだとすると、やはり強い個性だなあと思う
  • スズカさんを見ていると思い出す鳩レース漫画の最高傑作—飯森広一『レース鳩0777』 | マンバ通信

    『レース鳩0777』 『闇の土鬼』の記事で「実装を待ってる」と書いたウマ娘のタマモクロス、実装されましたね。育成シナリオではオグタマ分も補給できたし、シービーさんも突然ポップアップしてきたので自分に嬉しい感じでした(シービーも早くプレイアブル実装してほしい。できればあとついでに、新たにカツラギエースもウマ娘で出してほしいです。カツラギエース、シービーの前に苦杯をなめ続けたクラシックから、シニアでは無敗のルドルフ会長に初めて土を付けたとかで、かなりシナリオがドラマチックになると思いますし……)。 で、メインシナリオの方では新たにサイレンススズカさんのシナリオも追加されたわけですが、それを読んでる時に筆者が思ったのは、「『レース鳩0777』に出てきたライバル鳩の一羽、トップのことを思い出すな……」でした。 『レース鳩0777』1巻130~131ページより というわけで今回の紹介は、飯森広一『レ

    スズカさんを見ていると思い出す鳩レース漫画の最高傑作—飯森広一『レース鳩0777』 | マンバ通信
    machida77
    machida77 2022/02/24
    昔から有名で電子書籍時代になって入手しやすくなったレース鳩漫画。