43.浅間山 浅間山が常に煙を吐いていることが強調されているが,現在では言うほど煙を吐いていない。とりわけ私が登った時には全く煙が出ていなかった。もっとも,だから噴火警戒レベルが下がっていて前掛山まで登れたのではあるが,深田が登った当時はどれだけ煙が出ていようがきっちり登頂できたのだろう。おおらかというか人命が軽い。なお,深田が浅間山に登ったのは高校1年生の時だったとのことで,案の定「絶頂の火口壁で噴煙に襲われて逃げまどった」と述懐している。挿絵の登山地図には前掛山の表記が無い。浅間山に直接登れた当時は,前掛山に登る人はいなかったということか。 また当時は峰の茶屋(軽井沢側)から登るのが一般的だったところ,深田は小諸から登ったとのことである。現在では峰の茶屋からの登山道は封鎖されていて,小諸側か嬬恋村からしか登ることができない。私が登ったのも小諸側からであるが,天狗温泉浅間山荘で一泊してか