自宅のカウチに寝転がったまま、オキシメーターで自分の脈拍をチェックする体位性頻脈症候群(POTS、ポッツ)を患う医学生。POTS患者にとって、ときどき心拍数を測るのは日課のひとつだ。(PHOTOGRAPH BY MAGALI DRUSCOVICH, REUTERS/REDUX) ボート競技の英国代表チームに所属するウーナ・カズンズさんは、1年半にわたって新型コロナウイルス感染症の後遺症に悩まされた。新型コロナに感染したのは2020年の前半であり、初期症状は軽かったものの、それからは単なる疲れとは到底言えないほどの疲労感に苦しんだ。 「まるでひどく深刻な病気にかかったかのようでした」とカズンズさんは言う。それは「ドロドロとした深い脱力感」で、軽く体を動かすだけで症状は急激に悪化した。 そして2021年末、ようやくトレーニングを再開できるところまでこぎつけた。長い回復期を耐えたカズンズさんに最