ブックマーク / magazine-k.jp (25)

  • 一編集者から見た学会と出版社――「売れる本」「売れない本」、そして「売りたい本」

    2009年の学会誌に発表した論文を、堀之内出版の小林えみさんが掘り起こしてくださいました。日近代文学会の了解を得て、10年後の状況をあらためて比較する上でも、数字等を含めそのまま転載いたします。なお、すでに閉鎖したサイトを紹介した注は削除しております。 購入固定層のあった研究書市場が環境の変化とともに、大きく変わろうとしています。単に研究者の減少ということではなく、学会そのものに興味を持たない若手研究者も増えてきているような気がします。数字以外は10年前と変わっていないことも多く、編集者アーカイブ小論の一つとしてご覧ください。 原注は[]とし、追加情報については、《補注》【*編集部注】の形で補っております。なお、専門書をめぐる最近の「売れる」「売る」観点で、サイトでの「所感:2010年代の日の商業出版における著者と編集者の協働について、営業担当者と書店との協働について」もあわせてご覧

    一編集者から見た学会と出版社――「売れる本」「売れない本」、そして「売りたい本」
    machida77
    machida77 2019/04/26
    2009年の日本近代文学会機関誌『日本近代文学』より。
  • 書誌情報の「脱アマゾン依存」を!

    去る8月25日、図書館蔵書検索サービス「カーリル」のブログに掲載された「サービスに関する重要なお知らせ」を読んで、驚いた人は多いと思う。この日のブログにこのような一節があったからだ。 カーリルでは、Amazon.com, Inc.が保有する豊富な書誌情報(のデータベース)をAmazonアソシエイト契約に基づき活用することにより、利便性の高い検索サービスを実現してきました。現在、Amazon.comよりカーリルとのAmazonアソシエイト契約が終了する可能性を示唆されているため対応を進めています。 Amazonアソシエイト契約の終了は現時点で決定事項ではございませんが、カーリルではこの機会に、Amazonのデータを主体としたサービスの提供を終了し、オープンな情報源に切り替える方針を決定しました。現在、新しい情報検索基盤の構築を進めておりますが、状況によっては一時的にサービスを中断する可能性

    書誌情報の「脱アマゾン依存」を!
    machida77
    machida77 2017/09/01
    カーリルのopenBD利用への転換の話。
  • 「ネット投稿小説」の現在 – マガジン航[kɔː]

    ネット投稿小説サイトはIT企業が運営するもの――そんな状況に一石を投じたのがKADOKAWAが2016年3月に正式オープンさせた「カクヨム」だ。株式会社はてなと組み、出版社自らネット投稿小説サイト運営に乗り出したその狙い… 続きを読む

    「ネット投稿小説」の現在 – マガジン航[kɔː]
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    machida77 2017/06/18
    各ネット小説投稿サイトの現状を扱う連載記事
  • 八戸ブックセンター訪問記

    昨年暮れに青森県八戸市にオープンした八戸ブックセンターのことがずっと気にかかっていた。あまり聞いたことのない「市営の書店」だということ、私の住む東京・下北沢で「屋B&B」を経営している内沼晋太郎さんがそのディレクションを担当していること。そしてなにより、ネット等の記事を読んだだけでは、あまり明瞭なイメージが浮かばないこと。以上が理由である。 これは現地に行ってみるしかないと思っていたところ、私が客員で教えている大正大学の地域構想研究所が発行する「地域人」という雑誌から、ローカルメディアの特集を組むというので声をかけていただいた。誌で「ローカルメディアというフロンティアへ」を連載中の影山裕樹さんや、内沼晋太郎さんとともに座談会に出ることになり、幸いにも、その流れで八戸ブックセンターを訪れることができた。 まもなく刊行される『地域人』の次号に八戸ブックセンターについて寄稿した記事が掲載され

    八戸ブックセンター訪問記
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    machida77 2017/06/03
    市営のブックセンターを取材
  • 私設雑誌アーカイブ『大宅文庫』の危機【後編】

    京王線・八幡山駅で下車し、左手に都立松沢病院の蒼とした木立を眺めながら大宅文庫(公益財団法人・大宅壮一文庫)へと向かう。この道を、いつも一人で、しかも、複雑な心理状態で歩いていた記憶がよみがえる――。 サラリーマン編集者をしていた20〜30代の頃だ。ある時は、予定していた取材先だけではページが埋まらず、締め切りが迫る中、急遽、ネタを探し直さねばならず焦っていた。またある時は、企画会議の直前だというのに手持ちのネタがなく、急ごしらえであろうが企画をひねり出さなくてはという不安に押しつぶされそうになっていた。そして資料を漁り終えると、一目散で編集部に戻らなければならない。街を眺める余裕すらなかった。何度も通った八幡山なのに、自分はこの街のことをほんとんど知らないことに気がついた。 大宅文庫に「行く人」と「行かない人」 実を言うと、今回、正式な取材の申し込みをする前、誌「マガジン航」の編集・

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    machida77 2015/09/10
  • 小出版社の「産直」フェアに行ってきた

    東京の表参道交差点のすぐ近くに、山陽堂書店という小さな屋があります。1945年5月の山の手空襲にも建物が耐え、逃げ込んだ多くの人の命を救ったという逸話もある、明治24年(1891年)創業の老舗です。構えは文字どおりの「町の屋」ですが、いまは2階と3階が「ギャラリー山陽堂」という画廊になっており、さまざまな展覧会やトークイベントが行われています。 この「ギャラリー山陽堂」を会場として、8月21日・22日の両日に「の産直・夏まつり」が行われるという話を聞き、さっそく初日に行ってきました。 小出版社が集まってを売る理由 この産直フェアに参加したのは、以下の出版社です。 長引く出版不況といわれるわりに、小さな出版社の創業はいまちょっとしたブームです。この催しに顔を出してみようと思ったのは、その当事者の人たちに話を聞いてみたかったからです。 上のリンクをみれば分かるとおり、参加社のなかには2

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    machida77 2015/08/22
  • 作家団体と書店組合が対アマゾンで手を取り合う

    アマゾンへの「しっぺ返し」 複数の米作家団体+書店組合が司法省に陳情「独禁法違反の疑いでAmazon社を調査してほしい」(2015年7月14日 hon.jp) このニュースを聴いても、正直なところ、たいした驚きはなかった。どちらかと言えば「やっぱりやるのね、あなたたちは」という、自分と関係ない戦に出兵する人たちを見送っているような……。 を売るリテイラーとしては、アメリカでネット販売される紙のの4分の3、紙の全体の3割、Eブック全体の6割を売りさばく、いまやいちばん強大な「アカウント」となったアマゾン。彼らこそが、市場を独占している寡占企業ではないのか?――という声は、5年前に米司法省が米最大手5社の出版社(ビッグ5)とiBooksを展開するアップルを電子書籍の販売における談合のカドで訴えた頃から聞こえていた。この訴訟につながった調査依頼をしたのは他ならぬアマゾンだったから、今回の動

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    machida77 2015/07/30
  • 中国語繁体字の標準化にぶつかって

    今年の10月、私はサンフランシスコで行われるW3C主催のTPACというイベントとブック・イン・ブラウザ会議に参加するため、シリコンバレーに向かった。 太平洋を越えて台湾からアメリカ西海岸へ行くには、とても費用がかかる。数年前、私がまだ取材記者だった頃は、東京、香港、上海、サンフランシスコ、クパチーノなどで行われるIT企業主催のメディアツアーによく招待された。しかしいまや私は、収益の安定しないスタートアップ企業の経営者である。いちばん安い宿と航空券をみつけても10万台湾ドル(日円で約40万円)の出費となり、自分の事業になんら利益をもたらさないかもしれない旅行にとってはとても痛い。 そこで私は、9月に自分のブログに、この会議に参加しなければならない理由を書いた記事を投稿して資金援助を募り、ペイパルと銀行の口座を用意した。二週間もしないうちに、クラウドファンディングは成功した。 標準化の世界と

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    machida77 2015/01/26
  • 図書館向け電子書籍貸出サービス普及への課題

    11月5日から7日まで、パシフィコ横浜で「第16回図書館総合展」の展示会が開催されました(図書館総合展週間は2日〜8日)。私は6日に行って、一般社団法人電子出版制作・流通協議会(電流協)主催のフォーラム「公共図書館における電子書籍貸出サービスについて」と、展示会場内の取材をしました。以下はそのレポートです。 ポット出版「プラス電書」の試み 電流協のフォーラムでは、11月10日に発売される『電子図書館電子書籍貸出サービス 調査報告2014』(植村八潮 編著、野口武悟 編著、電子出版制作・流通協議会 著/ポット出版)が全員に配布されました。 実はこの、紙版を購入すると電子版が無料で付いてくる「プラス電書」という新サービスに対応しており、帯(内側)に印刷されたクーポンコードを対応電子書店で入力するとダウンロードできます。 同様のサービスには、文教堂の「空飛ぶ棚」(専用アプリ)、三省堂の「デ

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    machida77 2014/11/13
    もっと根本的な問題として、扱っている企業が貸出サービスを理解させる気がないということがある。Adobe eBook Solutionsが必要なのに公式サイトや営業資料に説明がないとかな!
  • 「フィクショネス」という本屋の話

    1998年7月4日に開業した東京・下北沢の書店「フィクショネス」を、2014年7月22日に閉店しました。当は開業と同じ7月4日に閉店したらきっちりしてていいと思ったのですが、閉店の腹を決めたのがひと月前で、それまで十数年続けてくれた詩人カワグチタケシの「詩の教室」(毎月第3日曜日)をしっかり終えて貰うため、この日を終業日としました。 「人のいうことを聞きたくない」 「フィクショネス」を開くまでの僕は屈したサラリーマンでした。横浜のポルタという地下街に今もある書店から始まって、書店中心に職場を二、三度変えました。自分は小説家であるはずなのに、なんでこんなことやってるんだと思いながら毎日満員電車に乗っていました。その屈は、結果サラリーマン生活を放り出して「フィクショネス」を開いてしまった程度には、度外れたものだったと思います。貯金も保険もつぎ込んで、親からお金も借りました。 ですから心情

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    machida77 2014/09/19
    下北沢の「フィクショネス」の思い出。
  • 「未来の図書館をつくる座談会」完結!

    左から内沼晋太郎さん、高橋征義さん、李明喜さん(司会)、河村奨さん、吉龍司さん(下北沢オープンソースカフェにて。写真:二ッ屋 絢子) 昨年秋、「図書館」や「」にまつわる斬新な仕事をなさっている4人の方々(numabooksの内沼晋太郎さん、達人出版会の高橋征義さん、リブライズの河村奨さん、カーリルの吉龍司さん)にお集まりいただき、座談会を行いました。 この座談会を開催するきっかけとなったのは、2012年に前国立国会図書館長の長尾真さんが発表した「未来の図書館を作るとは」という文章です。館長在任中に「長尾ヴィジョン」という大胆かつ画期的な「未来の図書館」像を提示した長尾さんが、あらためて幅広い論点から図書館の可能性を論じたこのテキストを若い世代はどう受けとめたか、というところからスタートし、率直かつ真摯な議論が行われました(「マガジン航」編集人が入院中だったため、長尾さんがこの文章を発

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    machida77 2014/06/13
    まとめ。
  • 2 図書館にとってパブリックとは?

    デジタルならではの「生みの苦しみ」 内沼:さきほどのケヴィン・ケリーの「とは持続して展開される論点やナラティヴである」という定義(※Part 1を参照)は、ウィキペディアで定義されているような「とは冊子である」というのとは別の話で、最初のほうで話題に出た「とは生みの苦しみである」という話に似てる気がします。そもそも生むのが苦しくなかったら、論点とかナラティヴが持続しないと思うんですよ。 ――ただケヴィン・ケリーの言葉だと、紙のかどうかという話は抜きになるんですよね。紙だからこそ「生みの苦しみ」があるとしたら……ああ、こっちも紙か電子かは関係ないのか(笑)。 吉:紙のほうが「生みの苦しみ」がより強制的に……。 内沼:そう、比較的に起こりやすい、というだけの話で(笑)。 河村:それに、紙のほうが手触りや雑誌のレイアウトによって、行間に込められた「苦しみ」が分かりやすいんですよ。デジタ

  • 国立国会図書館の電子情報部に話を聞いてみた

    4月21日に、国立国会図書館のデジタル化資料を活用した「NDL所蔵古書POD」が、インプレスR&Dから発表されました。実はこのニュースを受けて、変電社の持田泰さんとFacebook上で議論になりました。持田さんが、このインプレスR&DのNDL所蔵古書PODのように「変電社文庫」を作ってみたいが、国立国会図書館とどうやって話を付ければいいのだろう? という投稿をしており、そこへ私が「パブリック・ドメインなら許諾不要では?」とコメントしたのが議論の発端でした。 実は当時、国立国会図書館のデジタル化資料を利用するには、パブリック・ドメインの作品でも転載依頼フォームからの申し込みが必要でした。私は「それってパブリック・ドメインの意味がない」という意見、持田さんは「でもそういうルールになっているのだから、煩雑であろうとちゃんと申し込みは必要だ」「外部からの妙な抗議で、せっかく公開したデータがまた非公

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    machida77 2014/05/22
  • シンポジウム「電子書籍化の波紋」レポート

    東京都写真美術館で行われていた恵比寿映像祭で、2月22日に「電子書籍化の波紋-デジタルコンテンツとしての書籍」と題したシンポジウムが開催されました。これは当日の昼間に放映された、Google Books にまつわる騒動を題材としたドキュメンタリー映画電子書籍化の波紋《グーグルと知的財産》」と連動したプログラムで、グローバル化やデジタル化の波が「知的財産」や「電子書籍」にどのような影響をもたらすかについて、出版社・弁護士・哲学者・政治家などさまざまな立場から論じた内容です。 登壇者は、写真右から福井健策氏(弁護士)、神谷浩司氏(日経済新聞文化部記者・討論司会)、角川歴彦氏(株式会社KADOKAWA取締役会長)、エルヴェ・ゲマール氏(政治家/前フランス経済・財務・産業大臣)、エリック・サダン氏(哲学者/エッセイスト)、ドミニク・チェン氏(株式会社ディヴィデュアル共同創業者/ NPO法人コモ

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    machida77 2014/03/08
  • NDLのデジタル化資料送信サービス体験レポ

    2014年1月21日、国立国会図書館NDL)の「図書館向けデジタル化資料送信サービス」が開始。あわせてサイト「国立国会図書館デジタル化資料」が「国立国会図書館デジタルコレクション」へ名称変更リニューアルしました。 絶版など、国会図書館から各地の図書館へ配信、18都道府県23館で始まる−INTERNETwatch 現時点で、絶版などの入手困難な約131万点が対象。内訳は、1968年までに受け入れた図書が50万点、江戸期・清代以前の和漢書など古典籍・貴重書が2万点、2000年までに発行された雑誌が67万点、1991~2000年に受け入れた博士論文が12万点 サービス開始時点で約131万点なんてまあ素敵な分量!これは街の図書館が平均的大学図書館蔵書数レベルのデジタル書庫を一挙に得られるチャンスなわけです。またこのサービス開始に併せて「国立国会図書館デジタル化資料」名称改め「国立国会図書館

  • リアル書店で電子書籍を売るということ

    三省堂書店とBookLive!は12月19日、の表紙をカメラで読み込むと電子書籍の検索や、書店員のPOP・コメントなどが表示できるアプリ「ヨミ Cam(よみかむ)」を発表しました。既に複数のメディアで記事になっており、SNSでの反響を見る限り比較的好意的に受け止められているようです。 それに対し、朝日新聞が12月22日に掲載した「対アマゾン、電子書籍で連携 書店や楽天など13社、めざせ『ジャパゾン』」という記事は、インパクトのあるキーワードもあってか、ネット上では批判的に捉えている方が多いように感じられます。今回は、この二つの似て非なる事象を通じ、「実店舗での電子書籍購入」の今後の可能性について考察します。 電子書籍の店頭購入サービスはすでに展開中 三省堂書店とBookLive!は以前から、店頭で電子書籍が購入可能な「デジ(でじぽん)」というサービスを展開しています。以前は三省堂神保町

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    machida77 2013/12/24
  • 公正取引委員会から見た電子書籍市場の動向

    公正取引委員会競争政策研究センター(CPRC)は11月15日、「電子書籍市場の動向について」の公開セミナーを行いました。内容は、「電子書籍市場の現状」などに関する共同研究報告書の紹介と、経済学的な論点提起、米国及び欧州におけるアップルの独占禁止法(カルテル)事例、プラットフォーム事業についての経済学的検証などです。現時点における電子書籍市場の状況を正しく把握するとともに、今後を考える上でも有意義なセミナーでしたのでレポートさせて頂きます。なお、講演資料は公正取引委員会のウェブサイトで公開されています。 「電子書籍市場の動向について」の事業者アンケート結果 セミナーはまず、東京大学大学院経済学研究科教授でCPRC主任研究官の大橋弘氏から、共同研究報告書「電子書籍市場の動向について」の事業者アンケート結果が説明されました。アンケートは、出版社30社、電子取次5社、電子書店4社に対し、昨年11月

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    machida77 2013/12/06
  • 児童ポルノ法改正の何が問題なのか

    「児童ポルノ法の改正案が出るって当ですか?」 エロ漫画電子書籍の編集者から、こんな電話をもらったのは今年の3月だった。日経済新聞(3月10日付)が、自民・公明両党が、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」(児童買春・児童ポルノ処罰法)の改正案を提出するために、調整に入った、と報じたからだ。(日経新聞の記事) 私はその記事を見逃していた。多少は話題となったものの、ネットでもほとんど話題になっていなかった。また他のメディアも、この動きについてその後も報じなかった。そのため、まさかその数ヶ月後に「児童買春・児童ポルノ処罰法」の改正案が提出されるとは思ってもみなかった。 結局、第183通常国会は、衆参のねじれによって、参議院で安倍晋三総理への問責決議が可決されたために、6月26日に閉会した。同時に、自民、公明、維新の3党の議員から提出されていた「児童買春・児童

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    machida77 2013/10/13
    改正の焦点になっている箇所の問題点。
  • 『はだしのゲン』閉架問題が問いかけること

    終戦記念日を迎えてすぐ、反戦マンガとして知られる『はだしのゲン』の全巻が島根県松江市の小中学校の学校図書館で、昨年12月以来閉架扱いになっていたというニュースが伝えられた。昨年、作者の中沢啓治氏は死去しているが、平和教育の教科書的存在でもあった同書の学校図書館での扱いを巡って、議論が巻き起こっている。 封印された「はだしのゲン」 既報のとおり、一部の「市民」が、『はだしのゲン』は「歴史認識に問題あり」として、同書を学校図書館から撤去するよう、陳情を繰り返していた。いったんは松江市議会でこの陳情は否決されたが、その後、市の教育委員会が「内容をあらためて確認」した結果、「過激なシーン」の存在を問題視して、松江市内の小中学校の学校図書館において全巻を閉架処置としたものだ。 閉架に収められている書目が検索でき、必要に応じリクエストできる公共図書館と異なり、今回のような学校図書館での閉架処置となると

    『はだしのゲン』閉架問題が問いかけること
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    machida77 2013/08/23
    資料へのアクセスを制限する手続きの問題とアクセスについての考え方。
  • くすみ書房閉店の危機とこれからの「町の本屋」

    地下鉄東西線の大谷地駅を降りると幹線道路沿いに大型電気店とパチンコ店、ショッピングモールが見える。どこにでもある何の変哲もない郊外だ。強いて言えば6月末でも夕方になると肌寒い点が札幌らしさかもしれない。そのショッピングモールの一角に次々と斬新で画期的な企画で成功を収め、メディアを通じて全国からも注目を集める「町の屋さん」、くすみ書房は店をかまえている。 地域とのことを考え続けるくすみ書房の経営者、久住邦晴氏(以下久住氏)は、柔和な表情で筆者を出迎えてくれた。 戦後間もない1946年、札幌の中心部から離れた琴似の商店街でくすみ書房は開店した。どこにでもあるような町の屋さん、つまり地域に根づいた書店であった。地元の学校の教科書も取り扱った。順調に営業していたくすみ書房だったが、それまでその終着駅だった地下鉄東西線が琴似から延長された。1999年だった。売上が激減した。 しかし、それは何も

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    machida77 2013/06/25