PIAACに先んじて、アメリカでは仕事に必要な成人のリテラシーを計測するために、1985年、1992年、2003年に大規模な「全米成人識字調査」を行ない、「文章リテラシー」「図表リテラシー」「計算リテラシー」を調べている。その結果を要約すると、以下のようになる。 (1)アメリカの成人の43%は仕事に必要な文章読解力がない。 (2)同じく34%は仕事に必要な図表課題をクリアできない。 (3)同じく55%は仕事に必要な計算能力がない。 なお、この調査では学歴別の結果も調べており、高度な事務作業に必要な計算スキルをもつ成人は大卒では31%だが、高卒では5%、高校中退では1%しかいない。この「学歴(知能)格差」によって白人労働者層が仕事を失い、トランプ前大統領の岩盤支持層になった。 これらの結果は衝撃的だが、学力(偏差値)がベルカーブになることを考えれば当たり前でもある。 正規分布では、平均(偏差