解剖学者 養老孟司 ようろう・たけし/1937年、神奈川県生まれ。62年、東京大学医学部卒業。81年、東京大学医学部教授に就任。95年、退官し、同大学名誉教授に。心や社会の問題を、脳科学や解剖学の知識をもとに解説し、多くの読者を得る。89年、『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『ヒトの見方』『解剖学教室へようこそ』『唯脳論』など、著書多数。近著に『文系の壁』『「身体」を忘れた日本人』。昆虫研究でも知られ、福島県須賀川市の科学館「ムシテックワールド」の館長を務める(撮影/写真部・大嶋千尋)この記事の写真をすべて見る 禁煙、分煙が進み喫煙者にとっては風当りの強くなってきた日本。しかし、解剖学者である養老孟司さんは喫煙者。作家・林真理子さんとの対談でもダンディーにたばこをくゆらせていたそうだが……。 * * * 林:ところで先生、さっきからたばこをスパスパお吸いですけど、それはこれまでた