低炭水化物、高脂肪のケトン産生食は、競歩のトレーニングには向かないようだ。エリートレベルの選手を対象に行われた研究の結果、高炭水化物食との比較で、トレーニングの量と強度の双方が低下する可能性が示されたという。詳細は、「International journal of sports physiology and performance」に掲載された。 持久系スポーツにおけるケトジェニック食の位置づけ 持久系アスリートの栄養戦略は長年、高炭水化物食によりエネルギー基質としてのグリコーゲン貯蔵を増やすことを主眼とし、近年ではトレーニングセッションでの急性需要に合わせて炭水化物摂取量をより細かく調整する方法がとられるようになった。しかし一方では過去10年ほどの間に、体内により豊富に存在している脂肪のエネルギー可用性に着目し、その依存度を高めて持久力パフォーマンスを向上させる試みがなされるようになっ