植田日銀、1年の評価は 副総裁経験者2人に聞く(下) 時事通信 経済部2024年04月09日07時08分配信 インタビューに答える前日銀副総裁の若田部昌澄氏=3日、東京都新宿区 ◇マイナス金利解除「時期尚早」 家計や企業への影響は? 日銀が17年ぶり利上げ―ニュースQ&A 若田部昌澄早大教授 ―日銀の植田和男総裁は3月にマイナス金利解除に踏み切った。 タイミングとしてもう少し待ってもよかった。時期尚早だった。物価が上振れし、経済が過熱するリスクは小さい。すぐにデフレに戻るリスクは低いが、物価上昇率が1%台で収まってしまうリスクがある。 ―普通の金融政策に戻るのか。 (黒田東彦前総裁が始めた)量的・質的金融緩和はほぼ手じまいした。ただ、短期金利の上げ幅は0.1%であり、現時点では緩和効果は大きく削られていない。問題はこれから先だが、政策運営の先行き指針(フォワードガイダンス)もないため、さま