ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/murakami (6)

  • 備えるべきは「止まらない円安」ではなく「円高」

    円安」は構造的な現象で、簡単には変わらない? 写真は、植田日銀総裁 REUTERS/Carla Carniel <為替市場では1ドル150円付近の円安が定着し、今後も「円安が続く」との見方がメディアでは一段と増えている。また、「円が紙くず」になるまで通貨安が避けられない、という極端な論もあるが、そうした見方を検証する......> 為替市場では、2月中旬から、1ドル150円付近での円安が定着しつつある。為替市場の先行きを予見するのはかなり難しいのだが、22年からの円安が長期化していることが影響してか、今後も「円安が続く」との見方がメディアでは一段と増えているようにみえる。 「円安」は構造的な現象で、簡単には変わらない? 1ドル90円台にある購買力平価(IMF試算)との比較でみても、円は歴史的にはかなり割安に位置付けられるが、それでも「円安」は構造的な現象なので簡単には変わらないとの見方が

    備えるべきは「止まらない円安」ではなく「円高」
    maeda_a
    maeda_a 2024/03/07
    “極端な論者は、通貨価値を意図的に低下させる「異次元緩和」を日本銀行は長年行ってきたのだから、「円が紙くず」になるまで通貨安が避けられない、などと主張する”
  • 大幅円安は経済停滞の象徴なのか?

    過去1年半の円安が進む中で、長年凍結していた企業による値上げ・賃上げという、当たり前の動きがようやく戻りつつある...... Eugene Hoshiko/REUTERS <1ドル150円台の大台に入り、円安はもう止まらないとの見方もメディアでは散見されているが......> 為替市場では、10月中旬から1ドル150円付近の円安水準での推移が続いている。1年半に渡り円安が続いているため、円安の負の側面が経済メディアでは依然としてクローズアップされることが多い。 ただ、23年の日株(TOPIX)は年初来リターンが+23%(11月10日時点)で、米国株(S&P500 +15.0%)を上回っている。円安ドル高が進むと、米国株対比で日株がアウトパフォームする関係は、2022年から23年11月までほとんど変わっていない。円安でも輸出が以前ほど伸びなくなっているが、円安が企業の売上・利益を押し上げ

    大幅円安は経済停滞の象徴なのか?
    maeda_a
    maeda_a 2023/11/15
    “2012年まで日本経済の長期停滞やデフレが、金融緩和の不徹底と行き過ぎた通貨高によって起きていた事を思い出せば…"
  • 岸田内閣の支持率が低くても、日本株が好調な理由

    <岸田政権の内閣改造を経て、支持率反転は見込めそうもない。岸田政権への支持率が低下が続いても日株は上昇しているが、その背景を探りつつ、日経済の今後を展望する......> 岸田政権は、9月13日に内閣改造を行った。いくつかの大臣や主要官邸メンバーの交代があったが、主要な経済官庁では閣僚の交代はなく、経済政策についてはこれまでの対応が概ね続くことが確認された。 今回の内閣改造は、世論の支持率上昇を狙った政治対応とされている。ただ、直後の世論調査をみると、支持率が上昇(朝日新聞など)、支持率が変わらず(読売新聞など)、支持率が低下(産経新聞)と、まちまちの結果となっている。 岸田首相が、気で支持率上昇を目指したのか筆者は知る由もないが、今回の人事をうけて、6月から低下している内閣支持率は当面変わらなさそうである。民間人登用など大胆な人事もなく、女性閣僚の数が増えたことがやや目立つ程度で、

    岸田内閣の支持率が低くても、日本株が好調な理由
    maeda_a
    maeda_a 2023/09/20
    “円安ドル高という「強烈な追い風」が続いていることが、日本株の大幅高をもたらす最大の要因”
  • 円安は財政健全化を後押しする

    円安は「衰退日の象徴」と強調するメディアもあるが、2022年以降の通貨安は日経済全体にとって、依然としてプラスの影響が明確だろう。円安は「衰退日の象徴」というよりは、途上にある日経済の正常化を後押しする、最後の一押しであると位置付けられるだろう......> 為替市場において、ドル円相場は1ドル145円付近での推移が続いている。8月末には米国の経済指標の発表後に、一時1ドル147円台まで円安が進む場面があった。 2022年から米FRBの利上げや金利上昇で円安が進む度に、これが「日円の価値(購買力)」の低下である点を強調するメディアは、円安が日衰退の象徴であるとのニュアンスを醸し出し、「円の実力を高めるのが望ましい」などと主張する。 こうした論者は、理由は様々なのだろうが、日のモノやサービス価格が諸外国対比で割安になっていることを心情的に許容できないのかもしれない。ただ、超円

    円安は財政健全化を後押しする
    maeda_a
    maeda_a 2023/09/05
  • 物価高批判は有権者に響くのか?

    立憲民主党は、「物価高と戦う(暮らしを守る)」を選挙公約として打ち出しているが...... David Mareuil/REUTERS <与野党の構図が大きく変わらないとみられる今回の参議院選挙。党内基盤が盤石とは言えない岸田政権の自民党内での求心力が強まるかどうかがより重要ではないか......> 参議院議員選挙が6月22日に公示された。その後の報道各社の調査によれば、与党の議席獲得が改選議席をやや上回り、野党では日維新の会が議席を伸ばすとの観測報道が多い。もちろん、昨年の総選挙では世論調査が結果と異なったし、また選挙活動は始まったばかりなので事態は変わり得る。 ただ、野党第一党である立憲民主党への有権者の支持が高まる兆候は、現状少ない。岸田政権のこれまでの政策運営に対する評価は様々だろうが、支持率は総じて高水準を維持しており、「安全に徹した政権運営」が功を奏している。何より、過去数年

    物価高批判は有権者に響くのか?
    maeda_a
    maeda_a 2022/07/02
    “民主党政権時代のような、超円高・株安・デフレ…「国民の生活」はより苦しくなる。この事実を過去10年で多くの有権者は学んでいることが、失敗を教訓としない野党第一党が主張する「物価高批判」が広がらない…”
  • 円安批判の肥大化と黒田総裁の発言の意味

    黒田総裁のトーンダウンは、日銀行や政府の政策転換を意味するだろうか? REUTERS/Kim Kyung-Hoon <円安批判の声は、メディアなどで肥大化しているようにみえる。黒田総裁のトーンダウンは、日銀行や政府の政策転換を意味するだろうか?> 為替市場において、4月13日には1ドル126円台まで円安ドル高が進み、今週19~20日にかけて2日間で大きく動き、一時は129円台まで円安が加速した。米10年金利が2.9%台まで上昇するなどの、米国の金利上昇がドル高円安を促す主要因になっている。こうした中で、125円台よりも円安が進み、20年ぶりの円安になったと日々報じられている。 円安は負の側面が注目されやすい 日銀行による「円安をプラスである」とのスタンスは当面変わる可能性は低い点などを、筆者はこれまでのコラム等で指摘してきた。このため、FRBの利上げ前倒し姿勢の強まりがもたらす米金利

    円安批判の肥大化と黒田総裁の発言の意味
    maeda_a
    maeda_a 2022/04/21
    「円安が全体としてプラスという評価を変えたわけではないが、やはり過度に急激な変動は不確実性の高まりを通じて、マイナスに作用することも考慮する必要がある」
  • 1