欧米企業を中心に、経営判断の際に生成AI(人工知能)を活用しようという動きが活発になってきたようだ。念のために言っておくが、生成AIに経営判断を丸投げしようというわけではないぞ。経営判断の精度を高めるため、様々なデータを基に生成AIに今後の事業見通しの予測などをさせて、根拠の1つとして活用しようというものだ。別に驚くような話じゃないよね。常識的に考えても当然のことだ。ところが、日本企業の経営者にはそんな芸当は絶対に無理なんだよね。 日本企業の経営者に生成AIを活用する能力がないという意味ではない。いや、本当に能力がないのかもしれないが、そもそも生成AIを経営判断に活用できる前提条件を、大半の日本企業は満たせていないのだ。多くの欧米企業ではERP(統合基幹業務システム)などによって、経営陣は経営判断に必要なデータを必要に応じてリアルタイムに把握できる。これによりスピーディーな意思決定を実現し