■柳沢 普天間問題を考える時に、白紙的に言えば三つのアプローチがある。一つは、従来の政権がやってきたことだが、とにかく普天間の危険を除去しなければいかんということで、背景にある戦略的な状況などはとりあえず考えずに、できるだけ移しやすいところに移すという発想があると思う。ただ、その考えに立ってことさら場所を変えるとすれば、それは危険除去の観点でよりすぐれた案である必要があるだろう。それは何かというと、地元の受け入れがもっとスムーズに行くとか、期間が短くて済むだか、そういう案なら、白紙的にはあり得る。それから二つ目に、総理も昨年末言及した、抑止力という観点で、これは場所の問題というよりは、そもそも海兵隊がいなければいけないものなのかをいっぺん議論してみようと。 もう一つは、総理が年明けになって、「抑止力」というキーワードではなくて、「安全保障の観点で」という言葉を使うようになったのを聞いて、面