池上彰さんの新連載、スタートです。池上さんが、さまざまな分野の学者・研究者を訪ねて、日本と世界が直面するさまざまな問題を、各界を代表するプロの「学問の目」でとらえなおす。いわば、大人の大学、それがこのシリーズです。 第1回でご登場いただくのは、東京大学で歴史学の教鞭をとる加藤陽子教授。加藤先生は、以前も日経ビジネスオンラインにご登場いただき、ベストセラーとなったご著書『それでも日本人は戦争を選んだ』をテキストに、なぜ日本人が負けるとわかっていた第二次世界大戦に突入したかを検証しました。 いま加藤先生にお話をおうかがいする理由。それは、東京電力福島第1原子力発電所の事故で明らかになったように、日本の原子力発電にまつわる行政、政治、企業、地域社会、そしてメディアの行動パターンがおそろしいほど、第二次世界大戦のときのそれとそっくりだったからです。 日本人はどうして同じ過ちを繰り返すのか? どうす
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 2015年のトップ10、2050年の世界一は夢物語? 『JFA2005年宣言』に書かれている“約束”を紹介しよう。 「JFAの約束2015」 世界トップ10となる。サッカーファミリー500万人を達成する。 「JFAの約束2050」 日本開催のワールドカップ(W杯)で日本代表が優勝する。サッカーファミリー1000万人を達成する。 2015年と言えば4年後だ。なでしこ(女子)はすでに世界トップ10を達成しているが、最近までFIFA(国際サッカー連盟)ランキングで30~40位にあった男子日本代表にとって可能なのだろうか。実は最新(2011年6月29日)のランキングでは13位にいる。今年のワールドカップアジア予選を経て、次回の2014年ブラジル大会の
効率化は無駄をなくすことと近似できますが、無駄と最適化は矛盾しませんよ。なぜ素直に、無駄に対して「効率化」をぶつけないのですか。問題定義がそもそもずれてます。だから考察が中途半端になるのですね。短絡的な最適化ってなんですか? なぜ「短絡的な効率化」としないのでしょう。最適化(optimization)とは、システム全体の最適効率化であり、システムを構成する小システムの中に一見無駄に思えるものがあっても、それが全体の効率化に貢献してれいば、最適化の要件になりうるのです。他の方のコメントにもありましたが、無料の社員食堂は、社員食堂そのものだけを取り出したら無駄なシステムになりましょうが、グーグルでは全体の効率化に貢献していて、必要なものなのでしょう。言葉の定義というものからよくお考えになってください。(2011/07/06)
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン パリから上海、そして東京へ。ユーラシア大陸1万5000キロメートル(km)を自分の足で走破しようと、スタートラインを越えた事業家がいる。中古車買い取り大手、ガリバーインターナショナルの会長・羽鳥兼市氏、70歳だ。 羽鳥氏は社長だった2005年に北米大陸横断マラソンを成し遂げている。アスリートのように、きちんと健康管理をしながら走り込んでいたわけではない。それどころか、毎日、夜中過ぎまで仕事をする、多忙な経営者のうちの1人であった。 そんな彼の突然の挑戦に対し、周囲は当初「途中で挫折して帰ってくるだろう」程度に構えていたらしい。年齢も年齢な上に糖尿病と高血圧などの持病もあり、医者からは自殺行為だとも言われていた。しかし羽鳥氏は4カ月かけてきっち
熊本県水俣市。恋路島を眼下に望む水俣市立水俣病資料館では、ある企画展が開催されている。それは、「福島原発事故風評被害――水俣の経験を伝えたい」。水俣は水俣病の差別と偏見を乗り越えた過去を持つ。その経験を、原発事故の風評被害に直面する地域に伝えようと開いた企画展だ。 水俣病の被害者や関係者が原発事故に寄せたコメント、被災地に向けた来館者の顔写真付きメッセージなどが即席のブースに展示されている。自治体が運営する資料館は行政目線で四角四面な展示も少なくないが、水俣病資料館は被害者や市民の息づかいを感じる情味のある展示が多い。 乗客は水俣に近づくとパタパタと窓を閉めた 1956年に水俣病が公式発見されて以来、水俣の人々は重い十字架を背負わされてきた。 重度のメチル水銀中毒に罹患した水俣病の被害者は生命と日常の安息を脅かされただけでなく、地域社会からのいじめや偏見に晒された。水俣は水俣病の原因企業、
2008年末、リーマンショックの影響の去らないニューヨークで、NASDAQの会長まで務めた投資会社社長バーナード・マドフが逮捕された。嫌疑は、巨額の証券詐欺。日本の大手金融機関を含めた世界中の有名機関投資家から投資資金を集めたマドフの投資会社だったが、実際には投資はなされず、新規の顧客からの投資資金を過去の顧客に投資成果として支払う自転車操業を続けていた。日本でいうネズミ講だが、英語ではポンジー・ゲーム(またはポンジー・スキーム)という。20世紀初め、チャールズ・ポンジーがボストンで同種の詐欺を大々的に行ったことから、そうした詐欺にポンジー・ゲームの名が付けられたのである。マドフ本人は翌年に150年の懲役判決を受け、現在服役中である。 マドフが行ったのは総額約650億ドル(諸説ある)のポンジー・ゲームで史上最大規模の詐欺と言われた。しかし、これをはるかに上回る数百兆円規模のポンジー・ゲーム
経済学者が愛する「数式」 急激な人口減少や少子高齢化が進展する中、日本の財政は先進国の中で最悪の状態にある。公的債務残高は、対GDP比で約190%に及ぶ。また、公的債務の過剰な累積は、民間企業が生産に利用する資本を抑制し、経済成長を低下させるメカニズムがあるとの指摘もある(「ロゴフ仮説」)。このため、財政・社会保障の持続可能性や将来の成長に対する懸念が広まりつつある。 だが、「公債発行よって経済が成長して、公的債務残高(対GDP)が縮小すれば問題ない」という議論もある。 もし、この議論が成り立つならば、どんどん公債を発行しても、経済が成長し、公的債務残高(対GDP)が縮小するのだから、「夢のようなバラ色の世界」が訪れる。 けれども、このようなバラ色の世界が本当に訪れるのだろうか? このようなバラ色の議論の可能性を追求することはかまわないが、論理やデータの検証が不十分なまま議論を展開する「空
その流れを読んでのことか? 世界の名門大学でもまれるべく、東大を蹴って海を渡る若者が出てきた。今回はその一人を紹介したい。エール大学1年生の古賀健太氏だ。灘高をトップで卒業し、東大理三(医学部)合格が保証されていた俊才だ。 「東大に居ては、世界で戦える人材になれない」とエール大学に乗り込んできた。結論から言えば、1億2000万人の中から秀才が集う学校と、65億人の中の英才が集まる環境では、その舞台が与えてくれる可能性は比べ物にならない。 先輩の一言を機にエール大学にあこがれる ―― 米国の大学受験を決めたのはなぜ? 古賀 きっかけは、ハーバードに行っていた高校時代の先輩から「お前、英語しゃべれんねんから、ハーバードに来たらええやん」って言われたことでした。この一言で「ハーバードってかっこいいな」と簡単に憧れてしまったんです。 そしてちょっと調子に乗って、何も知らないくせに「ハーバードに行く
国際ビジネスを勝ちぬく交渉術について今日はお話しします。「英語の方が日本語より論理的であるから、常にWhy-Becauseで考えよ」と言われています。ここではもう一歩踏み込んで、3回続けてWhy と聞かれても大丈夫なだけの準備をすることを薦めます。これができれば、あなたはそれだけで優秀なビジネスマンです。 Whyで攻め立てるのが英米人の強み ある映画で見たシーン。カリフォルニアの大学生の男女が痴話げんかしているところです。 女:「あなたなんか嫌になった。時間にルーズだし、傲慢だし。別れるわ」 男:「Why?」 というものでした。 ぼくはこの男の発言にあきれてしまいました。女は既に別れたい理由をはっきり明示しているのです。今さらなぜWhyとその理由を尋ねるのでしょうか。 ぼくがこの映画のシーンを紹介した理由は、これが典型的なアメリカ人の交渉の様子を示しているからです。すなわち、「ここではWh
私は工場(あるいは生産現場)に行くと、無性に感動する。取材の時だけでなく、講演会などに呼んでいただいた時も、可能な限り工場を見学させてもらうのだが、現場に足を踏み入れると決まって胸が熱くなるのだ。つい先日も、ある電力会社の発電所を取材させていただいたのだが、やはり同じだった。 恐らく工場で働く人たちの実直なまでの真面目さに、心が揺さぶられるのだと思う。 ひたすら頑固なまでに、彼らは決まった仕事を決まった時間に繰り返す。何事も起こらないように働くことが、彼らに課せられた最大の使命だ。だから、彼らは決められたことを、ミスのないように、徹底的に真面目にやる。彼らからは、「上司に評価してもらおう」とか、「いいところを見せよう」とか、「他人をおとしめてやろう」といった、卑しさや野心を微塵も感じることがない。 「日本という国は、こういう人たちに支えられているんだよなぁ」とつくづく感じるのだ。 多くの現
やっぱり“王子”は、さわやかだった。 「僕はずっと何かを持っていると言われてきました。その“何か”が、今日分かりました。それは……仲間です!」 その瞬間、老若男女を問わず、恐らく日本中の人たちが、「さっすが~!」と、早稲田大学野球部の斎藤佑樹選手の完璧な一言に感心したに違いない。 だって、実力もあれば、顔も良い。おまけに性格まで良かったのだ。あの場で、あの雰囲気で、“仲間”と言い切ったさわやかさ。文句のつけようがない好青年だ。 思い起こせば、サッカーのワールドカップ南アフリカ大会でベスト16入りした時の日本代表の選手たちもそうだった。彼らは口々に、“仲間”の大切さを語り、彼らの“仲間”という言葉に、「やっぱり日本人はこうでなきゃ」とオトナたちは感動した。 そして、PKを失敗した駒野友一選手に寄り添う“仲間”たちの姿に、「仲間っていいよなぁ」と胸を熱くした。 特に最近は、きずなだ、つながりだ
目標が上からきちんと降りてくるならば、それで十分。理念など必要ないと思います。 下は言われた事を行うのが第一でそこに企業理念や理想を判断した個人思想が介在すれば組織として纏まりません。 筆者の様なエリート様は本文の様な考えで通せたのでしょうが、大多数の人間は管理職から一般職まで上に従う以上の考えはクビ若しくは閑職の結果になります。 目標が明確なだけましです。(2010/08/19)
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン そもそも日本経済の閉塞感に、あるいは日本企業の苦境に、この「経営のプロ」不足が大きく影響していると私はかねてから感じてきた。かつてのような右肩上がりの経済環境の中では、極端な話をすると、技術を生み出す力と営業力があれば、企業はある程度、成長軌道に乗ることができた。一部の「経営の天才」を除けば、日本の経営者はどちらかというと既定路線の中で、“改善に改善を重ねる”という細やかな努力によって、企業の成長を後押ししてきたといえる。 ところが今は、成長が鈍化し、右肩上がりの前提が消えてしまった時代である。既定路線をただ前に進めるだけでは、成長することができない。「非連続の成長」に挑むことが求められる。また、経済がグローバル化し、競争環境が極めて複雑にな
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 3月21日(日本時間では22日の朝)、米国下院で「医療保険改革法案」が219対212、僅差の賛成多数で可決されました。極めて歴史的な出来事、はっきり言えばバラク・オバマ米大統領の当選以上に大きな意味を持つニュースです。アメリカは世界で唯一「国民皆保険」制度のない先進国でしたが、この法案可決によって、新たに3000万人以上のアメリカ国民が健康保険に加入できることになったのです。逆に言うなら、この原稿を書いている現在、何千万という人々が無保険の状態で老病死苦と直面しているという、日本であまり報じられない合衆国のもう1つの横顔が見えてくるのでもあるわけです。 そんな報道のある中、今週のどこかの日に米国民主党政権の最高首脳が、小菅の東京拘置所にオウム
ノーベル賞受賞者や大学がこぞって異論の声を上げた、民主党政権による科学技術の「事業仕分け」。あれから4カ月が経った。間もなく、第2回目の事業仕分けが行われようとしている。 この間、「事業仕分け」の対象となった科学技術の現場で、何が起きているのか。科学技術の未来はどうなるのか。「メタルカラーの時代」などで20年以上にわたり先端の科学技術を取材してきたノンフィクション作家の山根一眞氏が警鐘を鳴らす。 科学技術は世界の課題解決を実現して人類の幸福に寄与するためのものであり、目先の成果ばかりに目を向ければ道を誤る。また、企業や大学のみでは経済的な負担が大きすぎて手にできない施設や研究環境は、国が担うことで世界でのプライオリティを手にすることができ、新たな産業や富の源泉をもたらすなど活気ある未来を築くことが可能となる。 だが、2009年11月に行われた「事業仕分け」ではカネをしぼり出すことしか頭にな
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