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ブックマーク / www.cyzo.com (212)

  • カブールから緊急連絡! アメリカのアフガン撤退から見えるものとは!?

    アメリカのパネッタ国防長官が2月1日、アフガニスタンに駐留する米軍の戦闘任務を13年度までに終結させ、訓練任務を「戦闘任務」から「訓練、支援任務」に移行させる方針を明らかにした。アメリカは既に国防費削減の一環として、現在アフガン駐留中の米軍約9万人を14年度までに撤収するとしているが、オバマ政権がアフガンでの戦闘任務の終結時期を明示したのは初めてのこと。 一方、米軍撤収後のタリバンの地位保全等に関連した協議を、アメリカがアフガン政権の頭越しにタリバンと直接行っていることに対し、アフガンのカルザイ大統領や隣国のパキスタンがアメリカに強い不信感を示しているとも報じられている。こうしたパワーバランスの乱れは、はたして新たな火種を生むのだろうか。現在アフガンを取材中で、『報道ステーション』(テレビ朝日系)などでもおなじみの戦場ジャーナリスト・西谷文和氏から、国際電話でアフガンの現状と今後を語っても

    カブールから緊急連絡! アメリカのアフガン撤退から見えるものとは!?
  • 毒入り食塩摘発で明らかとなった中国ニセ食品業界の驚きの高利潤体質

    中国でまたまた新たなにニセ品が誕生してしまった。中国大手ニュースサイト「新華網」によると、安徽省で公安に押収された密造塩18トンから、除草剤の原料として使用されるグリホサートという物質が大量に検出されたのだ。 この毒入り塩は江蘇省の製塩業者が製造したもので、すでに 1万4,000トンが、全国12省の市場に出回っていることが明らかとなった。この塩を知らずに口にしてしまった人々の健康被害も心配されるところだが、しかし、驚くべきはその流通チェーンにかかわる中間業者の多さと利益率の高さである。 調査によると、このニセ塩を製造した製塩業者は、廃棄された除草薬を入手し、それを工業塩へと加工。こうして1トン当たり1,200円ほどで生産された工業塩を、4,000円前後で密造塩卸売業者に販売していた。そしてさらにこの卸売業者は、1トン8,000円ほどで糧業者に卸すと、その糧業者は1トン1万5,0

    毒入り食塩摘発で明らかとなった中国ニセ食品業界の驚きの高利潤体質
  • 「民族音楽と同ジャンル……?」K-POP少女時代”ビルボードチャート2位!”のカラクリ

    30日、韓国有力紙「中央日報」は昨年全米デビューしたK-POPガールズグループ少女時代がビルボードチャートの2位にランクインしたと報じた。これを受けて、日のメディアも大々的にこの”快挙”を報じている。当サイトでは「少女時代の全米進出は惨敗」と伝えた(※記事参照)ばかりだが、よもやの誤報なのか? 「少女時代、米ビルボードチャートで2位に」との見出しで報じられた記事によると、17日に米国で発表したアルバム『The Boys』が、2月4日付のビルボードのワールドアルバムチャートで2位になったという。しかも、現地でのコンサートなどプロモーション活動もなしでチャートインを成し遂げたというから、もしこの報道が事実なら、まさに快挙というしかないのだが……。 「『ワールドアルバムチャート』なんていうと何だかすごそうですが、ビルボードのチャートには総合アルバムチャートである”ビルボード200″の他に多くの

    「民族音楽と同ジャンル……?」K-POP少女時代”ビルボードチャート2位!”のカラクリ
  • 読売社会部OBでジャーナリストの大谷昭宏氏が勧告する「ナベツネ辞任のススメ」

    昨年11月の清武英利元読売巨人軍GMの突然の会見に端を発した「清武の乱」。闘争の舞台はいよいよ法廷へ移されることに。東京地裁が第一回口頭弁論の期日を2月2日に指定したのは既報の通り(記事参照)。裁判の争点は、清武氏を解任した読売新聞社側の行為に正当性が認められるかどうかに絞られそうだ。 清武氏といえば、かつて読売新聞社会部記者として大企業の暗部に潜り込み、数々の経済スキャンダルをスッパ抜いてきた武勇伝の持ち主。今回の清武氏の「乱」がそんな記者魂の発露から来ていると指摘するのは、同じく元読売新聞社会部記者でジャーナリストの大谷昭宏氏だ。同じ読売OBでジャーナリストの大谷氏の目に、今回の騒動はどう映っているのか。都内某所で大谷氏に聞いた。(聞き手/浮島さとし) ――いわゆる「清武の乱」をどうご覧になりますか。 大谷氏(以下、大谷) 私は渡邉(恒雄)会長に問題があったと考えています。報道ではコー

    読売社会部OBでジャーナリストの大谷昭宏氏が勧告する「ナベツネ辞任のススメ」
  • 【シリーズ・震災遺体(下)】震災死を受け入れられない遺族

    ■上、中はこちらから 岩手県釜石市にある日蓮宗の寺・仙寿院。ここの堂の裏には、約百個の骨壺が収められている。東日大震災によって亡くなった人々の遺骨だ。被災地には、身元の分かっていない遺骨や、墓が流されて埋められなくなった遺骨が数多くある。仙寿院の住職・芝﨑惠應(55歳)はそれらの遺骨を無償で預かっているのだ。 震災からもうすぐ1年。震災は風化しつつあるが、遺された家族はどんな心情でいるのか。発生直後の遺体安置所や遺体捜索の状況を活写したノンフィクション『遺体――震災、津波の果てに』(石井光太著、新潮社)がベストセラーになり話題を呼んでいる。その舞台となった釜石市における遺族たちの「その後」に迫った。 現在、仙寿院の堂の裏に並べられた骨壺には、遺骨の入っていないものが少なからずある。 骨壺の中に収められているのは人の遺影や思い出の品だ。あの日、津波に流されたまま見つかっておらず、遺さ

    【シリーズ・震災遺体(下)】震災死を受け入れられない遺族
  • 巨人軍史上最悪の騒動から浮かび上がる最後の独裁者・ナベツネの実像

    一の人気球団・読売ジャイアンツを舞台にした平成最大のお家騒動。闘いのステージは、双方が提訴し合うという泥沼の法廷合戦へ。東京地裁はこのほど、第一回口頭弁論の期日を2月2日に指定した。ここ最近、やや沈静化していたかに見えた「清武の乱」への社会的注目度も、裁判の進行とともに再び高まることになりそうだ。 訴訟の争点について、企業法務に詳しいA弁護士は「争点はただ一点。清武英利氏の解任行為に正当な理由があったかどうか」と説明する。 訴訟内容を簡単に整理すると、読売側が訴訟の根拠としているのは、清武氏の行動が取締役として「忠実義務」と「善管注意義務」に違反しており、従って解任は妥当だというもの。一方、清武氏側は解任に「正当な理由」はないと主張し、ゆえに来得られていたはずの報酬と、読売側からの反論で傷つけられた名誉に対する慰謝料として、合わせて約6,000万円を請求するというものだ。A弁護士が言

    巨人軍史上最悪の騒動から浮かび上がる最後の独裁者・ナベツネの実像
  • 「Yahoo!ニュース」が”コメント荒らし”撲滅に大ナタ! 過去にさかのぼってID全表示へ

    Yahoo!JAPANが運営する「Yahoo!ニュース」は19日、各記事のコメント欄について2月中に表示形式を変更する予定だと発表。日最大のポータルサイトが、いよいよユーザーの”コメント荒らし”行為に大ナタを振るうことになった。 現在、記事に付けられているコメントの投稿者名は、Yahoo! JAPAN ID(以下、ID)を「aaa*****」と一部伏字にした形で表示されているが、変更後は投稿者がID取得時に「Yahoo!プロフィール」で設定した「表示名+一部伏字ID」という形で表示し、その投稿者のコメントを一覧表示する画面では、IDの伏字を外してすべての文字を表示させることになるという。 「Yahoo!ニュース」はこの変更について、「よりいっそう、責任をもってコメントを投稿していただくための変更」としており、「過去に投稿したコメントに対しても、同様に表示されます」としている。 「『Yah

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  • 業務停止命令の問題企業もOK? 公演チケットを餌に集客「AKB48に群がる黒いIT企業」 - 日刊サイゾー

    サイゾースタッフチーフエディター/佐藤彰純 エディター/北村千晶 デザイナー/cyzo design Webデザイナー/石丸雅己※ 広告ディレクター/甲州一隆 ライター(五十音順) 竹辻倫子※/田幸和歌子※ 長野辰次※/平松優子※ プロデューサー/川原崎晋裕 パブリッシャー/揖斐憲 ※=外部スタッフ──CM業界では、2011年、"AKBバブル"の恩恵にすがるべく、実に、計50社以上の企業が彼女たちの起用に踏み切っている。しかし、彼女たちの"集客力"にいついた登録者数命のIT企業には、影のある企業も多いようで......?11年12月、「AKB48新戦略発表会」と題 した記者会見が突如行われ、AKB48グル ープ全面協力によるGoogle+の"活性化" タイアップが発表された。(c) AKS 2011年のエンターテインメント業界は、長引く不景気に加え、東日大震災で生まれた自粛ムードが追い

  • 闇金、合法ドラッグ、死体処理……見えにくくなった裏社会の境目『悪の境界線』

    昨夏、暴力団との交際により、島田紳助が芸能界を電撃引退した事件は記憶に新しい。「この程度で……」と会見で述べた紳助だが、昨今は「この程度」の交際も大きな罪となる。2011年10月、東京都と沖縄県で暴力団排除条例が施行され、すべての都道府県にこの条例が行き渡るようになった。暴力団との交際を禁じ、暴力団を厳しく締め付けるこの条例だが、かえって暴力団構成員が地下に潜り、”マフィア化”する恐れがあるという。 これまで、裏とカタギの世界ははっきりと区分されていたが、現在はその境目が以前より一層見えにくくなっている。『悪の境界線 犯罪ボーダレス社会の歩き方』(イースト・プレス)は、裏社会を渡り歩くフリージャーナリスト・丸山佑介氏が、裏社会と一般社会の間に存在する”グレーゾーン”に焦点を当てて取材した1冊だ。最新の合法ドラッグ、闇金、拳銃の売買、指名手配犯の逃亡生活、闇タバコ、書類偽造、死体処理、自殺志

    闇金、合法ドラッグ、死体処理……見えにくくなった裏社会の境目『悪の境界線』
  • 「大リーグボールはどうなる!?」野球からクリケットへ『巨人の星』インドでリメーク

    元祖”スポ根”野球マンガ『巨人の星』(梶原一騎原作、川崎のぼる作画)のリメーク版『ライジング・スター(仮)』がインドで放映されることが分かり、話題となっている。 基的なプロットは原作に沿って制作されるものの、インドでは肝心の野球の人気があまりないため、クリケットに置き換えたアニメーションにリメーク。建設ラッシュに沸く巨大都市ムンバイを舞台に、貧しい主人公が努力してクリケットのスター選手になる成功物語が描かれるという。 今回のインドでの放映は、星飛雄馬が生まれ育った日の高度成長期と、発展著しい現在のインドの社会状況が似ていることから企画されたという。 「インドでは数年前から『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』をはじめとする日のアニメが大人気で、昨年9月には日のアニメなどを紹介するインドで初の大規模イベントが首都デリー近郊で開催され話題になりました。それに加え、経済成長期のインドでは

    「大リーグボールはどうなる!?」野球からクリケットへ『巨人の星』インドでリメーク
  • 21世紀の奇跡! 吉備の山麓に幻の巨石信仰は実在した!!

    「岡山文庫」というシリーズがある。これは岡山県にある日文教出版が発行するもので、1964(昭和39)年以来、現在274タイトルが発行されている大河文庫だ。岡山県内では多くの書店で販売されているし、図書館には必ず配架されているメジャーなシリーズなのだが、おそらく岡山県民以外はほぼその存在を知らないだろう。『岡山の歴史』『岡山の宗教』といった真面目なタイトルがあるかと思えば、エロ話を集めた『岡山の艶笑譚』なんてのもあったり、最近では『岡山の山野草と野生ラン』とか『岡山の考現学』なんてタイトルも。地元民ですら知らないマニアックな郷土の情報が詰まっている、地方出版物の中でもほかに例を見ない濃密な文庫なのだ。 その中の1冊に『岡山の祭祀遺跡』(八木敏乗著)がある。この、なにがスゴイかというと丸々1冊、岡山県内の巨石文明の遺跡(歴史的には「磐座」「磐境」などと呼ばれる祭祀遺構)を扱っているのだ。そ

    21世紀の奇跡! 吉備の山麓に幻の巨石信仰は実在した!!
  • 「もはや国策ステマ!?」ロンドン五輪”オープニング歌手”投票でK-POP勢が上位独占の怪

    ロンドン五輪のオープニングセレモニーで、K-POPシンガーが熱唱!? 海外投票サイトで行われた「ロンドン五輪のオープニング歌手」投票で、韓国人歌手の上位独占という結果がネットユーザーらの失笑を買っている。 このサイトはアメリカの投票系サイト「THE TOP TENS」。同サイトで行われた「2012年に開催されるロンドン五輪のオープニングセレモニーで誰に歌ってほしい?」という投票で、なんと1位に輝いたのがK-POPグループのSUPER JUNIOR 。さらに2位にBIGBANG、3位にSHINeeといった具合にK-POP勢が上位を占めたほか、少女時代(11位)やJYJ(18位)、KARA(113位)、T-ara(156位)など、日でもおなじみの韓国人グループが15組もランクインしているのだ。 世界的な知名度を誇るアヴリル・ラヴィーン(17位)やバックストリート・ボーイズ(26位)らを差し置

    「もはや国策ステマ!?」ロンドン五輪”オープニング歌手”投票でK-POP勢が上位独占の怪
  • 橋下徹大阪市長の懐刀・中田宏前横浜市長を現役横浜市議が実名告発!(後編)

    ■前編はこちらから 自身のスキャンダル報道の真相と地方政治の実態を記した前横浜市長・中田宏氏の著書『政治家の殺し方』(幻冬舎刊)。市長在任中から中田氏を追及してきた太田正孝市議は、同書の内容について「すべてがゴマカシ」と憤る。前編ではスキャンダル報道の”当の真相”について語ったが、後編に当たる今回は虚飾に彩られた疑惑まみれの中田市政の実相を明らかにする。 ――中田氏は、横浜市長時代に行革で約1兆円もの負債と市職員6,000人の削減を実現したと同書の中で触れていますし、自身も至るところで吹聴しています。今回、大阪市の区政改革のまとめ役に就任するのも、そうした実績を橋下市長が評価してのことだと思うのですが……。 太田 市職員6,000人の削減といっても、定年退職などに伴う自然減と、多くは外郭団体に職員を移しただけで実態は何も変わっていない。別に行革の成果でもなんでもありませんよ。横浜市の借金

    橋下徹大阪市長の懐刀・中田宏前横浜市長を現役横浜市議が実名告発!(後編)
  • 橋下徹大阪市長の懐刀・中田宏横浜前市長を現役横浜市議が実名告発!(前編)

    橋下徹・大阪市長の肝いりで、大阪市の区政改革のまとめ役に就任することになった前横浜市長の中田宏氏だが、昨年出版した著書『政治家の殺し方』(幻冬舎刊)が話題を呼んでいる。同書は、中田氏が週刊誌の捏造スキャンダルによって「ハレンチ市長」とレッテルを貼られ追い詰められていく過程と、魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)する面妖な地方政治の実態を克明に記したものだ。だが、同書の内容に「すべてがゴマカシ、このこそ捏造だ!」と反論するのが、横浜市議の太田正孝氏だ。太田氏は、中田氏が市長在任中から市政について市議会で徹底追及してきた市議の1人。そんな太田市議に話を聞いた。 ――同書を一読された感想を聞かせてください。 太田正孝氏(以下、太田) もう、すべてがゴマカシの一言に尽きますね。横浜での失政のほとぼりが冷めたと思って、自分を正当化するためにこんなを書いたのでしょうが、ウソばかりの内容です。 ――中田氏といえ

    橋下徹大阪市長の懐刀・中田宏横浜前市長を現役横浜市議が実名告発!(前編)
  • 役所と癒着する悪質団体にも公的なお墨付き!? 「認定NPO」法改正が孕む危険性

    先頃の国税庁の調べによると、10月中に各地の国税局などで受けた認定NPO法人に関する相談件数は135件で、制度発足時からの累計相談件数が1万件を突破したことが明らかになった。これは認定NPO法人制度と寄付税制が6月に法改正されたことを受けてのものだが、この改正は被災地などで活動するNPOをサポートする一方で、不正の温床となっている悪質なNPOを助長する可能性も孕んでいる。 NPOとは「特定非営利活動法人」のことで、通常のNPOと「認定NPO」の2種類がある。両者の最大の違いは、寄付に関する税制。企業や個人が認定NPOに寄付する場合、寄付控除が認められている。そのため寄付が認定NPOに集中しやすいので、認定NPOは通常のNPOよりも資金調達が容易になるというメリットがある。だが、通常のNPOが申請書類に不備がない限り監督官庁に認証されるのに対して、認定NPOは条件面や手続き面など認証のための

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  • 地元紙は”アルジャジーラ”になれるのか?『河北新報のいちばん長い日』

    仙台市を拠点にニュースを発信し、宮城県内で48万部の発行部数を誇る地方新聞・河北新報。宮城県の世帯数が91万世帯というから、単純に計算すれば県民の半数以上が閲読している計算になる。そんな河北新報社から、震災後の同社の動きを記録したルポルタージュ『河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙』(文藝春秋刊)が発売された。 前例のない震災を経験して戸惑う現場。ガソリンが尽きそうになる中、続けられる取材活動。がれきの中の配達。新聞制作現場からのルポは、あらためて震災の大きさ、恐ろしさを浮かび上がらせる。また、記者として前線に出ることのできない辛さや、前線にあっても被災者を助けられず取材をすることしかできない苦しみ、避難したものの、報道人としてそれが適切であったのかについて悩まされる描写に現れる葛藤は、一介の地方新聞社という枠を越え読者の心を打つ。 震災が起こった当初、「われわれはみな被災者だ」と河北

    地元紙は”アルジャジーラ”になれるのか?『河北新報のいちばん長い日』
  • 「戻ってきたのは反捕鯨活動家だけ……」報道されない”西の被災地”和歌山・南紀の現在

    2011年9月、和歌山県那智勝浦町は台風12号による大雨で大打撃を受けた。町内を流れる那智川が氾濫し、山間部では土砂崩れも発生。死者・行方不明者数は28名を数え、その中には結婚を間近に控えた寺真一町長の長女、早希さんも含まれていた。このエピソードや東日大震災で被害を受けた福島県から同町への援助などは広く報道され、耳にした人も多いだろう。 しかし、その後、町はある苦しみに苛まれていた。 「もしかしたら……」と、町内で飲店を経営する男性はため息をつきながら重い口を開ける。 「全然報道されなかったほうがよかったのかもしれない。注目を集めちゃったことでこうなっちゃったんじゃないかな」 世界遺産として知られる熊野古道や、「紀の松島」と呼ばれる美しい海岸など、さまざまな名所を有する那智勝浦町は観光産業が活発な町。例年であれば年間140万人あまりの観光客が訪れるものの、今年は災害の影響から例年比8

    「戻ってきたのは反捕鯨活動家だけ……」報道されない”西の被災地”和歌山・南紀の現在
  • もう、テレビで野球は見れないのか? ”独裁運営”ナベツネに殺された「巨人戦中継」

    ──ここ数年、目立った話題もなかった読売ジャイアンツに、”お家騒動”が勃発した。この事件、実は巨人戦が地上波から消えてしまったこととも無関係ではないようで……久しぶりに姿を表したナベツネの独裁による、巨人軍崩壊の歴史テレビの関係をひもときながら検証してみたい。 「2000年くらいまで、確かに巨人戦は”キラーコンテンツ”だったんです。当時は1試合の中継で、放映権料やスポンサー料など、球団には億単位の収入がありました。00年に『YOMIURI ONLINE』で初めて宮崎キャンプの動画配信を行った際も、NTTから3日で数千万円の広告費をもらいましたし、巨人戦を全試合放送していた系列のラジオ局『ラジオ日』では、同年の中継枠の年間スポンサー料が8億円ほどにまで上っていたという話ですよ」(読売新聞関係者) そう、巨人戦中継は、90年代末までは平均視聴率20%超えをキープする鉄板コンテンツだった。し

    もう、テレビで野球は見れないのか? ”独裁運営”ナベツネに殺された「巨人戦中継」
  • 70年前と変わらない日本人の精神構造『聯合艦隊司令長官 山本五十六』

    エネルギー資源を求めて日は太平洋戦争に踏み切る。 石油ショックによって建設が加速化した原発禍と重なる日が抱える根底的な問題だ。 (c)2011「山五十六」製作委員会 日はなんで国力が10倍以上ある米国に無謀にも戦争を挑んじゃったのか? 『聯合艦隊司令長官 山五十六 太平洋戦争70年目の真実』は、真珠湾奇襲攻撃を計画し、日米開戦の口火を切った連合艦隊司令長官・山五十六の視点を中心に、太平洋戦争の発端から敗戦までを2時間20分の尺にまるっと収めたものだ。「文藝春秋」の記者時代に大座談会『日のいちばん長い夏』を企画したことで知られる作家・半藤一利氏を監修に迎え、エネルギー資源を海外に頼る日がエネルギー資源の輸出国である米国と戦争を始めることになった経緯と、その顛末を分かりやすくまとめている。戦争シーンは主にCGで描かれ、流血場面は極力少ない。バイオレンス描写を売りにした戦争映画

    70年前と変わらない日本人の精神構造『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
  • それは虚礼か絆か? 年賀状の変遷から見る戦後の風景『年賀状の戦後史』

    収集のため、朝早くから郵便局に並んだり、友達と交換したりと、デジタル以前の年代の人にとって、切手ならびに手紙は今よりも身近な存在であっただろう。携帯電話や電子メールの普及により、はがきの発行枚数が年々減ってきている。平成23年の官製はがき発行枚数は35億6,000枚と、ピークであった平成10年の41億9,545枚から減少しての数字だが、それでも膨大な量であることには変わりない。 日人の慣例となっている年賀状であるが、戦後、年賀状の是非をめぐり、さまざまな議論があったことはご存じだろうか。『年賀状の戦後史』(角川書店)は、郵便学者の内藤陽介氏が、GHQの占領政策からWindows95以降の現代まで、戦後、年賀状がどのように移り変わり、取り扱われてきたかを描いた新書だ。オイルショックやストライキ、消費税導入、プリントゴッコの登場など、年賀状と年賀郵便が時代状況にいかに左右されてきたかが詳しく

    それは虚礼か絆か? 年賀状の変遷から見る戦後の風景『年賀状の戦後史』