酒乱で暴力、嫌いだったけど… 「ペコロスの母-」作者が語る父 長崎原爆後も抱えた「苦しみ」 2024/06/15 [12:00] 公開 映画にもなった「ペコロスの母に会いに行く」で知られる漫画家、岡野雄一さん(74)=長崎市在住=は古い写真を整理していて、亡き父覚(さとる)さんが若き日に家族と写った1枚を見つけた。真面目でおとなしそうな風貌だが、酒癖が悪く、酔うと荒れ、岡野さんの母に暴力を振るったこともしばしば。「10代のころは父が嫌いでした。でもね…」。この写真の撮影前後に相次いだ悲しい出来事が覚さんを長く苦しめ、酒に向かわせたのではないかという。16日は父の日。「ペコロスの父」って、どんな人だったのだろう。 認知症の母の介護や懐かしい昭和時代の日常をユーモラスにつづった岡野さんの作品。そこに登場する覚さんは、酒を飲んで帰宅途中、電柱のたもとで寝込む。酔って海に落ち、もらったばかりの給料