一度も借りられたことがない本を並べた特設コーナー=福井県鯖江市水落町2の文化の館で2018年8月17日、大森治幸撮影 約34万冊の蔵書を誇る福井県鯖江市水落町2の市立図書館「文化の館」が、一度も借りられたことのない本を読んでもらう試みを始めた。特設コーナーに約30冊を並べ、真新しいページを繰る読者を待つ。 「誰も、一度も…借りてくれない! 本特集」と題した初めての企画で、先月27日に始めた。昨年度に購入したか寄贈を受けた本のうち、一度も借り手のなかった約300…
村上春樹と又吉直樹--現在、我が国でミリオンセラーとなる純文学作家は、この二人だけだろう。先ごろ、共に新作小説を発表した。並べて評してみたい。 村上春樹の『騎士団長殺し』は全2巻、1000ページ強の大長編で初回配本130万部! ボージョレ・ヌーボーさながらの発売日カウントダウンがニュースにもなった。妻に離縁された30代半ばの肖像画家の物語だ。山中の一軒家に移り住み、高名な日本画家の未発表作品「騎士団長殺し」を屋根裏で発見したことから異界へと誘(いざな)われる。別れた妻・奇妙な(名前の)知人・謎の美少女・異形の(メタファー的)キャラ・穴を潜る地下世界の冒険……とラーメンで言えば(村上春樹)具材「全部入り」の満腹感だ。文章は洗練されて読みやすく、音楽・美術・料理・車・ファッション等の知見が披露され、南京大虐殺やナチス等の歴史が絡む。ジブリ映画的なクライマックスを盛り上げる。 村上春樹は文壇やマ
図書館の本を殺菌消毒する「書籍消毒機」を導入する図書館が増加している。消毒機の販売を手掛ける国内の主な2社によると、全国で約340施設に広がる。利用者からは「安心して本を借りられる」との声が上がるが、専門家は「過剰に心配する必要はないのだが」と首をかしげる。【尾垣和幸】 福岡県大野城市の市立大野城まどかぴあ図書館は昨年6月、貸し出しコーナーの隣に消毒機を設置した。「本に髪の毛が挟まっていた」、「たばこの臭いが染みついている」などの苦情を受けたためだ。1日約40回、これまでに1万4000回超の利用があったという。 使い方は簡単だ。電子レンジのようなボックスの扉を開け、中に本を置く。ボタンを押すと、風が吹いてぱらぱらとページがめくられ、殺菌のための紫外線が照射され、同時に消臭抗菌剤も散布される。時間は30秒ほどで、最大4冊まで同時に消毒できる。福岡県太宰府市の主婦(48)は「汚れが気になるので
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