政府は7日の北朝鮮によるミサイル発射から3分後の午前9時34分に緊急情報ネットワーク「エムネット」と全国瞬時警報システム(Jアラート)を通じて全国の地方自治体などに発射情報を配信した。米軍との連携に加えて自衛隊の独自情報に基づき、前回2012年12月の発射時より2分早めた。 午前9時31分の発射は米軍の衛星が捉えた早期警戒情報(SEW)で防衛省が覚知。自衛隊のイージス艦や地上レーダーでもミサイルを捕捉し、ほぼ同時刻に首相官邸の危機管理センターに伝達された。中谷元防衛相は記者会見で「確実に発射されたか、防衛省独自の手段で確認した」と語った。 過去のミサイル発射では09年4月には発射の誤発表があり、12年4月に発射確認が米韓両国より大幅に遅れた。今回は大きなミスはなく、発射情報の伝達の時間は前回12年12月の約5分から約3分に縮まった。
行方不明の娘を捜して救助活動の前線本部で手がかりを求め涙を流す母親=台湾台南市で2016年2月7日、鈴木玲子撮影 【台南・鈴木玲子】「早く助けて。でも、あんなにつぶれてしまった中にいたら、娘は……」。6日未明に台湾南部を襲った地震で倒壊した台南市永康区の16階建てビルのすぐ近くに設置された前線本部は、家族や友人らの救出を待つ人々でごった返している。その中に疲れ切った表情で娘を捜す母親がいた。 台南市の崑山科技大3年の娘、黄若欣(こう・じゃくきん)さん(21)はビル15階の一室を友人3人とルームシェアしていた。黄さんら4人はコンビニエンスストアでアルバイトしながら大学に通う苦学生仲間。4人ともに安否不明のままだ。 同市に住む母親は「地震が起こってすぐに娘に電話をかけたけれど、つながらない。4人は仲がとても良かった。なんでこんな目に」と涙を流した。何か手がかりを求めて本部をさまようが娘の情報は
大学で教育・研究のために設置しているインターネット回線の利用が急増し、制限に踏み切る大学が出てきている。学生らによる動画サイトやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、オンラインゲームなど私的と思われるアクセスが増えているためだ。法政大学(東京都)では、ネット回線容量の約7割がこれらのサイトの接続に使われていたことから、「本来の学業目的に差し支えが出ている」(法政大学広報課)として、1月上旬からファイル共有ソフトやゲーム専用機からのネット利用制限を始めた。 同大では昨年5月ごろから頻繁に学内のネットでつながりにくかったり、反応が遅かったりといった現象が見られるようになった。同9月に調査したところ、学内のネットワーク回線を流れる通信量は3年前の2倍に増加し、容量のほぼ全てが使われている状態になっていた。通信量の内訳は、学内サービスや授業で利用する通信は全体の30%に過ぎず、残りの7
北朝鮮のミサイル発射について記者会見する中谷元防衛相=東京都新宿区で2016年2月7日午後0時42分、長谷川直亮撮影 日本政府、破壊措置は行わず 政府は7日、北朝鮮が午前9時31分(日本時間)ごろ、同国西岸から南方向に「人工衛星」と称するミサイルを発射したと発表した。事実上の長距離弾道ミサイルを北西部の東倉里(トンチャンリ)から発射したとみている。ミサイルの一部は発射から約10分後に沖縄県上空を通過し、地球の周回軌道に達した可能性がある。政府は日本領域に落下する恐れはないと判断して破壊措置は行わなかった。国内に被害はないとしている。 政府発表によると、ミサイルは発射後、五つに分離した。一つが午前9時37分ごろ、朝鮮半島の西約150キロの黄海、二つが同9時39分ごろ、朝鮮半島の南西約250キロの東シナ海に落下した。いずれも予告落下海域内だった。残りの二つが沖縄県上空を通過。そのうち一つは同9
多いのが「ゴミと一緒に捨ててしまった」など 静岡県警会計課は、昨年1年間に遺失物届を10万5548件受理したと発表した。2014年に一部遺失物の届け出書の作成が省略されたことから前年より1万2354件減少したが、昨年10月に郵送が始まった「マイナンバー通知カード」で早くも100件を超える遺失届が出ていた。 マイナンバー通知カードの遺失届は123件。うち16件はその後自分で発見し、9件が持ち主に戻ったが、98件は現在も発見されず「調査中」のままだ。18件を受理した静岡中央署では「家の中で無くした」「ゴミと一緒に捨ててしまった」というケースが多かった。同課は「悪用の恐れもあるので、気をつけてほしい」と呼びかけている。
降り積もった雪の壁を楽しむ「北アルプス・雪の回廊」が、新穂高ロープウェイ西穂高口駅の千石園地(高山市奥飛騨温泉郷、標高2156メートル)にお目見えした。 数メートルの雪が積もる千石園地内を通路状に除雪した「雪の回廊」。2006年から始まり、今では観光名所として知られる。雪が降るたびに高さを増し、今…
7日の第65回別府大分毎日マラソン大会(毎日新聞社など主催)。今年9月のリオデジャネイロ・パラリンピックの視覚障害者マラソン代表の最終選考会も兼ねて新設された視覚障害者の部は、男子は岡村正広(RUNWEB)が2時間27分24秒、女子は道下美里(JBMA=日本盲人マラソン協会)が3時間3分42秒で優勝した。 岡村は5キロ17分台できっちりペースを刻んで独走。2位には40キロ過ぎで熊谷豊(AC・KITA)を逆転した和田伸也(JBMA)が入り、T11(全盲)の日本新記録2時間33分46秒をマークした。国際パラリンピック委員会(IPC)の世界選手権を兼ねたロンドン・マラソン銅メダルの堀越信司(NTT西日本)は途中棄権した。
群馬県高崎市内を中心に撮影された映画「セーラー服と機関銃−卒業−」の劇場公開を前に、主演したアイドルグループ「Rev.from DVL」の橋本環奈さんと、前田弘二監督が6日、高崎市のホテルで記者会見した。 橋本さんは高崎市での撮影を振り返り、「休みには、だるまの絵付け、果物狩り、陶芸など高崎を満喫し、充実した高校2年の夏休みだった。すばらしい町で、1カ月後には帰りたくなくなった。『第二の家』で、また来たい」と思い出を語った。 角川映画40周年の記念作品で、薬師丸ひろ子さん主演の「セーラー服と機関銃」(1981年)の「その後」を描くという設定。橋本さんは昨年夏の1カ月間、高崎のマンションに住み込んで、撮影に臨んだという。学校生活や卒業式のシーンは、桐生市の桐生第一高校で撮影され、同校の生徒や教員もエキストラとして出演した。
ドローンやイグアナ、リクガメも 千葉県警は、昨年1年間の遺失・拾得物の取り扱い状況を発表した。現金の遺失届が約13億9955万円(前年比7705万円減)だったのに対し、拾得届は約5億6358万円(同2512万円増)にとどまった。一方、物品は、拾得が86万1296点で、遺失の40万7311点を大きく上回った。小型無人機「ドローン」9台や体長約60センチのイグアナ、リクガメなども拾得物として届けられた。 県警会計課によると、遺失届の件数はほぼ横ばいだが、拾得は増え続けている。三井アウトレットパーク木更津(木更津市)やイオンモール幕張新都心(千葉市美浜区)などの大型商業施設の開業や、成田空港第3ターミナルの供用開始に伴い、拾得物が増えているとみている。
横浜市立金沢動物園(同市金沢区)で昨年5月に誕生したコアラの赤ちゃん(オス)の愛称が、投票で「ハヤト」に決まった。愛称の決定を記念し、飼育員が7日午後3時半から10分間、コアラの観覧所でハヤトを紹介する「特別ガイド」をする。 愛称の候補となったのはハヤトのほか「ヤマト」「ゼン」で、投票は一般公開の…
定期観光バスを運行している「はとバス」(東京都大田区)の中国語ツアーが人気だ。2006年に始めた当初の年間利用者は4000人程度だったが、15年は約2万4000人が利用した。団体旅行では知ることができない「日本の姿」を楽しみたい個人旅行者が利用しており、一緒に東京を回ると、連日の「爆買い」報道では見えない訪日中国人の本音が見えた。【中嶋真希】 中国語の日帰りツアーの利用者は、08~12年は6000~7000人台だった。しかし、観光ビザの発給条件の緩和や、円安で中国人観光客の数が増えると、はとバス利用者も13年に約1万2700人、14年に約1万9300人と急増した。現在、中国語ツアーは20種近くあり、富士山と山中湖温泉(山梨県)を回るツアーが1番人気という。次点が箱根周遊と温泉、3番人気が東京を一日かけて観光するコースだ。今回、東京一日…
福島県浪江町の新町商店街などの町並みを写した横7.5メートルのパノラマ写真。男性はカメラマンの中筋純さん=2016年2月3日、佐々本浩材撮影 16日まで銀座ニコンサロンで 全国巡回展も予定 原発事故が発生したチェルノブイリ原発(ウクライナ)と東京電力福島第1原発の周辺で写真を撮り続けているカメラマン、中筋純さん(49)が写真展「The Street View.」を東京都中央区銀座7の銀座ニコンサロンで開いている。16日まで(6、7日休館)。同写真展は来年春まで全国を巡回する予定。 福島県浪江町出身の歌人、三原由起子さんの一首「二年経て浪江の街を散歩する googleストリートビューを駆使して」に着想を得て、横長の特大パノラマ写真で両原発周辺の近況を表現した。
「フランス組曲」の1場面=Photo:Steffan Hill (C)2014 SUITE DISTRIBUTION LIMITED 極限状況下 人間の本性掘り下げる 「戦後70年」の昨年後半以降、第二次世界大戦をテーマとしたヨーロッパ映画の封切りが日本で相次いでいる。1月にはナチス・ドイツ占領下の地方の町を舞台とした「フランス組曲」(英仏ベルギー合作、ソウル・ディブ監督)の全国公開が始まった。いずれもハリウッド流の派手な戦闘シーンを売り物にするのではなく、異常な抑圧下にあらわになる人間の本性に迫っている。【高橋昌紀/デジタル報道センター】 「夫の帰還を待つフランス人女性と かつて作曲家として活躍したドイツ軍中尉の禁断の恋」。そんな宣伝文だけを読むと、「フランス組曲」は単なるロマンス映画と思われかねないだろう。
味に合ったメニュー提案 日本で最も売れているドレッシング、キユーピーの「深煎りごまドレッシング」が、中国でも過去4年で売り上げを5倍に増やした。野菜料理は炒めものや蒸しものが中心で、生野菜をサラダで食べる習慣がない中国でドレッシングをどう売り込むか。現地スタッフが発案した「中華麺にかける」作戦が的中した。 同社が中国でドレッシングの販売を始めたのは2004年。当時はフレンチや和風味は不評だったが、深煎りごまだけは「日本の調味料なのに、中華料理を思い起こさせる親しみのある味」と反応が違った。とはいえ「ドレッシングって何?」という反応がまだまだ圧倒的で、販売には結びつかなかった。それでも同社の場合、マヨネーズを知らなかった中国で、果物にかける「甘いマヨネーズ」を開発し、普及させた実績がある。そこで上海… この記事は有料記事です。 残り687文字(全文1040文字)
望まない妊娠や若年妊娠など、支援が必要な妊婦を早期に把握して児童虐待予防につなげようと、大阪府が市町村の担当者向けのガイドラインを作った。過去の事例を教訓に、リスク評価や関係機関の連携方法などをマニュアル化した。府内の虐待の相談対応件数は全国最多で、府は「痛ましい事案を繰り返さないよう妊娠期から切れ目ない支援を目指したい」としている。 心身や家庭環境に問題を抱える妊婦は虐待に及ぶ可能性があるとされ、国が2009年に「特定妊婦」と位置づけ、市町村ごとに関係機関で作る「要保護児童対策地域協議会」(要対協)の支援対象とした。一方で特定妊婦の定義は明確でなく、保健師らがどの妊婦をピックアップするかは、市町村によってばらつきがあった。
北朝鮮のミサイル発射について同国を非難する安倍晋三首相=首相官邸で2016年2月7日午前9時43分、丸山博撮影 政府は7日午前、北朝鮮が同9時31分、西岸から弾道ミサイル1発を発射したと発表した。政府発表によると、ミサイルは五つに分離し、そのうち二つが沖縄県上空を通過。二つのうちの一つが同9時45分ごろ、日本の南約2000キロの太平洋上に落下し、もう一つは南方向へ飛行を継続した。政府は日本領域に落下する恐れはないと判断し、ミサイル迎撃措置は実施しなかった。 北朝鮮は2009年以降、「人工衛星の打ち上げ」と説明し発射時期を国際機関に予告している。今回は今月2日、8〜25日に打ち上げると予告したが、6日付で7〜14日に変更した。1月6日に4回目の核実験を実施し、国連安全保障理事会が新たな制裁決議を協議している最中の強行で、朝鮮半島を巡る情勢が緊迫することは必至だ。
毎日新聞のニュースサイトに掲載の記事・写真・図表など無断転載を禁止します。著作権は毎日新聞社またはその情報提供者に属します。 Copyright THE MAINICHI NEWSPAPERS. All rights reserved.
東日本大震災の津波による岩手県陸前高田市の行方不明者の家族らが海中の再捜索を求めて署名活動を始めたことを受け、海上保安庁は震災から5年となる3月11日前後に、同市沖を捜索する方針を固めた。行方不明者の家族も乗船させ、沖合で花束を手向けられるよう検討している。 弟が行方不明となっている同市の戸羽初枝さん(54)は「私たち…
事故から3年後に作製した、生前の麻美さんの写真を合成した「成人式」の写真を手に思い出を語る村上豊充さん=袴田貴行撮影 20年後、どういう大人になっていたのだろう。結婚して幸せな家庭を築いていたのだろうか−−。北海道古平(ふるびら)町で崩落した岩盤がバスと乗用車を直撃し、20人の命を奪った豊浜トンネル事故から、10日で20年。犠牲者の約半数は、10代の若者だった。遺族の胸の中には、永遠に年を重ねることのない我が子が生き続けている。【袴田貴行】 「父さんの後を継ごうと思ってるんだ」。古平町新地町の藤井耕平さん(73)は、当時高校2年生だった長男、耕一さんが切り出した日を昨日のように覚えている。1995年秋。藤井さんは地元の老舗時計店の3代目。息子は演劇部の活動に夢中で「演劇関係の仕事に就きたいのだろう」と思っていた。
犯罪捜査に伴う証拠の管理が、長期間にわたり、これほどずさんに行われていたことに驚く。 大阪府警で、捜査書類や証拠品が警察署内の機械室やロッカーなどに放置され、約4300もの事件で時効が成立していたことが明らかになった。不適切な保管は、府警の管内65署のうち61署で確認され、1970〜80年代の資料もあった。 証拠が放置されていた事件は傷害や暴行などが大半だった。約1000事件については、逮捕状の請求書など容疑者名を記載した捜査書類が見つかり、その後に捜査を進めた形跡はなかった。犯罪被害者への裏切りであるとともに、捜査への信頼を失わせる深刻な事態だ。 保管場所が手狭なことや人事異動時の引き継ぎがなかったことなどが放置の理由だという。優先度の高い事件が発生したため、捜査が止まったケースもある。大阪はひったくりなどの街頭犯罪が全国で最も多く、被害相談も増えている。ただ、日常の業務が忙しいからとい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く