熊本地震による被災家屋の倒壊危険性を調べる「応急危険度判定」が熊本県内の被災地で行われ、立ち入りが「危険」と判定された建物が9994件に達したことが28日、県の集計で分かった。判定は継続中だが、すでに新潟県中越地震(5243件)の倍近くに及び、1万件を超える可能性が高い。また、熊本市が同日公表した全避難者を対象にしたアンケート結果でも相次ぐ余震への恐怖と家屋被害の深刻さが浮かんでおり、避難生活が長期化する様相が強まっている。【中里顕、米山淳】 判定は、立ち入ると危ない「危険」(赤)▽注意が必要な「要注意」(黄)▽当面は安全な「調査済み」(緑)−−に3分類し、該当する色の紙が建物に貼られる。28日現在で3万5780件の判定を終え、うち「危険」が3割近くに上った。「要注意」は1万1437件、「調査済み」は1万4349件だった。