警察庁は2019年度、より高度な捜査や犯罪の防止に役立てようと人工知能(AI)を活用した3種類の実証実験に取り組む。膨大なデータを学習させて捜査に活用できるシステムを開発し、全国警察への導入を目指す。 一部の都道府県警で先行例はあるが、警察庁が実験に取り組むのは初めて。19年度予算の概算要求に1億4400万円を計上し、(1)車両の判別(2)疑わしい金融取引の分析(3)大規模イベントを狙ったテロリストの発見--などに役立てる。 (1)は、国内外で流通している自動車の形状や性能などを学習したAIが、防犯カメラに映った不審車の映像から車種を特定することを目指す。不鮮明な映像や車両の一部しか映っていない場合でも、わずかな特徴から車種を特定するシステムを開発する。
マナ助産院の西側に設置された「小さないのちのドア」専用の出入り口。南側には正面玄関がある=神戸市北区で、生野由佳撮影 親が育てられない子どもを匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」の国内2例目の設置を断念した神戸市北区のマナ助産院が9月、24時間対応の「面談型」の窓口を開設する。思いがけない妊娠に悩む妊婦らに助産師が対応し、子どもを育てられないと悩む母親には特別養子縁組のあっせん団体などにつなぐ。相談は無料。同助産院によると、同様の窓口は全国に例がないといい、「夜中でも、待っています」と話している。 窓口は「小さないのちのドア」と名付け、助産院に新しく専用出入り口を設置した。インターホンを押すと助産師が出迎える。相談をためらわなくてもよいようにと保険証の提示は求めず、匿名の相談も受け入れる。
岐阜市一番町の「Y&M藤掛第一病院」に入院していた80代の患者男女4人が26日夜~27日午前に熱中症の疑いで相次いで死亡しているのが見つかった問題で、岐阜県警は29日、患者の男性(84)が新たに死亡したと発表した。これで同病院の死者は5人になった。県警は男性も熱中症で死亡した疑いがあるとみて、業務上過失致死の疑いも視野に5人の死亡の経緯を調べている。 岐阜中署によると、この男性は24日から入院し、エアコンが故障していた3階の病室だったといい、28日午後6時40分ごろに死亡した。検視の結果、目立った外傷が確認されなかったことから、熱中症と死亡との因果関係を調べる。死亡時にどこの病室にいたかは不明で、同署が確認を進めている。
クマゼミの羽の構造をまねて、強力な抗菌効果がある材料を作り出すことに伊藤健・関西大教授(ナノ・マイクロ科学)のチームが世界で初めて成功した。薬剤などを使わず、物理的に細菌を死滅させられる安全で持続的な製品開発につながると期待される。 セミは、アブラゼミやニイニイゼミなど有色の羽を持つ種類と、クマゼミやミンミンゼミなど透明な羽の種類に分かれる。このうち透明な羽には抗菌効果があると、オーストラリアの研究チームが2012年に発表した。 クマゼミの羽の表面には高さ約200ナノメートル(ナノは10億分の1)の極小の突起が1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)当たり30~40個ほど、ほぼ規則正しく並んでいる。この構造は光の反射を抑え、水をはじくことが分かっている。細菌が付着すると、生け花の剣山のように細胞膜を壊すと考えられる。
マスコットの模型を持つトラミ・ホー・ドイツ航空宇宙センタープロジェクトマネジャー(右)とオーレリー・ムーシ・フランス国立宇宙研究センタープロジェクトマネジャー=東京都千代田区で2018年8月23日、永山悦子撮影 小惑星リュウグウを探査中の「はやぶさ2」で、日本と欧州の宇宙機関との協力ミッションがいよいよ始まる。着陸探査ロボット「マスコット」だ。ドイツ航空宇宙センター(DLR)とフランス国立宇宙研究センター(CNES)が総額2500万~3000万ユーロ(約30億~40億円)かけて開発した。計画では10月3日、リュウグウの南半球に着陸し、表面探査に挑む。欧州の両機関のプロジェクトマネジャーへのインタビュー、記者会見での発言からミッションの展望をまとめた。【永山悦子、池田知広】
口永良部島。29日に噴火警戒レベルが3に引き下げられた=鹿児島県屋久島町で2018年8月16日、本社ヘリから野田武撮影 気象庁は29日、鹿児島県・口永良部(くちのえらぶ)島(屋久島町)の噴火警戒レベルを4(避難準備)から3(入山規制)に引き下げた。居住地域に大きな被害を及ぼす噴火が起きる可能性は低くなったとしている。一方、火山活動は高まった状態にあるため、新岳(標高626メートル)火口から約2キロの範囲で大きな噴石や火砕流への警戒を呼びかけている。 気象庁は今月15日、火山性地震が増加して大きな噴火の恐れがあるとして、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から4に引き上げた。しかし、15日に増加した新岳の西側山麓(さんろく)のやや深い場所を震源とする火山性地震が16日以降は観測されず、火山ガスも減少したことから引き下げを判断した。【山下俊輔】
西日本豪雨の被害による断水は、特に医療機関に深刻な影響を及ぼした。厚生労働省や被災各県によると、病院や有床診療所は最大で4県70施設が断水を余儀なくされた。自治体や自衛隊の給水車から水の補給を受け、緊急以外の手術を控え、冷房の使用を抑えるなど対応に追われた。 断水は水道管や取水場のポンプが破損したり、浄水場が土砂で埋まったりしたことで発生。まだ一部地域では完全復旧していない。医療機関の被害は広島県内の58施設が最も多く、愛媛(9施設)▽岡山(2施設)▽福岡(1施設)と続いた。 愛媛県宇和島市では浄水場が土砂で埋まり、8月に入っても2地区で断水が続いた。そのうち吉田町地区で唯一の総合病院、市立吉田病院(144床)では、7月9日に自衛隊が1日約30トンの給水を始めるまで、貯水槽と高架水槽の水でしのいだ。入院患者の入浴を取りやめ、災害用の簡易トイレを使用。負傷者の治療では、ペットボトルの水で傷口
鳥羽水族館は27日、三重県鳥羽市の離島・菅島の磯で採取した新種の「テンプライソギンチャク」の展示を始めた。カイメンと共生する珍しい習性を持つイソギンチャクは、世界で2種しか確認されていないという。 2006年に神奈川県三浦市の磯で正体不明のイソギンチャクとして発見された。13年に鳥羽市安楽島町の海岸で初めて採取され、14年には同市の菅島の磯でも確認された。 カイメンにくるまれたイソギンチャクの姿が、エビのテンプラに見えることから、東京大大学院理学系研究科のグループがテンプライソギンチャクと名付け、4月に日本動物学会の学会誌の論文で、新属新種として発表した。詳しい生態は不明で体長は3~4ミリ。
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