記事や本を書く仕事を20年も続けていると 私のような社交性ゼロの人間でも 「知人」と(一方的にかもしれないが(畏れ多いような気もするが))思える方が何人か 念頭に浮かぶようになる。 会ったことのある方の書いた本 というのは、 頭の中に、半ばその人の肉声が再生される形で読めるので 楽しい。 もとい、肉声、というほど近いものでなくとも 私の本を読んできてくださった皆様には 「ああ、あの本の、あの人か」 と思って頂ける方が幾人もあると思う。 このところ手元にそういう方々の本が数冊重なったので、 ご紹介したい。 # 『いつか、晴れる日。』や『後ろ歩きにすすむ旅』でお世話になった写真家、 野寺治孝さんの写真本『トラベル・フォトレシピブック』。 前作もご紹介したが、大好評で第二弾の出版となったそうだ。 前よりサイズがひとまわり大きくなっている。 この本の特徴は、単なる写真集ではなく、 「撮り方」が書か