「理研は法律を無視した規則を作り、職員のクビを切ろうとしています。雇い止めになる研究者には就職先が見つからず路頭に迷う人も大勢います」(40代研究者) 理化学研究所の研究者たちの間で猛反発と悲鳴の声が上がっている。'23年3月末までに600人もの職員がクビを切られる大リストラが実行されようとしているのだ。 発端は理研が「'13年を起点にして、非正規の研究者は10年以上働けないことにする」と決めてしまったことにある。これは理研が人件費や組織運営費をカットするため作った就業規則だった。 「そもそも、非正規で研究機関に勤務する研究者を対象とした『科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律』があります。 これは同じ研究機関で10年以上働いた研究者は無期雇用に転換する権利を得られる(無期転換ルール)というもの。この法律によって研究者は雇い止めの不安から解放され、安定した収入を得ることができます