ブックマーク / akamac.hatenablog.com (7)

  • 473大塚英志著『大学論――いかに教え,いかに学ぶか――』 - akamac's review

    書誌情報:講談社現代新書(2043),254頁,体価格740円,2010年3月20日発行 大学論──いかに教え、いかに学ぶか (講談社現代新書) 作者:大塚 英志発売日: 2010/03/18メディア: 新書 - 「まんがを教える大学」での体験的大学論は,「思いの外」まんがにとどまらない大学での教育論,学習論と共鳴している。 まず,まんがと映画(とアニメーション)の両領域の違いと関連を問い,方法論の越境の追体験という実践的講義に生かすやり方は,「神の宿る細部の見つけ方」(40ページ,原文には強調点あり)という学び方を学ぶという大学の学びに援用できる。あわせてこの点は著者の「おたく論」――「現代思想やアートやアカデミズムは「おたく」文化の伝達力に乗っかって――つまり海外まで出かけていって「オタク」「萌え」「クールジャパン」と口走ることで自分たちが世界とコミュニケーションしていると主張してい

    makonabe
    makonabe 2010/05/07
    「「大学で教える,というのは,つまり,自前の体系をそのカリキュラムから作り上げること」(242ページ)。著者が恩師から学んだひとつという。」
  • 410吉岡直人著『さらば,公立大学法人横浜市立大学――「改革」という名の大学破壊――』,高橋寛人著『20世紀日本の公立大学――地域はなぜ大学を必要とするか――』 - akamac's review

    (1)書誌情報:下田出版,vi+294頁,体価格2,000円,2009年3月25日発行,isbn:9784902811827 (2)書誌情報:日図書センター,vi+352頁,体価格3,800円,2009年8月30日発行 20世紀日の公立大学―地域はなぜ大学を必要とするか 作者: 高橋寛人出版社/メーカー: 日図書センター発売日: 2009/09メディア: 単行 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る - (1)は横浜市立大学の行政権力の介入による「改革」に抗議して定年を待たず辞職した著者による告発書である。国立大学が独立行政法人化し,国立大学法人となったのは2004年だった。2005年には横浜市立大学も地方独立行政法人法で規定された公立大学法人となった。東京都立大学が首都大学東京となったことも記憶に新しい。両大学とも行政(およびその長)によって改革が進められたと

    410吉岡直人著『さらば,公立大学法人横浜市立大学――「改革」という名の大学破壊――』,高橋寛人著『20世紀日本の公立大学――地域はなぜ大学を必要とするか――』 - akamac's review
  • 398小熊英二著『1968【上】――若者たちの叛乱とその背景――』 - akamac's review

    書誌情報:新曜社,1091頁,体価格6,800円,2009年7月7日発行 1968〈上〉若者たちの叛乱とその背景 作者:小熊 英二発売日: 2009/07/01メディア: 単行 - 上巻は,下巻を含めた書の時代的・世代的背景とセクトの概略を総論的に配し,慶応義塾大学,早稲田大学,横浜国立大学,中央大学,羽田・佐世保・三里塚・王子,日大学,東京大学における「若者たちの叛乱」を描く。 著者は,この「若者たちの叛乱」を,アイデンティティ・クライシス(「現代的不幸」)に見舞われた最初の世代によって担われ,言語化する術を知らないがゆえにときには直接行動に訴えるしかなかったと特徴づける。書を読み進めていくと,東京大学闘争の際に語られた福田歓一の言葉にどうやらヒントがある。「まず,それは若い世代が,必ずしも,自己の内面的な要求をことばに置換えるじゅうぶんな能力を持っていないことを象徴するもので

    398小熊英二著『1968【上】――若者たちの叛乱とその背景――』 - akamac's review
  • 383東京大学学校教育高度化センター編『基礎学力を問う――21世紀日本の教育への展望――』 - akamac's review

    書誌情報:東京大学出版会,viii+247頁,体価格2,800円,2009年6月24日 基礎学力を問う: 21世紀日教育への展望 作者: 東京大学学校教育高度化センター出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2009/06/24メディア: 単行購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (7件) を見る - 学力問題を教育学のそれとして受けとめ,公教育のあり方への論点整理を指向した書は,基礎学力の概念と計測,現実の学校現場における教室と学校,教師にかかわる諸問題,教育制度からモノグラフィーとして集成したものだ。 教育法の改正,教育再生会議の登場,全国一斉学力調査がものがたるように,教育問題(=学力問題)はいまや政治の問題になっている。書を,学力問題を論じることで教育政策へ反映させるべき学力形成論とも読むことができ,政治の問題から教育の問題への昇華と見ることがで

    383東京大学学校教育高度化センター編『基礎学力を問う――21世紀日本の教育への展望――』 - akamac's review
  • 054全学的な教育改革をどう進めるか? - akamac's review

    昨日に引き続き,「SPODフォーラム2009」の「学長対談:全学的な教育改革をどう進めるか?」(濱名篤関西国際大学長と柳澤康信愛媛大学長)に出た。濱名学長はユニバーサル化を迎えた状況を前提にした関西国際大学の教育改革を,柳澤学長は教育改革とその主体に焦点を当てて組織体制の整備を,それぞれ紹介した。 この種の対談では珍しく,ソファとテーブルを用意して,文字通り対談を演出していた。灯台もと暗しの感もあるが,愛媛大学の教育改革の特徴を整理できたのは大きな収穫だ。柳澤学長は,愛媛大学におけるFDの定義を,授業の改善(ミクロ・レベル),カリキュラムの改善(ミドル・レベル),組織整備・改革(マクロ・レベル)にまとめ,また教育改革の推進主体を,教員(Actor 1)・学部教育責任者(Actor 2)・全学教育担当管理職(Actor 3)・FD担当者(Acotr 4)に整理し機能の明確化の大事さを強調して

    054全学的な教育改革をどう進めるか? - akamac's review
    makonabe
    makonabe 2009/09/11
    授業の改善(ミクロ),カリキュラムの改善(ミドル),組織整備・改革(マクロ)にまとめ…教育改革の推進主体を,教員(Actor 1)・学部教育責任者(Actor 2)・全学教育担当管理職(Actor 3)・FD担当者(Acotr 4)に整理
  • 053ティーチング・ポートフォリオとは何か? - akamac's review

    8日から11日まで愛媛大学を会場に「SPODフォーラム2009」(四国地区教職員能力開発ネットワーク主催)が開かれている。FD,SDに関する豊富なプログラムが用意されている。そのひとつである「ティーチング・ポートフォリオとは何か?」のセミナーに参加してきた。講師は栗田佳代子さん(大学評価・学位授与機構)。ティーチング・ポートフォリオ(TP)の特徴や導入する意味などの講演とボトムアップで作り上げるTPのミニ・ワークショップだった。 FDやSDはとかくすれば「やらされ」感が強い。教職員(さらには大学)にとってTPを作る意味と教育を考えるいい機会になった。TPについても教員の教育評価に直結させるとの意見がある。講演では教育の多面的評価に資することもできるとしていた。TPはむしろ教育活動の不断の改善に不可欠だととらえておきたい。 文科省の支援を受けているとはいえ,「SPODフォーラム2009」は大

    053ティーチング・ポートフォリオとは何か? - akamac's review
  • 230第2回読売新聞<大学の実力――「教育力向上への取り組み」調査――> - akamac's review

    昨年に続いて第2回目になる調査結果が公表された(8日付および9日付)。昨年の回答校は499校,今回は30校上回る529校となった。入試方法別入学者数,学習支援,生活支援の項目が新しく,「偏差値やブランドによらない大学選びのための情報提供」が趣旨だ。設置者別に,東日と西日に分け,約50項目の質問事項のうち設置年,学生数,専任教員数といった基礎データだけでなく,入試方法別入学者数,退学率,標準年限卒業率,学習支援,生活支援,総合自己評価を一覧にしたものである。 このエントリーで何度か取り上げてきたように,入試方法別入学者数の公表は当然というべき事項である。慶応義塾大学,早稲田大学,明治大学,東海大学,京都産業大学などの非公表ぶりはとりわけ目立つ。日で有数の私立大学がこんな状態でははなはだ問題だ。「新聞社にこんな対応では,受験生の質問にどう答えるのか」「危機意識が感じられない」(清成忠男の

    230第2回読売新聞<大学の実力――「教育力向上への取り組み」調査――> - akamac's review
    makonabe
    makonabe 2009/08/09
    入試方法別入学者数の公表…慶応義塾大学,早稲田大学,明治大学,東海大学,京都産業大学などの非公表ぶりはとりわけ目立つ。
  • 1