日本文化における神道の役割(過去・現在・未来) ※この文章は2009年10月22日~25日に大韓民国・高麗大学校にて行なわれた第一次仙&道国際学術大会での梅田善美前理事長の基調講話によるものです。 神道とは何か? 最初に神道を簡単に紹介します。神道とは日本の土着の宗教です。日本の古代から現代に続く民族宗教であり、日本人の生活文化の全般に浸透し、しかも外来文化を受け入れて、日本的に変容させるというエネルギーをもっています。その原点は古来の民間信仰と儀礼の複合体で、動物や植物その他生命のないもの、例えば岩や滝にまでも神や神聖なものの存在を認めるいわゆるアニミズム(精霊信仰)的な宗教です。その起源は遠い昔に遡ります。西暦紀元前200年頃までといわれる縄文時代の遺跡から発見された遺物の多くには何らかの呪術的な意味を持っていたとおもわれるものがあります。 古代の日本では、各地方で様々な慣習が行われて