中国がレアアース(希土類)の輸出規制で国際社会を揺さぶっている。ハイブリッド車などの生産に不可欠なレアアースの世界生産量の97%を占めるのが中国だ。尖閣諸島沖での漁船衝突事件や人民元問題などで日本、欧米に譲歩を迫るため、資源を政治利用していると批判する米紙に、中国紙は「謀略だ」と主張、真っ向から対立している。 ◇ ニューヨーク・タイムズ(米国) ■これでは「ならず者経済大国」だ 尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件では「日中どっちもどっち」的な論調がめだった米紙ニューヨーク・タイムズは、レアアース調達をめぐる中国への過度の依存に対する懸念が米議会などで高まりつつある流れを受け、一転して中国の動向を「極めて気がかりだ」と厳しく批判する同紙コラムニスト、ポール・クルーグマン氏の論評を掲載した。 ノーベル経済学賞受賞者でもある同氏の批判は、米中双方に向けられた。米