「死ぬってどういうこと?」と子どもにきかれたら ――絵本『かないくん』に出会った 2014年05月21日12:00 カテゴリコラム Tweet 小児科の待合室にいた。 いつも息子は、着くなり絵本置き場に駆け寄って、適当に本を持ってくる。ときどき大人向けや小学生向けの難しい本を持ってきては「よんで?」と無邪気に言うが、途中で「これ、やっぱり、むじゅかちいね」と別の本を取りに行く。 この日も大人向けの本を数冊読まされたのち、息子の持ってきた『かちかちやま』を私は読み始めた。 「あれ、こんな話なんだっけ?」 冒頭でおばあさんがたぬきに殺されてしまう。 『かちかちやま』についてはうろ覚えだったので、のっけからショッキングだった。 「ねえ、ころされるってなに?」息子が尋ねる。 「殺されるっていうのは、誰かが、叩いたりして、叩かれた人が死んじゃうことだよ」 「なんで、おばあさんは、しんじゃったの?」