便秘になると腸内環境が悪化し、滞留した便から毒素が再吸収されるなどのデメリットがあります。 「なにより胆汁酸がきちんと排出できないことが大きな問題点です。大腸内に留まっているうちに古い胆汁酸として再吸収されるだけでなく、腸内の悪玉菌が有害物質に分解し、大腸がんなどの原因にもなります」 と、渡辺さん。便秘はダイエットだけではなく健康の大敵です。 「食べ物が小腸から大腸へと移動して、気持ちよく排出されるのは、腸の細かな動きで便を押し出しているからです」 これが腸の蠕動運動。腸の中にはひだがたくさんあり、小腸側が収縮し、大腸側が弛緩するときに便を前に押し出します。この運動がしっかりできていることが大切。 「運動不足や加齢によって腸の動きも衰えます。便を押し出す力が弱くなり、どこかで詰まってしまうのが便秘の大きな原因です」 乳酸菌やビフィズス菌を含む食品を食べたり、便秘薬に頼っている人も多いようで